記事内に広告が含まれています

RedxとSkyeが合併契約、抗線維化薬開発へ1.25億ドル調達

スポンサーリンク

Redx PharmaとSkye Bioscienceは2026年8月14日、両社を統合する最終契約を締結したと発表しました。

合併後の会社はFibrx TherapeuticsとしてNASDAQに上場し、線維狭窄型クローン病を対象とするRXC008の第Ⅱ相試験を進めます。取引完了は2026年第4四半期の予定です。

同時に、合併会社の事業運営と抗線維化薬の開発を支える約1億2,500万ドルの資金調達も公表されました。

今回の発表で新たに示された取引条件、資金の構成、株式保有比率、パイプラインの開発日程を確認します。

  • Fibrx Therapeutics設立までの取引条件
  • 約1億2,500万ドルの資金調達内容
  • RXC008など抗線維化薬の開発計画
  • 合併後の株式保有比率とCVRの条件

RedxとSkyeが合併しFibrx Therapeuticsを設立

RedxとSkyeの合併を含む世界の製薬業界動向を表すデジタル地球儀
RedxとSkyeは、線維化疾患に特化したFibrx Therapeuticsの設立で合意しました。

契約に基づき、Skyeは英国会社法のスキーム・オブ・アレンジメントを通じてRedxの発行済み株式を取得します。

両社の取締役会は取引を全会一致で承認しており、一部株主も取引への賛成を約束する議決権行使・支援契約を締結しました。

NASDAQ上場と経営体制

合併会社はFibrx Therapeuticsの名称でNASDAQ市場に上場し、Redxの現在の本社がある英国Alderley Parkを拠点とする計画です。

完全希薄化後の発行済み株式数は約9億3,424万株と見積もられています。

経営はRedxの現経営陣が引き継ぎ、Lisa Anson氏がCEO、Peter Collum氏がCFOに就任します。

また、小児消化器領域で臨床・業界経験を持つMei-Lun Wang氏がCMOに加わり、RedxのCaroline Phillips CSOとCliff Jones CTOは現職を継続する予定です。

合併完了には両社株主の承認、必要な規制当局の承認、イングランド・ウェールズ高等法院による認可、NASDAQへの上場承認などが必要となります。

このため、2026年第4四半期という完了時期は、所定の条件が満たされることを前提とした予定です。

1.25億ドルの資金調達

合併に伴う一連の資金調達では、総額約1億2,500万ドルのグロス収入を見込みます。SkyeはAbingworth、British Business Bank、NEXTBio Capital、5AM Ventures、Redmileなどを引受先とするPIPEにより、約6,800万ドルを調達する計画です。

一方、RedxはAbingworthが主導し、British Business BankとRedmileが参加するシリーズAで3,600万ドルを調達します。

さらにSkyeは、Redmile関連ファンドと最大2,200万ドルのエクイティライン契約を締結。取引完了時には、500万ドル相当の普通株式を購入できるワラントをRedmileへ発行します。

最大2,200万ドルのエクイティラインはPIPEを支える資金枠です。したがって、公表された各金額を単純に合算した数字が、約1億2,500万ドルの総調達額になるわけではありません。

合併後の株式保有比率

取引完了後は、取引前のSkye株主が合併会社の約5.38%、Redx株主が約46.17%、同時に実施される資金調達の参加投資家が約48.45%を保有する見通しです。

ただし、Skye株主の最終的な比率は、取引直前における同社の純現金残高に応じて調整される可能性があります。

Skye株主には1株につき1つの条件付価値権(CVR)が付与されます。合併完了後12カ月以内にnimacimabと関連知的財産が収益化された場合、対象となる純収益の90%を現金で受け取る条件です。

Redxの一定の株主にも1株につき1つのCVRが付与され、Redxの旧来資産や提携資産が合併後15年間に収益化された場合、対象となる純収益の100%をFibrx株式で受け取ります。

RedxとSkyeが進める抗線維化薬の臨床開発計画

FibrxはRedxが保有する抗線維化薬を中心に、臨床開発と前臨床開発を継続します。主力候補はRXC008で、DDR阻害薬プログラムとzelasudilも新会社のパイプラインに含まれます。

RXC008の第Ⅱ相試験

RXC008は、線維狭窄型クローン病を対象とする経口の消化管限定型pan-ROCK阻害薬です。米国ではINDが有効となっており、2026年1月にFDAのFast Track指定を受けました。

Fibrxは合併後、RXC008の第Ⅱ相試験を主要な臨床開発プログラムとして進めます。

第Ⅰ相試験では、Redxによると良好な忍容性と消化管組織への曝露が確認されました。臨床的に問題となる全身曝露や低血圧は認められず、重篤な有害事象も報告されなかったとしています。結果はECCO 2025とDDW 2025で発表されました。

RXC008の第Ⅱ相試験は2026年下半期に開始され、主要結果は2028年下半期に公表される予定です。

同社は前臨床試験で消化管の線維形成を逆転させる可能性を確認したと説明しています。ただし、患者における有効性と安全性は今後の第Ⅱ相試験で検証される段階です。(出典:Skye Bioscience・Redx Pharma共同発表

DDR阻害薬は2027年にIND提出

前臨床段階のDDR阻害薬プログラムは、腎臓、肺、肝臓の線維性疾患を対象としています。デュアルDDR1/DDR2阻害薬と選択的阻害薬を含む5つの異なる化合物系列で構成され、複数の特許を保有していると両社は説明しました。

Fibrxは候補化合物を選定し、2027年にINDを提出する予定です。対象疾患や最初の臨床試験の設計など、具体的な開発計画は今回の発表では示されていません。

Zelasudilは提携候補に

選択的ROCK2阻害薬zelasudil(RXC007)は、特発性肺線維症患者を対象とする探索的な第Ⅱ相臨床プログラムを完了しています。

間質性肺疾患に加え、MASHやがん関連線維症への展開可能性が示されていますが、Fibrxは自社での次段階試験ではなく、提携候補として位置付けました。

また、Skyeが肥満・過体重患者向けに開発していた末梢性CB1阻害抗体nimacimabについては、2026年第2四半期にCBeyond第Ⅱa相試験を中止し、開発活動を停止しています。

今後は戦略的選択肢を検討し、収益化した場合の価値をCVRによって取引前のSkye株主へ配分する設計です。

RedxとSkyeが合併契約、抗線維化薬開発へ1.25億ドル調達のまとめ

公表済みの日程では、2026年下半期にRXC008の第Ⅱ相試験を開始し、同年第4四半期に合併を完了する計画です。

続いて2027年にDDR阻害薬のINDを提出し、2028年下半期にはRXC008第Ⅱ相試験の主要結果を公表します。

約1億2,500万ドルの資金調達により、Fibrxは2029年までの事業運営とRXC008の主要結果取得までを賄えると見込んでいます。

今後の確認点は、株主・規制当局などによる合併承認、第Ⅱ相試験の開始、DDR阻害薬の候補選定とIND提出です。

【PR】海外むけのプライマリー調査に「Konovo」

新薬や開発化合物の市場性、競合製品との差別化を、医師・患者・支払者の声から検証しませんか。海外の医師やKOLをはじめとする医療関係者への定量・定性リサーチには、Konovoを活用できます。調査のご相談・お見積もりは無料、日本語でお問い合わせいただけます。資料請求はこちらから