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大鵬薬品工業のzipalertinib、肺がん一次治療の第Ⅲ相試験で主要評価項目を達成

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大鵬薬品工業は2026年8月13日、子会社のTaiho Oncologyおよび提携先のCullinan Therapeuticsと共同で、ジパレルチニブ(zipalertinib)とプラチナ製剤ベースの化学療法を併用する第Ⅲ相REZILIENT3試験が、主要評価項目である無増悪生存期間の延長を達成したと発表しました。

REZILIENT3試験の対象は、前治療歴のない局所進行または転移性の非小細胞肺がん成人患者です。

腫瘍にEGFRエクソン20挿入変異が確認された患者285人を登録し、一次治療としてジパレルチニブとプラチナ製剤ベースの化学療法を併用する群を、化学療法単独群と比較しました。

事前に計画された中間解析では、ジパレルチニブ併用群が化学療法単独群に対し、無増悪生存期間で統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示しました。独立データモニタリング委員会は試験の盲検解除を推奨し、試験は今後も有効性と安全性の追跡を継続します。

本記事では、大鵬薬品工業が開発するzipalertinibの治療対象、REZILIENT3試験で新たに公表された結果、安全性に関する企業側の説明、米国での一次治療承認申請に向けた予定を取り上げます。

  • zipalertinibが対象とする非小細胞肺がん
  • REZILIENT3試験の対象とデザイン
  • 中間解析で示された無増悪生存期間の改善
  • 詳細発表と米国承認申請に向けた予定

大鵬薬品工業のzipalertinib第Ⅲ相トップライン結果を発表

zipalertinibの治療対象となる非小細胞肺がんを示す肺がんの医療イラスト
zipalertinibの開発対象となる非小細胞肺がんのイメージ

REZILIENT3試験では、EGFRエクソン20挿入変異を有する非小細胞肺がんの一次治療として、zipalertinibとプラチナ製剤ベースの化学療法の併用群を化学療法単独群と比較しました。今回の計画中間解析で、主要評価項目を達成しています。

EGFRエクソン20挿入変異肺がんが対象

zipalertinibの治療対象は、EGFRエクソン20挿入変異を有する非小細胞肺がんです。REZILIENT3試験には、同変異が確認された未治療の局所進行または転移性の非扁平上皮NSCLC患者285人が登録されました。

大鵬薬品工業の発表によると、EGFRエクソン20挿入変異は世界のNSCLC症例の最大4%にみられます。米国ではNSCLC患者の約16%がEGFR変異を有し、エクソン20への挿入はEGFR変異の最大12%を占めるとしています。

未治療患者285人を登録した第Ⅲ相試験

REZILIENT3は、多施設共同、無作為化、対照、非盲検の国際共同第Ⅲ相試験です。zipalertinibとプラチナ製剤ベースの化学療法を投与する群と、化学療法のみを投与する群を設定しました。

主要目的は、両群の無増悪生存期間を比較することです。一次治療を対象とする試験であり、プラチナ製剤による治療後の患者を対象としたzipalertinib単剤の開発とは位置付けが異なります。

中間解析で無増悪生存期間を有意に改善

計画中間解析では、zipalertinib併用群が化学療法単独群に対し、無増悪生存期間で統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示しました。

独立データモニタリング委員会は、中間解析の結果を受けて試験の盲検解除を推奨しています。試験は今後も継続され、有効性と安全性の追跡が行われる予定です。

発表時点では、PFS中央値、ハザード比、信頼区間、全生存期間などの数値は公表されていません。主要評価項目を達成した事実と、具体的な効果量は分けて確認する必要があります。

併用群の安全性は管理可能と企業が説明

大鵬薬品工業など3社は、zipalertinib併用群で観察された安全性について管理可能だったと説明しました。しかし、有害事象の種類や発現率、グレード別の内訳、減量率、治療中止率などはトップライン発表に含まれていません。

そのため、プラチナ製剤ベースの化学療法へzipalertinibを追加した場合の安全性を具体的に検討するには、今後公表される全解析結果が重要になります。

大鵬薬品工業のzipalertinibの今後の開発計画

zipalertinibは、大鵬薬品工業の創薬技術から生まれた経口低分子薬です。今回の第Ⅲ相試験結果を受け、非小細胞肺がんの一次治療を対象とする米国承認の取得に向けてFDAと協議する方針を示しました。

次世代の不可逆的EGFR阻害薬として開発

zipalertinibの開発コードはCLN-081およびTAS6417です。EGFRエクソン20挿入変異を含む活性化変異を標的とする、次世代の不可逆的EGFR阻害薬として設計されています。

経口投与が可能な低分子薬であり、遺伝子変異によって定義されるNSCLC患者群を対象に開発中です。なお、zipalertinibは発表時点で、いずれの保健当局からも承認されていません

大鵬薬品工業など3社が米国で共同開発

米国では、Taiho Oncologyと親会社の大鵬薬品工業がCullinan Therapeuticsと共同でzipalertinibを開発しています。

Cullinanとの提携は2022年に始まり、米国における利益は両社が50対50で分配する契約です。

Cullinanは契約一時金として2億7,500万ドルを受領し、さらに最大1億3,000万ドルのマイルストーン支払いを受け取る可能性があります。

FDA協議後に肺がん一次治療で承認申請へ

3社はREZILIENT3試験の結果に基づき、FDAとの協議を経たうえで、zipalertinibと化学療法の併用療法について、EGFRエクソン20挿入変異陽性NSCLCの一次治療で米国承認の取得を目指します。申請時期や審査日程は今回の発表では示されませんでした。

REZILIENT3試験の全結果は、今後開催される国際医学会へ提出される予定です。学会名と発表時期も未公表となっています。(出典:大鵬薬品工業「REZILIENT3試験トップライン結果」

発表済みの内容:EGFRエクソン20挿入変異を有する未治療の非小細胞肺がん患者285人を対象とした中間解析で、PFSの主要評価項目を達成しました。

今後の予定:有効性と安全性の追跡、国際医学会での全結果発表、FDAとの協議を経た一次治療での承認申請が予定されています。

大鵬薬品工業とzipalertinibの今後

大鵬薬品工業などが新たに公表した事実は、zipalertinib併用療法がEGFRエクソン20挿入変異陽性NSCLCの一次治療を対象とする第Ⅲ相試験で、PFSの主要評価項目を達成したことです。

一方、PFSの具体的な効果量、有害事象の詳細、米国での申請時期は公表されていません。次に予定される動きは、国際医学会での全解析結果の発表と、FDAとの協議を踏まえた承認申請です。

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