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アストラゼネカの肺がん臨床試験、タグリッソ・エンハーツの第3相試験が成功

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アストラゼネカは2026年8月17日、非小細胞肺がんを対象とする第3相臨床試験について、2件の良好なトップライン結果を発表しました。

タグリッソとオルパシスを評価したSAFFRON試験、エンハーツを評価したDESTINY-Lung04試験です。

一方、同社は二重特異性抗体volrustomigを評価していた第3相eVOLVE-Lung02試験の中止も公表しました。

同日に示された3件の動きから、対象患者、評価項目、未公表データ、今後の予定を確認します。

  • SAFFRON試験で達成したPFSとOS
  • DESTINY-Lung04試験の対象と比較対照
  • volrustomig試験中止の位置付け
  • 今後公表されるデータと規制対応

アストラゼネカの肺がん臨床試験で2件の第3相試験が主要評価項目を達成

アストラゼネカの肺がん臨床試験を表す肺がんの医療イラスト
非小細胞肺がんの臨床試験をイメージした肺の医療イラスト

良好な結果が示された2試験は、異なる遺伝子異常と治療段階を対象としています。SAFFRON試験はタグリッソ治療後、DESTINY-Lung04試験はHER2遺伝子変異陽性NSCLCの一次治療を評価しました。

SAFFRON試験の結果

SAFFRON試験には、タグリッソによる一次または二次治療後に病勢が進行した338人が登録されました。

対象は、EGFR遺伝子変異陽性で、MET過剰発現またはMET遺伝子増幅を有する局所進行・転移性NSCLC患者です。

タグリッソ80mgを1日1回、オルパシス300mgを1日2回投与する群と、プラチナ製剤による2剤併用化学療法群を比較しました。

その結果、併用群は主要評価項目のPFSと主な副次評価項目のOSで、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しています。

アストラゼネカは、タグリッソ治療後にMETを介した耐性が生じた患者集団で、PFSとOSの双方を有意に改善した初の国際共同第3相試験と説明しています。

安全性は各薬剤の既知のプロファイルと一致し、新たな安全性所見は確認されませんでした。

ただし、PFSとOSの中央値、ハザード比、奏効率、有害事象の内訳はトップライン発表に含まれていません(出典:アストラゼネカ「SAFFRON試験結果」)。

エンハーツがPFSを改善

DESTINY-Lung04試験では、HER2遺伝子のエクソン19または20変異を有する、切除不能な局所進行・転移性非扁平上皮NSCLC患者454人を登録しました。

エンハーツ5.4mg/kgと、プラチナ製剤・ペメトレキセド・ペムブロリズマブ併用療法を比較しています。

エンハーツ群は一次治療における主要評価項目のPFSを達成し、標準治療群に対して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。安全性は既知の内容とおおむね一致し、新たな懸念は確認されていません。

一方、OSを含む副次評価項目の評価は継続されます。PFS中央値やハザード比なども未公表であり、現時点で確認できるのは試験が主要評価項目を達成したことまでです(出典:アストラゼネカ「DESTINY-Lung04試験結果」)。

アストラゼネカの肺がん臨床試験で示された成果と試験中止、今後の予定

2件の良好な結果と同時に、別の第3相試験は中止となりました。個々の試験結果を分けて捉え、今後のデータ公表と規制当局への対応を確認する必要があります。

volrustomig試験は中止

アストラゼネカは同日、転移性非扁平上皮NSCLCの一次治療を対象としたeVOLVE-Lung02試験の中止を発表しました。

同試験では、PD-1とCTLA-4を標的とする二重特異性抗体volrustomigと化学療法の併用を評価していました。

この中止はSAFFRON試験およびDESTINY-Lung04試験とは、薬剤、対象患者、治療方式が異なる案件です。詳細はvolrustomig第3相試験中止の記事で取り上げています。

3試験はいずれも肺がん領域ですが、対象となる分子異常や治療ラインが異なります。

詳細データと規制対応

SAFFRON試験とDESTINY-Lung04試験の結果は、今後の医学会で発表され、各国の規制当局と共有される予定です。

ただし、発表する学会名、発表日、申請地域、申請時期は2026年8月17日時点で明らかにされていません。

タグリッソとオルパシスの併用療法は、中国でSACHI試験に基づく承認を取得済みです。

エンハーツは、治療歴のあるHER2遺伝子変異陽性の転移性NSCLCなどで承認されています。今回の発表は、いずれも既存薬を別の治療段階または患者集団へ展開する第3相データとなりました。

アストラゼネカの肺がん臨床試験、タグリッソ・エンハーツの第3相試験が成功のまとめ

  • アストラゼネカが2026年8月17日に肺がん臨床試験3件の結果を発表
  • SAFFRON試験とDESTINY-Lung04試験が主要評価項目を達成
  • SAFFRON試験にはEGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者338人が参加
  • 対象はタグリッソ治療後にMET過剰発現または増幅が確認された患者
  • タグリッソとオルパシス併用が化学療法に対してPFSとOSを有意に改善
  • DESTINY-Lung04試験にはHER2遺伝子変異陽性NSCLC患者454人が参加
  • 一次治療のエンハーツが標準治療に対してPFSを有意に改善
  • 両試験とも新たな安全性所見は確認されず詳細な数値は未公表
  • volrustomigを評価した第3相eVOLVE-Lung02試験は中止
  • 今後は医学会での詳細発表と各国規制当局へのデータ共有を予定

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