Apollo Intelligenceは2025年4月28日、社名をKonovoへ変更し、傘下のInCrowd、Survey Healthcare Global、GlocalMindを単一ブランドへ統合しました。
今回の再編は名称だけの変更ではありません。3社に分かれていた医療市場調査の技術、回答者網、国際調査の運営、専門サービスを一つのブランドと基盤で提供する取り組みです。
Konovoは統合の背景として、調査データや手法の分断、知見の孤立、回答者の参加意欲低下などの課題を挙げています。
現在のKonovoが提供するAI活用、医師・患者パネル、調査サービスの全体像は「Konovoとは?AIと医師・患者パネルで実現する海外市場調査」で確認できます。
本記事では、Apollo IntelligenceからKonovoへの社名変更、統合された3社の役割、単一ブランドへ移行した理由、顧客企業と調査運営にもたらす変化を解説します。
- Apollo IntelligenceからKonovoへの変更内容
- 統合された傘下3社と各社の役割
- 単一ブランドへ移行した理由
- 統合によって見込まれる実務上の効果
Apollo IntelligenceからKonovoへ何が変わったのか

2025年4月の発表では、社名とブランドだけでなく、傘下3社のサービス提供体制も変更されました。ここでは、社名変更とグループ統合を分けて確認します。
Apollo Intelligenceが社名をKonovoへ変更
Konovoは、Apollo Intelligenceが名称を変更して発足した医療情報・市場調査会社です。別会社による買収や事業譲渡ではなく、Apollo Intelligenceの事業を新しいブランドへ移行した形になります。
「Kon」は接続や対話、「novo」は新しさを表す名称です。社名変更と同時に、企業ロゴ、ウェブサイト、ブランド方針も刷新されました。
旧Apollo Intelligenceの名称は、一部のログイン先、過去の資料、検索結果などに残っている場合があります。しかし、企業としては2025年4月28日にKonovoへ移行したことが発表されています。
InCrowd・SHG・GlocalMindを単一ブランドへ統合
Konovoへ統合されたのは、InCrowd、Survey Healthcare Global(SHG)、GlocalMindの3社です。これらは旧Apollo Intelligenceの傘下で、それぞれ異なる調査機能と地域基盤を担っていました。
| 統合企業 | 主な役割 | 統合後に関連する機能 |
|---|---|---|
| InCrowd | 医療従事者を対象とした迅速回答型調査と自動化技術 | Intelligent Platform |
| Survey Healthcare Global | 医療分野に特化した回答者網とデータ収集 | Custom Audiences |
| GlocalMind | 欧州・アジア太平洋地域を含む国際調査とパネル運営 | 国際的な対象者募集・調査支援 |
各社の名称やサービスを並列に訴求する従来の形から、Konovoの名称で技術、調査対象者、専門サービスを提供する体制へ移りました。
統合後のKonovoは、調査を実施するIntelligent Platform、対象者を選定するCustom Audiences、調査設計から分析までを支援するStrategy & Servicesを提供しています。3機能の違いは「Konovoを支える3つの機能と活用ポイント」で解説しています。
Konovoが3社を統合した理由

調査手法・データ・回答者網の分断を解消するため
Konovoは、医療市場調査ではデータ量が増えている一方、個々の調査結果が分断され、知見を横断的に利用しにくい状況があると説明しています。
さらに、調査会社、回答者、データ提供者が別々の環境で動くことで、発注、対象者募集、実査、データ処理に時間がかかる点も課題に挙げました。
そこで、傘下3社が持つ調査手法、回答者網、地域基盤、専門サービスを一つのブランドと基盤へ集約しました。統合の中心的な目的は、3社の名称をそろえることではなく、調査工程、対象者、データを接続することにあります。
回答者の参加体験を改善するため
医療市場調査では、同じ回答者が複数の仕組みへ登録し、類似した確認や調査依頼を受ける場合があります。運営や連絡が分断されれば、回答者の負担が増え、調査への参加意欲が下がる可能性があります。
回答者網と調査基盤を統合することで、対象者のプロフィール管理、調査依頼、回答品質の確認を一貫して運営しやすくなります。これは顧客企業の利便性だけでなく、回答する医療従事者の体験を改善する狙いも含みます。
Konovoへの統合で顧客企業に何が変わるのか
複数の調査手法と地域パネルへ単一窓口からアクセス
顧客企業にとっての主な変化は、複数の調査手法や地域パネルへ単一の窓口からアクセスできる点です。
従来はInCrowd、SHG、GlocalMindが個別に提供していた迅速調査、定量・定性調査、国際的な対象者募集などを、調査目的に合わせて組み合わせやすくなります。
ただし、統合したからといって、すべての機能が自動的に一つの契約へ含まれるとは限りません。実際の依頼では、対象者募集、調査設計、翻訳、分析など、必要な支援範囲と見積もりを確認する必要があります。
医療従事者パネルを横断して利用しやすくなる
Konovoは、世界20カ国以上、150を超える専門領域にわたる約200万人の認証済み医療従事者基盤を公表しています。統合した回答者網を利用し、国、診療科、役職、治療経験などの条件から対象者を選定する仕組みです。
ただし、約200万人は医師だけではなく、薬剤師、看護職、病院管理者などを含む医療従事者全体の規模です。対象範囲や品質管理については「Konovoの医師・KOLパネルと回答者認証」で詳しく確認できます。
Rare Patient Voiceの買収で患者・介護者調査も拡充
3社統合後の2026年2月、KonovoはRare Patient Voiceの買収を発表しました。これにより、9カ国、20万人を超える患者・家族介護者と、希少疾患を含む1,500以上の疾患を対象とする調査基盤が加わりました。
医療従事者の見解と患者の実体験を同じテーマで調べる範囲が広がった形です。対象疾患や患者調査の事例は「Konovoの患者・介護者パネルと希少疾患調査」で解説しています。
AIを活用した調査設計と迅速調査を共通基盤へ
技術面では、AIを用いた調査票作成支援、対象者選定、本人認証、不正回答の検出、自由回答の分類などを共通基盤へ組み込む方針です。
2025年11月には、質問票の設計からプログラミングまでを支援するSurvey Studioも発表しました。Konovoは、従来は数週間かかる場合があった前工程を数分へ短縮すると説明しています。
ただし、数分へ短縮されるのは主に設計とプログラミングであり、対象者募集、実査、集計、分析までが数分で完了するわけではありません。短縮される工程と調査期間の考え方は「Konovoの市場調査が早い理由と医師調査の速度」で確認できます。
旧社名と新ブランドを確認する際の注意点
Apollo Intelligence、InCrowd、Survey Healthcare Global、GlocalMindの名称は、過去の資料や検索結果に残っている場合があります。そのため、Konovoの実績や評判を確認するときは、情報の公開日と当時のブランド名を確認することが大切です。
一方、旧ブランドの評価が統合後のすべてのサービスにそのまま当てはまるとは限りません。運営体制、担当者、利用するパネル、依頼範囲が異なる可能性があるためです。
現在確認できる顧客コメントと、口コミだけでは判断できない項目は「Konovoの口コミ・評判と依頼前の確認ポイント」にまとめています。実際の依頼では、自社条件での提案、実施可能性、費用、納期を確認しましょう。
まとめ:Apollo Intelligenceは3社を統合してKonovoへ移行
- Apollo Intelligenceは2025年4月28日にKonovoへ社名変更
- 傘下のInCrowd、SHG、GlocalMindを単一ブランドへ統合
- 分断された調査手法、データ、回答者網の接続が主な目的
- 単一窓口による調査運営と複数手法の連携を推進
発表済みの内容は、社名変更にとどまりません。3社が持っていた迅速調査、自動化技術、医療従事者パネル、国際調査、専門サービスをKonovoの名称と共通基盤で提供する体制への移行です。
統合後は、医療従事者パネルに加えて患者・介護者パネルも拡充され、AIによる調査設計支援も発表されました。ただし、実際に利用できる対象者数、調査期間、費用、支援範囲は案件条件によって異なります。
Konovoの現在のサービス、医師・患者パネル、日本語での相談方法をまとめて確認したい方は「Konovoとは?医療市場調査の特徴・サービス・相談方法」をご覧ください。
