【インタビュー】モランダCEOのフィリップ・カリガンさん|20年以上製薬業界特化でトップエグゼクティブの転職支援

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この記事でわかること

  • 製薬業界のヘッドハンティング企業ってどんなことをしている?
  • 将来トップティアレベルで転職したい。いま、なにをするべき?
  • ずばり、製薬業界の転職で成功するには?

日本の製薬業界でトップティアの転職に特化しているモランダ社。今日は20年以上に渡って日本の製薬業界でヘッドハンターとしてモランダ社の代表を務めるフィリップ・カリガンさんに、製薬業界のエグゼクティブレベルの転職に関して詳しく伺います

現在、キャリアアップのための転職を検討している方はもちろん、将来的に高いレベルでの転職を実現したいと思っている方々にとって、キャリアアップや転職で成功するための有益で生の情報を提供します。

フィリップさんが経営するモランダの転職サービスとは?

  • 2011年設立、製薬業界特化でトップティア人材の転職を支援
  • 業界内のエグゼクティブレベルの転職支援に特化
  • 製薬業界での転職、キャリアアップの事例が多数

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前田:フィリップさんこんにちはフィリップさんとはじめてあったのが2000年頃。もう20年以上前のことですね。

フィリップ:そうですね。私が製薬業界でリクルートビジネスに携わってからもう20年以上になります。モランダを設立して、すでに10年以上になります。仕事は異なりなりますが、同じ業界にいるので、前田さんとはいろいろな会合でお会いしていますね(笑)。モランダは、2011年に設立。製薬業界に特化したトップエグゼクティグにフォーカスした転職エージェントとして、多くの方々の転職を支援しています。

前田:今日は、フィリップさんのお話を通じて、製薬業界でキャリアアップを目指している方むけに、役に立つ情報を伺いたいと思っています。まずは、御社のサービスをお伺いできますか?

モランダとは?製薬業界のトップティア転職を10年以上に渡って支援

フィリップ:はい、モランダは、製薬業界に特化した転職サービスを提供、業界内の「トップティア転職」を得意としています。トップティア転職とは、日本の製薬業界内のトップレベルの製薬、メドテック企業の部長以上、マネージメントレベルでの転職を指します。

イギリスのフットボールで例えると、プレミアリーグの中の「上位5社にいるチーム」とその中のチームを「引っ張っているトップ選手」のような方々が「トップティア」人材で、プレミアリーグの所属する選手の中でも限られたスター達です。このレベルの選手の移籍は、日本でも大きなニュースになりますね。

前田:すごいレベルの人たちの転職支援ですね。

フィリップ:そうです。私達モランダが支援する企業や人材は、日本の製薬業界の「トップティア」レベルの方々。業界内でも限られた方々す。実は、多くの候補者の方は、決していますぐ転職をしたいと希望しているわけではありません。

  • すでにトップティア企業で結果を出している
  • 現在の仕事でも大きな役割をすでに与えられている
  • やりがいとそれに見合う報酬をすでに得ている

トップティアの転職:正しいマッチングをやり遂げる

前田:企業が求める人材ですが、どのようなことを求めますか?

フィリップ:はい、もちろん高いスペックが求められます。これらの企業では、入社する前に確実に結果を出せることを強く求めます。スペックはもちろんですが、採用側は、ミスマッチなどによるリスクを最小限にしたいと考えています。採用を希望するトップティア企業の担当者から相談を受けた場合、私達の方では慎重に吟味をして推薦する候補の方々を選びます。場合によってはかなり時間がかかります。

  • 即戦力であること
  • 求める人材が必要としている実績と経験
  • 実行力があること

前田:求人があるからすぐに面接、採用というわけではないんですね。

フィリップ:はい、私達にとって大切なのはマッチングをしっかりとやり遂げるということです。実際に厳選した方に、求人を紹介しても、転職に結びつくケースはびっくりするくらい少ないんです。トップティアの企業が求める求人に見合う人材がいたとしても、決してその人が転職をいま希望しているとは限りません。そのため、採用、転職まで至る人は登録をしている人のほんの数%です

前田:なかなか難しいですね。

フィリップ:そうですね。はじめてお会いしてから転職まで1年かかったというのはよくあるケースです。なかには数年間でじっくり転職する場合もあります(笑)。必ずしも、モランダへの登録したときが、転職のタイミングとはかぎらないんです。

製薬業界の成功するキャリアップとは?

前田:フィリップさんが考える「製薬業界の転職において成功する」には、どのような要素が大事だと考えますか?

フィリップ:そうですね。まず、申し上げなければならないのは、転職だけが、キャリアアップではないということです。現在の企業、職種で多くのプロジェクトの経験やマネージメントスキルや実績を積むことは、キャリアップにとても大切なことです。そしてこのような経験が、将来的なキャリアアップとしての転職に役立ちます。

ただ、「転職」で成功するという面に注目するといくつか要素があります。これらの条件に加えて、需要と供給のバランスが成功する転職のための要素といえます。なお、年齢というのは、年齢制限があるという意味ではありません。

  • 年齢
  • 職種とタイトル
  • 経験とスキル
  • 需要と供給のバランス

フィリップ:実は、すべての条件が揃っても、需要と供給のバランスが合わないと転職が成立しません。専門性が高い製薬業界の転職では、採用したい人材へのスペックも非常に高く、求められるポイントが詳細に渡ります。良い人材が転職のタイミングにいらっしゃったとしても、その方が求めるレベルの求人が必ずしもそのときに存在するとは限らないからです。このタイミングをしっかりとマッチングするのが、私達の仕事で、腕の見せどころです。

トップティアの転職を製薬業界で成功するには?

フィリップ:製薬業界では、求人自体は少ないけれども、ある特定のスキルが求められるニッチなトップティア求人が必ずあります。たとえば、R&AやQA、MA、メディカルリエゾンなどは、非常に専門性に加え、経験が求められる職種です。

このような製薬業界独自の専門性が高く実績と経験が求められる求人は確実にあります。人材も限られているので、このような職種でトップランナーで仕事をされている方はチャンスを逃さないことが重要です

前田:年齢とタイトル、多くの方が気になる要素だと思うのですが。

フィリップ:まず年齢に関して。ほとんどの求人は、年齢制限をしているわけではありません。つまり、どの方も応募は出来るでしょう。ただ、年齢の高い場合、企業側は採用した際の貢献できる価値を現実的に考えます。そのため、自分が採用となったときに、単純に定年まで何年働いて、自分の貢献できる価値はどのくらいか?ということは考えるべきです。

ただ、専門性が高く経験が求められるニッチな求人では、年齢以上にその専門性や経験に価値があります。例えば、今日ですが57歳の方のトップティア企業への採用が決定しました。非常にニッチな職種で、専門性や経験が合致、年齢以上に貢献する価値があるとの判断です。非常に良い条件で採用となりました。

フィリップ:年齢ですが、年齢とタイトルのバランスも重要です。年齢に比してふさわしい職責、経験をしているのかです。タイトルは、経験、実績、そして職責を表すわかりやすい指標の一つです。30代、40代でも責任あるタイトルに就いている人は、転職市場でも潜在的な価値は高いといえます

前田:30代でもトップティアに入れますか?

フィリップ:年齢とタイトルだけでトップティアかどうかは判断できません。ただ、潜在性は高いといえます。キャリアの早い段階で、それなりの職責をトップティアレベルの製薬企業で任されることは、将来のキャリアアップにとっても大切です

人材の価値の判断:面談と履歴書の熟読、そしてストーリー

前田:では、フィリップさんがいかにして人材の価値を判断していますか?

フィリップ:はい、人材の価値をまず判断するために「履歴書」をじっくりと徹底的に読みます。「履歴書」をじっくり読むことで、その人の「職歴」の「ストーリー」がわかるからです

例えば、部署内での担当が変わっている場合、より多くの機会を与えるための担当変更であればよいストーリーであると言えます。力のある人材は多くの仕事を任されますので、同じ部門内でも役割や職責がどんどん変わることがあります。担当チームメンバーが増えている場合などは、ストーリーにも論理性、整合性があり、良い傾向といえます

一方で、その逆もありますので、その点は私も履歴書をじっくりと読みます。一概にタイトルだけではなく、タイトルに至るまでの論理的なストーリーがあることが大切です。これは転職を繰り返している場合でも同様のことが言えます。

前田:転職回数が多いと不利になるのではないでしょうか?

フィリップ:転職回数が多い場合でも、私は、その人のストーリーをじっくりと読み解きます。ジョブホッパーというネガティブな印象もありますが、力のある人には転職の声もよくかかります。特に一度トップティアレベルに入った人は、短い期間でも転職するケースが実はあります。その人の職歴を見た際にキャリアアップとして論理的な整合性があれば、転職の回数はまず影響はありません。

前田:トップティア転職で、新たな職種へのチャレンジを希望する人もいますか?

フィリップ:ずばり言うと、トップティアの転職では、新たな職種での挑戦として採用されることはほぼありませんし、私もすすめません。それは、トップティア会社が採用人材に対して、確実に貢献できる事が予めわかっていることとを高いレベルで求めるので、その方がやったことのない職種へのチャレンジは、リスクが高いとみるからです。もし、職種を変えてキャリアアップをしたいのであれば、いまの会社での異動によって実現することを薦めます。

なお、第二新卒の転職や30代までであれば、職種を変えてチャレンジはまだ時間的には可能です。ただ、職歴での整合性や論理性をしっかりと考慮することは大切です。

前田:英語のレベルはどうですか?

フィリップ:モランダで企業に紹介する候補者の方々の英語レベルはとても高いです。トップティア転職の人材にとって英語はスキルの一部です。英語は単なるスキルであって、武器ではないことが言えます。英語が使えるから、仕事がもらえる、転職できるというレベルではありません。

前田:将来的にトップティアに入るには英語は必須ということですね?

フィリップ:繰り返しますが、あくまでも英語はスキルです。強いて言えば、最低限40歳ごろまでには英語がビジネス上問題ないレベルまであげておくことが、今後トップティア転職のレベルに入るには必要でしょう。ただ、トップティアに入りたい人は、英語だけ強いだけでは無理です。キャリアとしての経験や実績を積むこと、そしてマスターやPhDの学位で専門性を持つことが大切です。

前田:トップティアのレベルに入るにはどうすれば良いでしょうか?

フィリップ:英語はスキルと言いましたが、加えて、できるだけ早い段階でトップティア企業で働くということが大切です。ですので、新卒、第二新卒で20代、30代でグローバルトップ企業で働いていることは、とても条件に恵まれているとも言えます。

前田:モランダ社のクライアント企業と求人の特徴を伺っても良いですか?

フィリップ:私達モランダがお手伝いしている企業は製薬企業を含めたトップティアのライフサイエンス企業です。グローバルトップの日系製薬企業、日本にすでに法人がある外資系の製薬関連の会社です。さらに、私達のつよみが、これから日本に進出を計画しているグローバルトップの外資系製薬会社や医療機器、業界関連企業の求人です。モランダでは、新規参入の際の重要なトップやマネージメントレベルの人たちの採用のお手伝いをしている実績もあり、多くの企業から相談を受けています。

  • グローバルトップの外資系および日系製薬会社
  • 製薬会社、医療機器、CROほか製薬業界関連企業
  • 新規参入の外資系製薬関連の企業

前田:モランダでしか扱っていない独占求人があると聞きましたが?

フィリップ:モランダでは、しっかりと実績を積むことで企業から高い信頼を頂いています。そのことから多くの「独占求人」を扱っています。独占求人とは、私達モランダにのみ独占的に依頼をしている求人です。実は、私達の扱う求人の多くはこの「独占求人」ですので、依頼した企業はモランダ以外どこの転職エージェントや転職サイトや広告も使っていません。モランダでのみ、紹介できる求人です。

前田:モランダでお持ちの求人情報は公開されていますか?

フィリップ:はい、独占求人をはじめ多くの求人は非公開求人となっていますが、一部ですがウエブサイト上でも公開しています。

前田:今後モランダを通じて、転職活動をしたい、相談をしたい方はどのようにすればよいのでしょうか?

フィリップ;はい、モランダの公式サイトからまずは登録をしていただきます。面接を通じて、登録の方のキャリアに関してじっくりと面談をします。履歴書も熟読させいていただき、ふさわしい求人があればすぐにご紹介致しますが、すぐにない場合でも、独占求人を含め、登録者に理想の求人があった際にはご連絡を致します。もし、面談前に自分のキャリアチェックをしたい場合は、弊社の公式サイトの「5分で出来るキャリア診断」もご活用ください。もちろん、モランダへの登録と転職サービスはすべて無料ですので、ぜひ安心してご登録ください。

前田:ありがとうございます。

フィリップ:はい、私達は常にトップティア転職にふさわしい人材を探しています。すでに私達が転職のサポートをした人からの紹介や、様々なコンファレンスや会合を通じてそのような方を見つける努力は常にしています。自薦、他薦は問いませんので、ふさわしい人材の方とのコンタクトはいつでもウエルカムです。

前田:最後に、製薬業界で、キャリアアップ、転職での成功を目指している人へのメッセージを頂けますか?

フィリップ:はい、私たちはみなさんが自分のキャリアに積極的に取り組むことを奨励します。 理想的には、 2 ~ 3 年ごとに現在の会社で新しい課題、役割、責任が与えられるべきです。

一つ確かなことは、あなたの会社も人生も半年後には変わっているということです。 将来に備える最善の方法は、最適な情報と適切なタイミングでアクセスできるようにすることです

そこで私達、モランダの出番です。行動するかどうかは本人次第ですが、私たちは独占的な情報を提供します。 将来に備える最善の方法は、常に最良の情報をすべて入手できるようにすることです。

前田:フィリップさん、今日は貴重なお話をありがとうございました。

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