NICE(国立医療技術評価機構)が、PD-L1を発現し複合陽性スコア(CPS)が5以上の未治療のHER2陰性、進行または転移性胃、胃食道接合部(GEJ)または食道腺がん患者に対する治療の選択肢として、Bristol Myers Squibb社のオプジーボ(nivolumab)と化学療法を併用することを推奨しました。
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第3相チェックメイト-649試験で示された長期寛解の裏付け
11月24日木曜日に発表されたNICEの最終的なガイダンスでは、イングランドとウェールズにおいて、これらのまれな形態の胃食道癌を治療するために、約3000人がこの治療の恩恵を受けると推定しています。
「この治療法は、現在の4%に対し、8%の人が長期寛解を達成することを意味する可能性がある」
この決定は、PD-L1発現の有無にかかわらず、切除不能でHER2陰性の胃がん、胃食道接合部がん、食道腺がんのファーストライン患者1581人を、標準化学療法に加え、オプジーボまたはプラセボにランダムに割り付けた第3相チェックメイト-649試験のデータによって裏付けられている。
最低24カ月の追跡調査の結果、PD-L1 CPS≧5の患者において、オプジーボと化学療法の併用は、化学療法単独と比較して、無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)という2つの主要エンドポイントを30%改善しました。
PFS2中央値(後続の全身療法、2回目の後続の全身療法の開始または死亡のうち、いずれか早く進行するまでの期間と定義)は、オプジーボ群で13.7カ月、化学療法単独群で9.8カ月、OS中央値はそれぞれ14.4カ月と11.1カ月であった。
NICEの医薬品評価担当臨時ディレクターであるHelen Knight氏は、以下のように述べています
「この併用療法は…これらの形態のがん患者の病状を遅らせ、寿命を延ばす可能性があるだけでなく、長期の寛解も期待できます」
メルクの第III相KEYNOTE-859試験試験では、PD-L1発現有無に関わらずベネフィットが示されている
今週初め、メルクが、進行胃がんまたは胃食道接合部腺がんのファーストライン患者を対象とした第III相KEYNOTE-859試験において、チェックポイント阻害剤キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の化学療法への追加投与が主要評価項目のOSを満たしたと報告しました。この試験ではPD-L1発現の有無にかかわらず、ベネフィットが認められました。
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Insights4 Pharma編集責任者&情報コンシェルジュ 前田静吾
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