Konovoは、世界20カ国以上で約200万人の認証済み医療従事者に接触できる調査基盤を公表しています。
対象は医師だけではありません。KOL、薬剤師、看護職、病院管理者、保険支払者、医療検査担当者などを含み、150を超える専門領域をカバーしています。
この医療従事者パネルは、AIを活用した調査基盤や専門スタッフによる支援と組み合わせて提供されています。Konovoの会社概要や患者パネルを含むサービス全体については「Konovoとは?AIと医師・患者パネルで実現する海外市場調査」で確認できます。
現在の調査基盤は、旧Apollo Intelligence傘下のInCrowd、Survey Healthcare Global、GlocalMindを2025年4月にKonovoへ統合して構築されました。
3社が担っていた機能と統合の経緯は「Apollo IntelligenceからKonovoへの社名変更とグループ統合」で解説しています。
本記事では、製薬企業が海外医師調査を検討する際に確認したいパネル規模、対応地域・専門領域、回答者の認証、品質管理、具体的な活用法を解説します。
- Konovoが公表する医療従事者パネルの規模
- 医師やKOL、専門領域への接触範囲
- 本人確認と不正回答対策
- 海外医師調査での活用方法
- 日本から調査を依頼する際の確認事項
Konovoの医師パネルを支える200万人規模のネットワーク
Konovoは、世界20カ国以上に約200万人の認証済み医療従事者からなる調査基盤を持つと公表しています。
海外医師調査を検討する企業にとって、複数の国と専門領域を横断し、調査条件に合う回答者へ接触できる点が大きな特徴です。ただし、公表されている200万人をすべての案件で対象にできるわけではありません。実査可能人数は、国、職種、診療科、治療経験などによって変わります。
200万人は医師だけではなく医療従事者全体の規模
Konovoが公表する対象者基盤は、認証済み医療従事者約200万人です。この数字は医師だけの登録数ではなく、複数の医療関連職種を合計した人数となります。
- 医師・KOL
- 薬剤師・歯科医師
- 看護職・ナースプラクティショナー・医師助手
- 病院管理者・保険支払者
- 医療検査担当者など
医師を対象とする場合は、国、診療科、役職、勤務環境、担当患者数、特定治療の経験などを指定し、条件に合う候補者を抽出します。Konovoは、20カ国以上、150を超える専門領域に対応し、米国では医師の約80%へ接触可能なパネル網を持つと説明しています。
なお、Konovoは医療従事者とは別に、Rare Patient Voiceの買収によって20万人を超える患者・家族介護者の調査基盤も加えています。両者の人数を混同しないことが大切です。患者側の対象疾患や調査事例は「Konovoの患者・介護者パネルと希少疾患調査」で詳しく解説しています。
海外医師調査の対応地域と専門領域
Konovoの対応地域は、北米、欧州、中東、アジア太平洋地域などに広がっています。単一国の調査だけでなく、複数国で同じ質問を実施し、国ごとの治療実態や医師の認識を比較する調査にも利用可能です。
特定の疾患領域や専門性を持つ医師に絞った調査にも対応しています。診療領域別では、腫瘍領域で2,530件以上のプロジェクトと14万6,100件以上の回答、神経領域では800件以上のプロジェクトと5万5,700件以上の完了回答を公表しています。
このほか、循環器、内分泌、消化器、皮膚、感染症、腎臓、呼吸器、リウマチ、プライマリケアなどの実績も掲載されています(出典:Konovo「Custom Audiences」)。
ただし、対応領域として掲載されていても、希望条件を満たす医師を必要人数確保できるとは限りません。希少疾患の治療経験、特定薬剤の処方経験、役職、施設区分などの条件を追加するほど対象者は限られるため、案件ごとの実施可能性確認が必要です。
Konovoの医師パネルにおける本人認証と品質管理
医師パネルを選ぶ際は、登録人数だけでなく、回答者が実在する医療従事者であるか、調査条件を満たしているか、不正回答をどのように除外しているかを確認する必要があります。
Konovoは、パネル品質をVerify、Validate、Monitorの3段階で管理すると説明しています。
登録時に本人・医療資格・専門領域を確認
登録時には、写真付き身分証明書やAPIなどを用いて本人を確認し、医療資格や専門領域を照合します。必要な確認が完了するまでは、調査への参加を認めない運用です。
実査前には、案件ごとに設定されたスクリーニング条件によって、診療科、役職、診療環境、担当患者数、治療経験などを確認します。これにより、単に医師免許を持つだけでなく、調査目的に合う経験を持つ回答者を選定します。
実査中は重複・不正・不注意回答を監視
実査時には、端末を識別するフィンガープリンティング、位置情報の確認、Proxy・TOR・BOTの検出、提携パネル間の重複確認を実施します。
回答開始後も、次のような行動を確認する仕組みです。
- 想定より極端に速い回答
- 同じ選択肢を不自然に繰り返す回答
- 質問間で矛盾している回答
- 短すぎる、または意味をなさない自由回答
- ほかの文章からコピーされた回答
ただし、AIや機械判定だけで回答の採否を決めるわけではありません。Konovoは自動検出と人による確認を組み合わせ、一時的な入力ミスと継続的な不正行動を区別する方針です。
有害事象につながる可能性がある回答の検出と報告対応も管理項目に含まれます。調査開始前に質問票や条件分岐を確認し、実査中には該当する回答へフラグを付けます。品質管理と第三者パネルの審査内容は、ESOMARへの回答でも開示されています(出典:Konovo「Data Quality & Privacy」)。
公開されている評判だけで品質を判断しない
Konovoは法人向けサービスであり、第三者サイトに投稿された利用企業の口コミは限られています。公式サイトでは担当者の返信速度や進行管理などを評価する顧客コメントが紹介されていますが、公式掲載情報だけで回答者の適合度や費用対効果を判断することはできません。
公開口コミの内容と依頼前に確認したい項目は「海外医師・KOL調査におけるKonovoの口コミと評判」にまとめています。実際の発注では、自社の条件を提示し、類似案件の実績、認証方法、無効回答の扱い、再回収の条件などを確認しましょう。
Konovoの医師パネルを海外市場調査で活用する方法
Konovoの医師パネルは、回答者を供給するだけの名簿ではありません。対象者の抽出から調査設計、実査、品質確認、データ処理、分析までを支える調査基盤として提供されています。
製品ライフサイクルの各段階で利用できる
海外における市場ニーズの把握、製品コンセプトの評価、治療実態の確認、メッセージテスト、新規事業機会の検討などに利用できます。
- 開発初期の市場規模やアンメットニーズの把握
- 製品コンセプトや価値提案の評価
- 上市前の認知・処方意向・メッセージの確認
- 上市後の処方行動や市場状況の把握
- 複数国における回答差や専門領域別の比較
調査方法は、少数の質問へ迅速に回答を集めるモバイル調査、オンライン定量調査、詳細な個別インタビューなどから選べます。短期間のアジャイル調査で仮説を確認したあと、対象者や質問を絞って詳細調査へ進む組み合わせも可能です。
3つの機能を目的に応じて組み合わせる
Konovoは、調査を実施する「Intelligent Platform」、条件に合う対象者を選定する「Custom Audiences」、調査設計から分析までを支援する「Strategy & Services」を提供しています。
自社で調査票や分析を用意して回答者の募集だけを依頼する方法もあれば、設計、翻訳、実査管理、データ処理まで一括して委託する方法もあります。各機能の役割と依頼範囲は「Konovoを支える3つの機能と活用ポイント」で確認できます。
Survey Studioで調査票の設計とプログラミングを支援
Konovoは、Survey Studioによる質問票の作成支援、条件分岐の設定、回答ロジックの構築などにもAIを利用しています。また、対象者の抽出、自由回答の分類、データ分析、報告作成にもAIを活用する方針です。
一方、AIが作成した回答を実在する医師の回答の代わりに使うものではありません。調査票などのAI出力についても、専門スタッフが最終確認します。
Survey Studioによって数週間から数分へ短縮されると説明されているのは、主に調査票の設計からプログラミングまでの前工程です。回答者募集、実査、集計、分析を含む調査全体が数分で終わるわけではありません。短縮できる工程と案件ごとの期間差は「Konovoの市場調査が早い理由と医師調査の速度」で解説しています。
Konovoへ海外医師調査を依頼する前の確認事項
海外医師調査の実施可能性、期間、費用は、対象条件によって変わります。問い合わせ時には、少なくとも次の項目を伝えると確認が進みやすくなります。
- 対象国
- 診療科や職種
- 役職、施設区分、担当患者数
- 疾患や特定治療の経験
- 必要サンプル数
- 定量調査・インタビューなどの調査方法
- 質問数や所要時間
- 翻訳、分析、報告書などの依頼範囲
- 希望する回収期間と予算
日本国内の医師パネル数、職種別の稼働人数、標準料金は公表されていません。日本を含む調査でも、対象条件を提示したうえで、実査可能人数と費用を案件ごとに確認する必要があります。
また、複数社を比較する場合は、同じ対象条件、回答数、調査方法、成果物を提示しましょう。条件が異なる見積もりでは、金額や納期の差が調査会社の対応力によるものか、業務範囲の違いによるものか判断できません。
対象医師の実査可能数や費用を確認する場合は、条件を提示したうえでKonovoの海外医師調査について日本語で見積もりを依頼できます。
まとめ:Konovoの医師・KOLパネルは海外調査の対象者選定から品質管理まで支える
Konovoは、世界20カ国以上、150を超える専門領域にわたる約200万人の認証済み医療従事者基盤を公表しています。
200万人は医師だけの登録数ではありませんが、海外の医師、KOL、薬剤師、看護職、病院管理者などを対象とした定量調査、迅速調査、インタビューに利用できる仕組みです。
回答者の本人確認、医療資格の照合、重複回答や不正行動の検出には、自動判定と人による確認を併用しています。また、医師パネルを単なる回答者リストとしてではなく、対象者の抽出、調査設計、実査、品質確認、分析までを支える調査基盤として提供しています。
実査可能な医師数と費用は、対象国、診療科、役職、治療経験、必要サンプル数、調査方法、回収期間によって異なります。具体的な条件を提示し、対象者数、納期、支援範囲、見積もりを確認することが大切です。
医師パネルだけでなく、患者・介護者パネル、AIを活用した調査基盤、専門スタッフによる支援を含む全体像は「Konovoとは?医療市場調査の特徴・サービス・相談方法」にまとめています。
自社の条件に合う医師を確保できるか確認したい場合は、Konovoの海外医師調査について日本語で無料相談することができます。
