アストラゼネカ社 ImfinziおよびImjudo、化学療法との併用療法でNSCLC治療薬としてFDAの承認取得

lung cancer

アストラゼネカ社は11月18日、PD-L1阻害剤Imfinzi(デュルバルマブ)と抗CTLA-4抗体Imjudo(トレメリムマブ)および白金製剤ベースの化学療法が、ステージIV(転移性)の成人非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に米国で承認されたことを発表しました。この承認は、同社の3週間前のImjudoが肝細胞がん(HCC)治療薬のFDA承認に続くものです。

今回の承認は、第3相POSEIDON試験の結果に基づいており、Imjudoを5サイクル投与する限定コースと白金製剤による化学療法を併用した患者では、さまざまな化学療法に対して死亡リスクが23%減少しました。また、この併用療法は、化学療法単独療法と比較して、病勢進行または死亡のリスクを28%減少させています。

Insights4 Pharmaでは、製薬業界に特化した国内外の製薬ニュースをお届けしております。毎日の製薬ニュースの活用に、無料メルマガ「1分でわかる製薬ニュース」をご活用ください。

アストラゼネカのImfinziおよびImjudo、化学療法との併用療法NSCLC治療で全生存期間の改善


今年9月の欧州腫瘍学会(ESMO)で発表された最新の結果によると、ImfinziとImjudoの併用療法は化学療法単独との比較で、全生存期間が25%改善されたことが示されました。この結果から、3年後の生存率は化学療法単独群の13.6%に対し、併用療法群の25%と推定されます。なお、POSEIDON試験の結果を受けて、現在、欧州および日本において、本適応症の承認申請が審査中です。

ベネフィット、毒性の追加には疑問が残る

アストラゼネカ社オンコロジー事業部門のEVPであるDave Fredrickson氏は、「切除不能肝がんでの承認後、わずか数週間でImjudoに2つ目の適応が追加され、この新薬の有用性がより強化された」と述べています。しかし、FirstWord社が以前にインタビューしたキーオピニオンリーダー(KOL)は、Imfinzi、Imjudo、化学療法のレジメンを使用しても、米メルク社のKeytruda(pembrolizumab)、ロシュ社のTecentriq(atezolizumab)など他のPD-1/PD-L1阻害剤と化学療法の併用療法と比べると、メリットはほとんどないと述べています。

あるKOLは「肺がんにおけるCTLA-4抗体の使用はまだ不可解であり、私はその使用の余地をあまり見いだせない。CTLA-4抗体は毒性があり、PD-1単剤と比較して大きな改善効果はありません」と述べています。また、POSEIDON試験で用いられた比較対象群も、化学療法がもはや標準治療とは考えられていないことから、批判の声も上がっています。またあるKOLは、「免疫療法が化学療法より優れていることは確認できたが、我々が必要としていたのはそのようなエビデンスではなく、免疫療法との併用が化学療法+免疫療法、あるいは免疫療法単剤より優れているかどうかを知ることであった」と見解を述べています。

Wolfe Research社のアナリスト達はKOLの見解を支持し、POSEIDONの結果ではImfinziとImjudoがこの適応症で競争力を持つとは思えないと指摘する一方で、切除不能な肝細胞がん患者にとっては「より有望な機会」があり、Avastin/Tecentriqに不適格な20〜30%の患者にとっては「好ましい選択肢」になるとも述べました。またFirstWord社が米国の腫瘍学者を対象に行った最近の調査では、半数以上が肝細胞がんにおけるImfinziとImjudoの併用療法の有効性データについて少なくとも「非常に」すばらしいと回答していること、一定のポジティブな意見があることもうかがわれます。

国内外の製薬業界が「1分でわかる製薬ニュース」とは?

製薬会社やバイオテクノロジー企業の皆様が読んで役に立つ製薬業界ニュースをInsights4 Pharmaでは投稿しています。メルマガ「1分でわかる製薬ニュース」は、最新の投稿記事や特集記事を毎日メールで送信します。

メルマガ「1分でわかる製薬ニュース」をつかう理由

  1. 世界で注目の製薬ニュースをお送りします。
  2. 情報活用のノウハウを提供します
  3. 市場調査レポートの最新情報を提供
  4. 製薬業界の方々向けの役に立つ情報を提供

製薬業界にいらっしゃる方々の毎日の情報収集にご活用いただけると嬉しいです。
Insights4 Pharma編集責任者&情報コンシェルジュ 前田静吾

    メルマガ登録はこちら

    • コメント: 0
    1. この記事へのコメントはありません。

    1. この記事へのトラックバックはありません。

    コメントするためには、 ログイン してください。