製薬・医療業界の転職、MRへの転職は他の業界で営業経験をした30代の人にとって、新しいキャリアとして魅力的ですが、未経験からMR職に挑戦することは可能でしょうか?
この記事では、30代の未経験からMRの転職にフォーカスをして知っておくべきポイントを解説、MRに30代未経験で転職するための具体的な方法や、転職エージェントを効果的に活用するコツを詳しく紹介します。
医薬品業界での新たなキャリアを目指す皆さんの参考になれば幸いです。なお、別記事、MRの転職にフォーカスした「MRの転職完全ガイド」もあわせてご利用ください。
- MRの仕事内容と役割
- 30代未経験でMRに転職する方法
- 30代のMRの平均年収とその期待値
- 転職エージェントの効果的な活用方法
MR転職に、未経験の30代でも挑戦できるのか?
- MRの仕事内容・特徴
- MRの最近の市場動向
- MRの平均年収は?30代では700万円から900万円
- 外資系製薬会社MR平均年収トップ3
- MRの転勤は?2から3年くらいが一般的
- 30代で未経験どのようにすればMRに転職できるの?
- 30代で未経験でのMR職へのメリットとデメリット
MRとは?MRの仕事内容・特徴
MRとは、「Medical Representative」の略で、製薬会社の医薬情報担当者を指します。MRの主な仕事内容は、医師や薬剤師に対して自社の医薬品の情報を提供し、適切な使用方法や効果、副作用などを説明することです。
MRの仕事内容には、医療機関や薬局への訪問が含まれます。これらの訪問を通じて、医師や薬剤師との信頼関係を築き、自社製品の認知度を高めることが重要です。
また、新薬のプロモーションや既存薬の使用状況のフォローアップも行います。製薬会社のMRは、常に最新の医薬情報を学び、医療現場に迅速に提供することが求められます。
このように、MRの仕事は医薬品の普及と適切な使用を促進するために重要な役割を果たしており、医療現場と製薬会社をつなぐ架け橋としての役割も担っています。
MRの最近の市場動向
2024年の製薬業界におけるMRの転職市場は、全体的に堅調に推移している一方で、いくつかの特徴的な動向が見られます。
2024年5月の求人件数は前月から減少していますが、内資メーカーでは依然として増員募集が行われており、特定のポジションでの欠員募集も続いています。
CSO(Contract Sales Organization)の採用ニーズも緩やかに増加しており、未経験者や若手層を対象とした募集が目立ちます。
このため、転職市場には新たなチャンスが広がっていると言えます。(出典:アンサーズニュース「製薬業界 今月の転職求人動向(2024年5月)」
また、企業は即戦力となる人材を求める傾向が強まっています。特に、経験豊富なMRの需要が高まっており、製薬業界全体としては求人件数の増加傾向が見られます。
新規参入企業や海外企業の日本法人立ち上げに伴う募集も予想され、転職市場は活況を呈しています。
今後の展望として、MRの転職市場は引き続き堅調に推移する見込みと見られます。
新薬開発や製品ラインの拡充に伴い、MRの採用ニーズが高まることが予想されます。若手層や未経験者を対象とした採用活動が活発化し、業界への新規参入が促進されるでしょう。また、海外企業の日本市場参入や新規プロジェクトの立ち上げに伴う求人も増える見通しです。(出典:アンサーズニュース「製薬業界 2024年上半期の転職市場トレンド予測―MR・研究・製造で求人件数増える見込み」)
企業側は採用情報のオープン化やカジュアルな面談機会の提供など、積極的な採用活動を展開しています。
求職者にとっては企業の内部情報を把握しやすくなり、転職活動がスムーズに進む環境が整いつつあります。このような現状と展望を踏まえ、転職希望者は市場の動向を注視し、戦略的に活動を進めることが成功のカギと言えます。
なお、最新のMRの転職動向をまとめた記事「MRの転職:転職動向を活かす」もあわせてご活用ください。
MRの平均年収は?30代では700万円から900万円
MRの平均年収は、経験や勤務する企業、勤務地によって異なりますが、一般的には他の職種に比べて高めの傾向があります。
転職エージェント大手の dodaが発表している業種別の平均年収データでは、「MR」の平均年収は717.5万円で、「営業」系16職種中トップ、「MR」の年間ボーナスは155.5万円で、「営業」系16職種中トップとなっています。
平均年収は約600万円から800万円程度とされています。しかし、大手製薬会社に勤務するMRや、特に優秀な成績を収めたMRは、これよりも高い年収を得ることができる場合があります。
30代のMRの平均年収は、約700万円から900万円程度です。
30代になると経験や知識が豊富になり、リーダーシップを発揮するポジションに就くことが多いため、年収も上がる傾向にあります。例えば、大手製薬会社では、30代のMRの年収が900万円を超えることも珍しくありません。
MRは努力や成果が直接報酬に反映される職種であり、高い年収を目指すことができる魅力的なキャリアパスの一つです。参考までに、外資系製薬会社のMR平均年収情報をご紹介します。
外資系製薬会社MR平均年収トップ3
ランク | 会社名 | MR平均年収 |
1 | ギリアド・サイエンシズ | 1158万円 |
2 | ファイザー | 1041万円 |
3 | アムジェン | 983万円 |
参考 | 武田薬品工業 | 961万円 |
参考 | アステラス製薬 | 950万円 |
MRの転勤は?2から3年くらいが一般的
MRの転勤は企業や勤務地によって異なりますが、一般的には2〜3年ごとに転勤が行われることが多いと言えます。
多くの製薬会社では、社員のスキルアップと経験の多様化を目的として定期的な転勤を推奨しています。そのため、都市部から地方、またはその逆といった異なる地域での勤務を経験することが一般的です。
ただし、転勤の頻度や範囲は企業によって異なるため、転職を検討している場合は、事前に転勤に関する方針を確認することが重要です。また、家族がいる方や特定の地域に居住を希望する方は、転勤の可能性について理解しておく必要があります。
転勤に伴うメリットとしては、様々な地域での経験が積めること、幅広いネットワークが築けること、そしてキャリアアップの機会が増えることが挙げられます。一方で、転勤が頻繁だと生活が不安定になる可能性があるため、転勤に対する適応力や柔軟性も求められます。
30代で未経験どのようにすればMRに転職できるの?
まず、未経験からMRに転職することはアンサーズニュースの参照記事にもあるように可能ですし、増えています。製薬業界では、異業種からの転職者も多く、特に営業経験やコミュニケーション能力が評価されることが多いです。
未経験者がMRに転職する際には、以下の点に注意が必要です。まず、医療従事者と対等に話ができるよう、専門知識の習得が求められます。また、営業職であるため、成果に対するプレッシャーや厳しいノルマも存在します。これらの課題を克服するためには、自己学習や継続的な努力が不可欠です。
未経験からのMR転職は挑戦的ですが、適切な準備と強い意欲があれば成功することは十分に可能です。
そして、30代未経験でMRに転職することは、挑戦的ではありますが十分に可能です。
まず、MRの役割について理解することが重要です。MRは医薬品の情報を医療従事者に提供し、適切な使用を促す役割を担っています。医療機関とコミュニケーションを取り、医薬品の効果や副作用、使用方法についての情報提供を行います。この役割を理解し、自分がこの仕事に向いているかどうかを考えましょう。
自己PRや履歴書の作成、面接対策にもしっかりと力を入れる必要があります。30代での転職の場合、過去の職務経験やスキルをどのようにMR職に活かせるかを具体的にアピールすることが求められます。
MR職の面接では、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力が重視されます。これにより、自信を持って面接に臨むことができます。
最後に、転職エージェントを利用することもおすすめです。専門のエージェントは、MR職への転職をサポートしてくれます。
彼らは求人情報の提供だけでなく、面接対策や企業との調整なども行ってくれるため、効率的に転職活動を進めることができます。
特に、製薬業界に特化したエージェントやMRの転職で実績のあるエージェントを利用することで、業界の最新情報や動向を知ることや、より具体的なアドバイスを受けられることが期待できます。
以上のステップを踏むことで、30代未経験からMRへの転職は現実的な目標となります。しっかりと準備を行い、転職活動に取り組んでください。
30代で未経験でのMR職へのメリットとデメリット
未経験からMR職に転職することには、さまざまなメリットとデメリットがあります。それぞれの側面を理解しましょう。
30代未経験からMR職に転職するメリット
- キャリアの新しいスタート:未経験からの転職は、これまでとは全く異なる分野での新しいキャリアのスタートを意味します。特に、医薬品業界は成長性が高く、安定した職業環境が期待できます。
- 高収入が期待できる:MR職は他の営業職に比べて高収入が期待できる職種です。未経験からのスタートであっても、努力次第で高い収入を得ることが可能です。
- 専門知識が身につく:医薬品や医療に関する専門知識を身につけることができます。これにより、自身の市場価値が高まり、将来的に他の医療関連職へのキャリアアップの道が開けます。
- やりがいのある仕事:MRは医薬品の適正使用を促進し、患者の健康に直接的に貢献することができます。社会的意義の高い仕事であるため、やりがいを感じることが多いでしょう。
30代未経験からMR職に転職する際にはデメリット
- 高いハードル:未経験からのスタートは、業界知識や専門スキルの習得に多くの時間と努力が必要です。特に最初の数ヶ月は学習の連続であり、プレッシャーを感じることも少なくありません。
- 成果主義のプレッシャー:MR職は営業職であるため、成果主義が強く求められます。業績目標やノルマが設定されており、これを達成するためのプレッシャーが常に付きまといます。
- 転勤の可能性:MR職は転勤が多い職種でもあります。家庭の事情やライフスタイルに合わせた生活が難しくなる場合もあります。
- 長時間労働:医療従事者との面談や製薬会社との会議が頻繁に行われるため、長時間労働が避けられないことがあります。また、夜間や休日に仕事をする場合もあります。
- 競争の激しさ:MR職は競争が激しい分野です。他のMRとの競争や、他の製薬会社との競合もあります。このため、常に自己研鑽が求められます。
未経験からMR職に転職する際には、これらのメリットとデメリットを十分に理解した上で、自分にとって最適な選択肢かどうかを検討することが重要です。
事前の情報収集や準備を怠らず、自信を持って転職活動に臨んでください。
未経験30代MRへの転職は、実績のある転職エージェントをつかう
- 実績のある転職エージェントをつかう
- 30代未経験でも効果が期待できる転職エージェントの選び方
- 転職エージェントを利用する注意点、デメリット
- 転職エージェントを効果的に活用するコツ
実績のある転職エージェントをつかう
転職エージェントは、求職者と企業をつなぐ仲介サービスです。求職者のスキルや経験、希望条件を基に最適な求人を紹介し、履歴書の添削や面接対策などのサポートを提供します。
多くのエージェントでは、MRに関する非公開求人情報も扱っているため、一般に公開されていない求人に応募できる機会が増えることが期待されます。エージェントの利用は無料であり、安心して利用できます。
MRの転職は、求人数が決して多いわけではなく、非公開求人も多いこともあり、いくつかのエージェント活用のコツがありますが、大前提として、MRの転職で実績がある転職エージェントを活用することが重要です。
30代未経験でも効果が期待できる転職エージェントの選び方
30代で未経験からMRに転職を目指す場合、転職エージェントの選び方は非常に重要です。
業界特化型のエージェントを効果的に活用しましょう。
MR職に特化したエージェントや、MRの転職で数多くの実績がある転職エージェントは、製薬業界の動向や企業のニーズを熟知しており、未経験者でもチャレンジしやすい求人を紹介してくれます。
また、エージェントの中には、MRとして必要なスキルや知識を提供するなど、転職活動をサポートしてくれます。
未経験者向けのサポートが充実しているエージェントを選ぶことです。キャリアカウンセリングや個別の転職プラン作成を提供しているエージェントは、未経験者が自分の強みや適性を活かした転職活動を行えるようにサポートしてくれます。
また、未経験者向けの成功事例を多く持っているエージェントは、信頼性が高いと言えます。
非公開求人を多数扱っているエージェントを選ぶこともポイントです。
MR職の多くの求人は、非公開求人で、一般に公開されていません。条件が良いことや求められるスペックやスキルが具体的な場合が多いことが特徴です。
未経験者でもOKという条件も含まれ、未経験者で30代という方はこのような非公開求人を上手に活用することが採用されるチャンスを高める手段と言えます。エージェントに登録する際には、非公開求人の紹介を受けられるかどうかを確認しましょう。
サポート体制が整っているエージェントを選ぶことも重要です。履歴書や職務経歴書の添削サービス、面接対策セミナー、転職活動に役立つ情報提供など、多岐にわたるサポートを受けることで、転職活動を有利に進めることができます。
最後に、エージェントの評判や口コミをチェックすることも忘れずに行いましょう。実際に利用した人の声を参考にすることで、自分に合ったエージェントを見つける手助けとなります。
信頼できるエージェントを選ぶことで、30代未経験でも安心してMRへの転職活動を進めることができるでしょう。
MRの転職で実績のある転職エージェントは、別記事「【MR】の転職におすすめの転職サイト・エージェントのランキングと比較」をご活用ください。
転職エージェントを利用する注意点、デメリット
転職エージェントを利用することには、多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。ここでは、転職エージェントを利用する際の注意点、デメリットについて説明します。
まず、エージェントによって質に差があることです。担当するキャリアカウンセラーの経験や知識によって、提供されるサポートの質が大きく異なる場合があります。そのため、信頼できるエージェントを選ぶことが重要です。
次に、希望条件に合わない求人を紹介されることがあります。
エージェントは、求職者の希望に沿った求人を紹介することを目指していますが、場合によっては、希望条件に合わない求人を勧められることもあります。
この場合、しっかりと自分の希望を伝え、無理に応募しないように注意することが大切です。
転職活動のペースをエージェントに合わせる必要があることもデメリットの一つです。
エージェントとのやり取りや面接の調整など、転職活動のスケジュールがエージェントのペースに左右されることがあります。そのため、自分自身のペースを保つためにも、エージェントとのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
これらのデメリットを理解し、転職エージェントを上手に活用することで、30代未経験でもMRへの転職を成功させることができるでしょう。
転職エージェントを効果的に活用するコツ
転職エージェントを効果的に活用するための工夫を最後に紹介します。
まず、自分に合ったエージェントを見つけることが重要です。言い換えると、自分に合わないと思ったエージェントは使わないということです。
エージェントにはそれぞれ得意分野や専門領域があります。MR職に特化したエージェントや、未経験者向けのサポートが充実しているエージェントを選ぶことで、より適切な求人情報やアドバイスを得ることができますが、自分の希望や状況に合わないエージェントは、登録後でもキャリアアドバイザーの変更や、活用をストップすることも可能です。
次に、複数のエージェントに登録することが大事です。複数のエージェントに登録することで、それぞれのエージェントから異なる求人情報やサポートを受けることができ、選択肢が広がります。
また、一つのエージェントだけに頼るのではなく、複数のエージェントの非公開求人にアクセスが可能となる点も有利にすすめることになります。
複数のエージェントを活用し、自分に最適な求人を見つける確率が高目ましょう。
最後に、エージェントの実績を確認することも忘れてはいけません。
エージェントの実績や口コミを確認することで、そのエージェントが本当に信頼できるかどうかを判断する材料となります。
特に、自分と同じような30代未経験者の転職成功事例が多いエージェントを選び、その実績を登録後に確認をすることで、安心してサポートを受けることができます。
エージェントのウェブサイトや口コミサイトを活用して、実績や評判をチェックしましょう。
MRの転職、30代未経験からのチャレンジ:まとめ
- MRの平均年収は600万円から800万円程度
- 30代のMRの平均年収は700万円から900万円程度
- MRは2〜3年ごとに転勤が多い
- 未経験からMRに転職は可能
- MR職は高収入が期待できる職種
- MR職は専門知識の習得が必要
- 転職エージェントの利用がおすすめ
- 複数の転職エージェントに登録することが有効
- 業界特化型のエージェントを選ぶと良い
- エージェントの実績や評判を確認することが重要
- 転職後も継続的な学習が必要