米食品医薬品局(FDA)は2026年9月23日、GRAILの多がん早期発見血液検査「Galleri」の市販前承認申請(PMA)を諮問委員会で審議します。分子・臨床遺伝学パネルが公開会合を開き、申請資料について討議、勧告、投票を行う予定です。
GalleriはMCED検査として初のPMA申請です。今回の日程決定により、審議対象となる適応案、主要な臨床データ、NHS-Galleri試験の結果をFDAがどう評価するかが次の焦点となりました。
ニュースのポイント
- FDA諮問委員会の開催日時と審議内容
- Galleriが申請した対象者と使用目的
- PATHFINDER 2とNHS試験の主要データ
- 会合前後に公表される資料と予定
GalleriのFDA諮問委員会日程
FDAの公示から、会合の形式、審議対象、意見募集の期限が明らかになっています。
9月23日に公開審議
会合は2026年9月23日午前9時から午後6時まで、米東部時間で開催されます。対面とオンラインを組み合わせた公開形式で、FDAはYouTubeによる配信も案内しました。
委員会はGalleriのPMAに関する情報を検討し、FDAへの勧告と投票を行います。ただし、諮問委員会の勧告は拘束力を持たず、承認可否を決めるのはFDAです。
パブリックコメントの期限は9月16日です。9月8日までに提出された意見は委員へ提供されます。FDAは背景資料を会合の遅くとも2営業日前までに公開する予定です(出典:FDA「2026年9月23日諮問委員会開催案内」)。
申請された使用目的
FDAが示した適応案では、Galleriは50歳以上の成人を対象とする処方専用の体外診断用検査です。末梢全血の無細胞DNAにあるがん特異的なメチル化パターンを次世代シーケンスで検出し、がんシグナルの推定発生部位も示します。
陽性結果は確定診断ではなく、医療従事者による診断検査につなげる位置付けです。また、陰性でもがんを除外できず、既存の単一がん検診を継続する内容が明記されています。
GalleriのFDA諮問委員会の論点

PMAを支える米英の試験は、評価対象となった人数や主要評価項目が異なります。特に、検査性能と集団検診での臨床的有用性を分けて確認する必要があります。
PATHFINDER 2の成績
GRAILによると、申請は米国PATHFINDER 2試験のうち、同意を得た2万5,490人の1年間の追跡データを中心に構成されています。同試験の3万5,878人を対象とした解析では、全がんの40%を検出し、米国のがん死亡の約3分の2を占めると同社が位置付けた12種類では73.7%でした。
特異度は99.6%、偽陽性率は0.4%と報告されています。一方、検査でがんシグナルを捉える性能と、集団全体で進行がんを減らす効果は同じ評価項目ではありません。
NHS試験結果との関係
NHS-Galleri試験には英国の50~77歳、14万2,250人が参加しました。3年間の検査を通じた12種類のがんにおけるステージIII・IV診断の複合主要評価項目では、統計学的に有意な減少が確認されていません。
ただしGRAILは、2回目と3回目の検査ラウンドで、対象12がんのステージIV診断がそれぞれ22%、26%減少したと報告しています。PMAには同試験の初年度介入群7万人超のデータが含まれます(出典:GRAIL「Galleri諮問委員会開催に関する発表」)。
NHS試験は複合主要評価項目を達成していません。後続ラウンドやステージIVに関する結果は、主要評価項目の結果と区別して扱う必要があります。
検査版の比較も審査対象
PATHFINDER 2とNHS-Galleri試験で使用された検査版は、FDAへ提出された更新版と同一ではありません。このためGRAILは、試験版とPMA版の性能を比較する解析も申請資料へ収載しました。臨床試験の結果を更新版へどこまで適用できるかは、会合資料で確認すべき案件固有の論点です。
承認時期は未定
FDAは諮問委員会の開催日を公表しましたが、PMAの判断日や承認可否は発表していません。会合前にFDAとGRAILの説明資料が公開され、9月23日に質疑、討議、投票が行われます。その後、FDAが委員会の勧告を踏まえて審査を継続します。
GalleriのFDA諮問委員会まとめ
GalleriのFDA諮問委員会は9月23日に開催され、50歳以上を対象とするMCED検査のPMAを審議します。申請にはPATHFINDER 2の検査性能、NHS-Galleri試験の初年度データ、試験版と更新版の比較解析が含まれました。今後は会合前の背景資料、当日の投票結果、FDAによる最終判断が公表予定の動きとなります。
