失敗しない転職【製薬業界】

製薬業界での転職を検討する際、多くの人が注目するのが年収情報。製薬業界で転職を検討する人にとって年収情報は候補先の選定にとって重要な情報です。

製薬業界、1兆円を超える売上の大手製薬会社から新興のベンチャー、外資系の大手製薬会社も日本に進出し転職候補先も幅広く多岐に渡ります。

そこで、はじめての転職でも候補先選びに便利な製薬業界の130社の平均年収情報を調査、まとめました。

製薬業界の転職に便利に使って頂きたいので、年収情報に加えて、採用情報、上場市場や業態、売上、従業員数も盛り込みました。

転職候補先を選ぶため参考資料の一つとして活用ください。

年収情報の収集方法と使い方

今回対象とした製薬業界の会社は以下です。

上場企業の多くが平均年収情報を公開しています。一方で、外資系企業、非上場企業など公式な発表がない会社もあります。

公式な発表がない会社の年収情報に関しては大手の口コミサイト（ライトハウス）が平均年収を活用しています。

平均年収活用の注意点：部門によっても年収に違いが

製薬会社は専門性や仕事の内容によっても大きく年収に差があります。職種の多様化が進んでいたり、会社によって部署の名称が異なったりすることで、明確な差は難しいですが、以下の主要な部門での違いを簡単に解説します

製薬会社の年収情報は、自分の希望する会社選びに参考にする場合は多いものの、自分の目指す職種やつよい分野を活かすことが重要です。

各職種によっても相場がありますので、口コミサイトや転職エージェントの担当者を通じて、さらなる情報収集も大切です。

平均年収活用の注意点：年齢とタイトルによる年収の違い

平均年収だけでは、希望する会社を選びきれないのには、年齢や職位による年収の違いがあります。

このため、平均年収だけでは本当に希望する会社のその部門が年収が高いのか、低いのかの判断は難しいと言えます。

20代では一般的に経験やスキルの差があまりなく、また職種での経験年数も少ない場合もあります。30代になると経験やスキルが積み重なり、昇進や昇給によって個々人での年収に隔たりが出ます。

さらに、シニア層では管理職や専門職など、高度なスキルや経験を持つ場合、平均年収は比較的高い傾向になりますが、個々人での差は20代や30代に比べるともっと開きがあるとも思われます。

外資系製薬会社の平均年齢は、口コミサイトなどの情報の比較となり、サンプルサイズがあまり多くないことも言えます。とくに年齢別まで将来に見た場合には、一つのサンプルの比重が多くなり、実際の平均とオファーされた金額に差があることもあります。

このように、年齢や職位によって年収には違いがありますので、単純な平均年収の数字だけでなく、それぞれの年代やタイトルごとのデータを参考にすることに加えて転職エージェントの専門家の意見を参考にすることが重要です。

製薬会社平均年収トップ10｜創薬ベンチャーがトップ３を占める

本ランキングでは、転職先の候補先選定に便利な以下の情報もあわせて調査をしています。

製薬業界の年収ランキングのトップ３は、そうせい、モダリス、ソレイジア・ファーマと創薬ベンチャー３社が占めました。また、トップ１０社の中で６社が東証グロース市場で上場しています。

創薬、バイオベンチャーは、売上こそ今後ですが、少数精鋭、高収入で人材を活用していることがわかります。

失敗しない転職のヒント

年収の高さは魅力的ですが、公式ホームページ上「採用募集はない」もあります。最新の採用情報の収集、もしくは「アンサーズ」など業界に特化して深く入り込んで実績のある転職エージェントと相談、活用が大切です。

新薬大手、トップ12社が平均年収で900万円を超える

製薬業界の中でも業界を牽引しているのが、新薬大手の製薬会社。実際に全体の平均年収ランキングでも上位をしめます。

このランキングでは、新薬大手にのみ限って年収情報900万円以上の製薬会社を抽出、ランキングしました。採用ページへのリンクをございますので、採用情報も含めた情報収集にご活用下さい。

失敗しない転職のヒント

新薬大手は転職先としてもとても人気がありますが、転職にはしっかりとした準備と戦略が必要。自分の専門分野や経験を活かしてくれる転職エージェントへの複数登録など、エージェントの効果的な活用が必須です。

製薬業界のランキング情報をまとめました

製薬会社ランキング｜わかる世界と日本の製薬会社の売上・将来性・年収・時価総額おすすめランキングまとめ このような方におすすめ 日本と世界の大手製薬業界の様々あるランキングを効率よく調べたい 最新の製薬会社の売上、将来性、年…

外資系製薬会社、調査の80％が900万円以上と高年収

外資系製薬会社の年収を調査しました。ほとんどの会社が公式に年収の発表はしていないので、口コミサイト「ライトハウス」社のデータを活用しています。

やはり外資系製薬会社の口コミによる平均年収は高いです。今回調査して年収情報を得られた21社の中の17社、80％で平均年収で900万円を超えています。

外資系製薬会社では、製薬会社での経験があり専門性の高い人材を積極的に採用を進めることもあり、年収においても高いレベルであることがわかります。

失敗しない転職のヒント

世界での実績、年収の高さなどで人気の外資系製薬会社、自分の経験や専門性を活かすことで、高いキャリアップを図ることが出来ます。外資系に強いや英語を活かせる、MRに強いなど転職エージェントの強みを活かす複数登録が外資系製薬会社の転職には有効です。

兼業大手：グループの高い平均年収と転職の候補先としても有力

日本の製薬業界の特徴として、他の業種の大手メーカーが医薬品事業に進出している点です。

これらの企業は本業での規模はもちろん技術力や国際市場での実績、優秀な人材を活用して、創薬をはじめ様々な事業を製薬業界で「兼業」しています。

各社ともに製薬業界内での存在感もあり、転職候補としても忘れることは出来ない会社ばかりです。

なお、分社や小会社、事業部などで医薬品事業を展開しているため、医薬品事業の年収を適格に把握することは難しく、今回の調査では上場している本業の会社や親会社の発表している年収情報を活用しています。

創薬・バイオベンチャーの年収と採用情報｜東証グロース上場企業

製薬業界の年収ランキングトップ10に6社入っている東証グロース市場に上場しているバイオベンチャー、創薬ベンチャーのみの年収情報をまとめました。

今回調査した東証グロース市場で上場の36社のうち、ホームページ上において新規採用をしていると告知している企業は14社（38.8%)にとどまることもわかりました。

全体的に従業員数は新薬大手や東証プライム市場上場企業に比べると少ないことがわかります。求人情報も多くないことやタイミングによってはまったくないこともあります。

失敗しない転職のヒント

バイオベンチャーへの転職にはしっかりした情報収集と準備が大切。製薬業界に特化したエージェントの活用や、転職サイトからの新着の求人情報などをチェックするなど、転職を希望の方は、準備の時間や情報収集が大切です。

非上場を含むその他の注目の製薬会社の年収情報

非上場のため、公開されている情報はすくないものの製薬業界の中でもしっかり存在感のある製薬会社を抽出しています。

非上場のため年収情報に関しては公開していないため口コミサイトからの情報に基いています。上場していないからこそ自由な発想や得意分野への注力も可能です。

そのような意味でも転職候補先を探す中で、自分の経験や強みを活かすことでよいキャリアップにつながる転職の可能性もありので注目です。

製薬業界130社の平均年収ランキング一覧

製薬業界130社の年収情報のまとめ

製薬業界の転職候補先を選ぶ際に多くの求職者が活用している年収情報。今回、外資系製薬会社や非上場の製薬会社も含めて業界内の130社の年収情報をまとめました。

新薬大手は業界内でのトップ３は新興のバイオテック企業に譲ってはいるものの、全体的にも平均年収900万円を超える会社が12社と年収においても高いレベルを安定して提供していることがわかりました。

また、製薬業界でも人材の流動化を引っ張っている外資系の製薬会社ですが調査対象の80%が平均で900万円を超えているとの調査結果でした。

新薬大手に全く引けを取らない高年収レベルであることが改めてわかりました。転職を通じたキャリアップをする際に外資系製薬会社が選択肢として選ばれる要因の一つにこの高い年収があります。求職者にとっては、自分の強みやスキル、経験をいかにアピールするかや適切な転職エージェントを活用することが鍵となるでしょう。

今回の調査では、非上場の製薬会社や兼業の大手メーカーの年収も調査しました。専業ではないものの日本でも世界でも存在感をしめしている会社も多くあり、転職先を探している求職者にとっては大切な候補検討先と言えます。

最後に、新薬大手を上回る創薬ベンチャー企業の高年収は、製薬業界の高収入を示す情報としてニュースとなりますが、転職候補先を選ぼうとしている人は、会社の規模や採用情報の有無などもしっかりと情報収集することが大切であることもわかりました。

創薬ベンチャーやバイオベンチャーは、持っている技術やビジネスモデルなどの特徴で主に東証グロース市場で上場を果たしています。しかしながら、中にはまだ売上を安定して上げられていない会社や規模的にも非常に小さいレベルである会社も多いこともあり、転職候補先としてはじっくりと情報収集や、転職エージェントと相談をする必要があります。

前田静吾

25年間「製薬業界」特化で海外の市場調査情報を提供

■ SDMJコンサルティング合同会社代表
■ 市場調査コンサルティングサポート

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