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中外製薬が抗デングウイルス抗体AID351をGSKに導出

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中外製薬は2026年8月18日、英グラクソ・スミスクライン(GSK)と、抗デングウイルス抗体「AID351」に関する独占的ライセンス契約を締結したと発表しました。

契約締結日は8月17日。中外製薬はGSKに対し、AID351を全世界で開発、製造、商業化する独占的ライセンスを供与します。

今後はGSKが第I相臨床試験を含む臨床開発と製造を主導します。中外製薬とGSKが2025年1月に締結したコラボレーション契約から、AID351の世界開発に向けた枠組みを一段進めた形です。

  • GSKが取得した世界独占権の範囲
  • 中外製薬が受け取る対価の内容
  • AID351の特徴と研究開発の経緯
  • 第I相臨床試験など今後の予定

GSKと中外製薬が締結したデング熱抗体AID351の世界独占ライセンス契約の内容

GSKと中外製薬によるAID351のライセンス契約をイメージした署名場面
中外製薬とGSKはAID351に関する独占的ライセンス契約を締結しました。

世界独占権と両社の役割

契約によりGSKは、中外製薬からAID351の全世界における開発、製造および商業化の独占的権利を取得しました。

中外製薬は、製品化後の売上高に応じたロイヤルティと、GSKが第三者へサブライセンスした場合に得る収入の一定割合を受け取る権利を持ちます。

一方、契約一時金、開発マイルストン、ロイヤルティ率などの金額条件は今回の発表に記載されていません。

2025年1月30日の共同開発契約から、GSKによる世界規模の開発・製造を軸とした契約へ進んだ点が、今回新たに公表された変更です。(出典:中外製薬「抗デングウイルス抗体AID351の独占的ライセンス契約」

AID351の特徴と創製経緯

AID351は、4種類のデングウイルス血清型すべてに高い中和活性を示す新規ヒト抗体を基にした抗体医薬品です。

A*STARシンガポール免疫学ネットワークとシンガポール国立大学が見いだした抗体を、中外製薬グループの中外ファーマボディ・リサーチが独自の抗体技術で最適化し、2017年に創製しました。

研究はA*STARとの協業で進められ、GHIT Fundから2度の助成を受けています。つまり、アカデミア由来の抗体探索、中外製薬による抗体設計、GSKによる世界開発という流れです。

GSKと中外製薬によるデング熱抗体AID351の開発計画と今後の確認事項

シンガポールで進んだ抗体研究

AID351の研究には、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)の関連機関であるシンガポール免疫学ネットワークと、シンガポール国立大学が見いだした新規ヒト抗体が使われました。この抗体は、4種類あるデングウイルスの血清型すべてに高い中和活性を示すとされています。

中外製薬グループのシンガポール研究拠点「中外ファーマボディ・リサーチ」は、独自の抗体技術を用いて候補抗体を最適化しました。こうして2017年に創製された抗体医薬品がAID351です。研究開発では、GHIT Fundから2度の助成を受けています。

2025年の協業契約との関係

中外製薬とGSKは2025年1月30日、AID351の臨床試験開始に向けた活動などを共同で進めるコラボレーション契約を締結しました。今回のライセンス契約は、この協業を基礎とするものです。

2025年の契約では、臨床試験開始に必要な準備を両社が連携して進める段階でした。今回、GSKが世界での独占的権利を取得し、臨床開発と製造の主体になることが明確になりました。中外製薬の奥田修社長CEOは、今回の契約を2025年の協業から大きく前進した節目と位置付けています。

GSKと中外製薬のデング熱開発で今後確認される事項

GSKは今後、AID351の第I相臨床試験を含む開発を進めます。ただし、試験開始時期や開発日程は公表されていません。デング熱以外のフラビウイルス感染症についても、具体的な対象疾患は明らかにされていない状況です。

デング熱治療で期待される位置

WHOによると、世界人口の約半数がデング熱の感染リスクにさらされ、年間感染者数は推定1億~4億人です。

中外製薬は今回の発表時点で有効なデング熱治療薬は存在しないと説明しており、GSKも低所得国で負担の大きい感染症に対する開発品としてAID351を位置付けています。

AID351が4血清型を対象とすることは開発上の主要な特徴ですが、患者での有効性を示す臨床結果はまだ公表されていません。したがって、今後は初期臨床試験の安全性、薬物動態、投与量などの結果が判断材料になります。(出典:WHO「Dengue and severe dengue」

GSKと中外製薬のデング熱開発まとめ

  • 中外製薬が抗デングウイルス抗体AID351をGSKに導出
  • ライセンス契約の締結日は2026年8月17日
  • GSKが全世界での独占的な開発権と製造権を取得
  • 開発に成功した場合の商業化もGSKが担当
  • 第I相臨床試験を含む臨床開発はGSKが主導
  • 中外製薬は製品売上に応じたロイヤリティを受領
  • 第三者へのサブライセンス収入の一定割合も受領
  • AID351は4種類のデングウイルス血清型を対象に研究
  • 今回の契約は2025年1月の協業契約に基づくもの
  • 第I相臨床試験の開始時期や試験設計は未公表

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