田辺三菱製薬は、22年決算期に3859億円の売上げを達成し、国内で第8位(*1)の製薬会社です。田辺製薬は、「ヘルベッサー」が世界100カ国以上で販売されていましたが、新薬の開発には繋がらず、2007年に三菱化学グループの三菱ウェルファーマと合併して誕生し、現在の田辺三菱製薬となりました。同社は2019年12月まで上場会社でしたが、2020年1月に上場廃止し、現在は三菱化学グループの完全子会社となっています。
一時、日本国内でのジェネリック医薬品の販売事業にも力を入れていたが、2017年にニプロESファーマに譲渡しています。
2019年2月、ノバルティスが「ジレニア」のロイヤリティ支払いについて係争を起こし、仲裁を国際商業会議所に申し立てているものの、現在も結論がでておらず約2,000億円のキャッシュインが失われている。なお、「ジレニア」は年間3,500億円を売り上げるブロックバスターで、2018年のロイヤリティ収入は577億円です。
2020年にはニューロダーム買収で獲得したパーキンソン病治療の開発が遅れたため、585億円の赤字を計上しています。
海外事業の展開、海外市場への進出が課題ですが、現在、日本国内での売上高が全体の約80%を占めており、今後も海外進出は引き続き同社にとっての課題と言えます。
田辺三菱製薬の最大の主力製品は「レミケード」で、続いて「シンポニー」、「ステラーラ」、難病ALSに承認された「ラジカヴァ（日本名：ラジカット）」などがあります。「レミケード」は、アッヴィの「ヒュミラ」、バイオシミラーの登場によって売上は減少傾向にあります。
田辺三菱製薬: 会社概要
| 会社名(英語表記） | Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation |
| 国 | 日本 |
| 本社住所 | 〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10 |
| 本社サイト | https://www.mt-pharma.co.jp/e/ |
| グローバルでの売上 | 3859 億円 |
| 日本法人社名 | 田辺三菱製薬株式会社 |
| 日本法人本社住所 | 〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10 |
| 設立 | 1933年12月13日 |
| 代表 | 辻村 明広、上野 裕明 |
| 資本金 | 500億円 |
| 上場 | n/a |
田辺三菱製薬：主力製品（売上順）
| 医薬品名 | 対象領域 | 売上高 |
| レミケード | 関節リウマチ | 454 億円 |
| シンポニー | 関節リウマチ | 423 億円 |
| ステラーラ | 潰瘍性大腸炎 | 322 億円 |
| ラジカヴァ（ラジカット） | ALS（筋萎縮性側索硬化症） | 220 億円 |
| レクサプロ | うつ病 | 153 億円 |
| テネリア | 糖尿病 | 151 億円 |
出典：同社ホームページ（21年3月期）
田辺三菱製薬：売上・従業員数・年収・採用情報
| 日本での売上 | 3397 億円 |
| 従業員数 | 3268 人 |
| 平均年収 | 804万円 ** |
| 平均年齢 | 調査中 |
| 平均勤続年数 | n/a |
| 公式採用情報へのリンク | https://www.mt-pharma.co.jp/recruit/ |
ランキング・カテゴリー情報
| 世界売上ランキング *1 | - |
| 日本企業売上ランキング *2 | 8 位 |
| 日本国内での売上ランキング *4 | 7位 |
| 日本国内年収ランキング *3 | n/a |
参照
*1：世界売上高100億ドルを超える製薬会社25社の業績（2021年12月期、一部の日本企業は22年3月期、豪CSLは21年6月期）を集計した世界の製薬会社売上ランキング・出典は、製薬業界特化の転職サイト・エージェントの「アンサーズ」が運営するメディアアンサーズニュースの「【2022年版】製薬会社世界ランキング」
*2：東証プライム上場の主要製薬企業41社（製薬が本業でない企業が手がける医薬品事業を含む）の直近の決算を集計（22年3月期を中心）した製薬企業の売上ランキング。出典は、製薬業界特化の転職サイト・エージェントの「アンサーズ」が運営するメディアアンサーズニュースの「【2022年版】国内製薬会社ランキング」
*3： 有価証券報告書を公表した国内の製薬会社。新薬メーカー、後発品メーカーやOTCメーカー、バイオベンチャーら85社対象。出典は、製薬業界特化の転職サイト・エージェントの「アンサーズ」が運営するメディアアンサーズニュースの「【2022年版】製薬会社年収ランキング」
