Insights4 Pharmaの編集責任者の前田(@seigomaeda)です。2023年3月13日 ファイザーは、シーゲンを1株当たり現金229ドル、総額430億ドルで買収する最終的な合併契約を締結し、先月末に浮上した買収の可能性に関する噂に終止符を打ちました。
【PR】製薬業界での転職を希望する方におすすめの転職サイト「アンサーズ」
\製薬業界No.1クラスの求人数/

製薬業界特化の転職サイトや転職エージェントは限られています。アンサーズの、無料の転職サポート利用者の96.4%が満足と答えています。>>>[1分で出来る」アンサーズへの「無料」の転職相談はこちら
ファイザーが430億ドルでシーゲン社買収を発表。特許切れのロス相殺を目指す
2023年3月13日 ファイザーは、シーゲンを1株当たり現金229ドル、総額430億ドルで買収する最終的な合併契約を締結しました。ファイザーは、今後の特許切れにより失われると予想される170億ドルの売上を相殺するために、2030年末までに250億ドルの売上を追加することを検討しています。
ファイザーは昨年、グローバル・ブラッド・セラピューティクスを54億ドルで、バイオヘブン・ファーマスーティカルズの残りを116億ドル程度で買収することに合意しましたが、アナリストは、目標を達成するにはより大きな取引が必要であると指摘していました。
シーゲン社の売上高は2030年には100億ドルの見込み
シーゲン社は現在、Adcetris(brentuximab vedotin)、パドセブ(Padcev, enfortumab vedotin-ejfv)、Tivdak(tisotumab vedotin-tftv)を含む多数の抗体-薬剤結合(ADC)を販売しており、今年は12%増収して約22億ドルになると予想しています。
ファイザーは、シーゲンのパイプラインを考慮すると、この買収により2030年には100億ドル以上の売上が加わり、それ以降も「大きな成長」の可能性があると述べています。同社は、現在、ADCと免疫療法を評価する9つ以上の試験を実施中です。
FDAは現在、化学療法に不適格な患者の進行性膀胱がんを対象に、パドセブと米メルクのPD-1阻害薬キイトルーダ(ペムブロリズマブ)を組み合わせたレジメンを審査しています。
アナリストによると、パドセブの2028年の売上高は28億ドルに達する可能性があるという。
買収の噂に終止符を打つ
昨年、メルクが1株あたり200ドル以上でシーゲンへの買収で話が進んでいると噂がありました。しかし、メルク社とシーゲン社の交渉は、価格面で折り合いがつかず、頓挫したと伝えられています。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、グレゴリー・レンザは、「昨年来の噂話に終止符を打つ可能性がある」と述べ、ファイザーが3月10日のシーゲンの終値に対して支払った約33%のプレミアムは、同社のADCプラットフォームの有効性を示していると指摘していました。
両社の取締役会はこの取引を承認しており、2023年後半から来年初頭にかけて完了する予定です。ファイザーは、取引完了後3年目の通年で10億ドル近いコスト効率化が実現できると見積もっています。この先の展開について、Wells FargoのMohit Bansal氏は、「ファイザーにはまだ買収を行うための力があるが、これほどの大企業を統合することで、(ファイザーが)M&Aの面で一旦立ち止まる可能性があると思う」と述べています。
この記事へのコメントはありません。