新型コロナによる渡航規制が医薬品の申請プロセスにも影響を及ぼしています。今回は、米国におけるUCB社の乾癬対象の承認申請で、欧州での製造施設の査察が予定通り行うことが出来ず、申請決定の可否を予定を延長せざるを得ないとの判断です。
FDAは、中等度から重度の尋常性乾癬の治療を目的としたUCBのビメキズマブの申請について、10月15日のアクションデートまでに審査を完了できなかったと発表しました。
UCBによると、FDAは、申請を承認する前に、ビメキズマブの欧州での製造施設の現地査察を見る必要があると述べています。
FDAはCOVID-19関連の渡航制限のため、現在の審査サイクル中にこれらの査察を行うことができず、査察が可能になるまで判断を延期しているとのことです。ビメキズマブは引き続き審査中であると述べています。米国以外では、オーストラリア、カナダ、スイス、日本でも規制当局による審査が行われています。
IL-17AおよびIL-17Fの二重阻害剤は、8月にEUおよび英国において、全身療法の候補となる成人の中等度から重度の尋常性乾癬の治療薬として、「Bimzelx」の名称で販売承認を取得しました。
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今回の承認申請は、複数の第3相臨床試験の結果に基づいております。これらは、プラセボおよびジョンソン・エンド・ジョンソン社の「Stelara」(一般名:ウステキヌマブ)との比較試験「BE READY」および「BE VIVID」試験、ノバルティス社の「Cosentyx」(一般名:セクキヌマブ)およびアッヴィ社の「adalimumab」との比較試験である「BE RADIANT」および「BE SURE」試験らを含む、第3相開発プログラムです。
チーフメディカルオフィサーのアイリス・ロー・フリードリッヒは、「現在、FDAと連絡を取り合い、できるだけ早く査察の日程を決めようとしています」とコメントし、UCBは2022年第1四半期までの製造スケジュールをFDAに提出していると付け加えました。
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