こんにちは、Insights4 Pharmaの編集長で市場調査のコンサルタントの前田です。海外の市場調査会社やコンサル会社へ市場調査の委託、うまく出来ていますか?大切なプロジェクトですが、どのようにするとうまくいくのか、コツを知りたいとの相談を受けます。
実は、調査依頼をうまくすすめるためには、3つのミーティングだけを押さえることで、びっくりするくらいプロジェクトがうまく進みます。本記事では、20年以上の市場調査のコンサルティングサービスを提供しているコンサルタントが、このミーティング3つに関して、詳細を解説、説明いたします。
なお、市場調査をこれから始めたいけれども、なにからはじめていいのかわからない、英文のRFPを書きたいけれどもなにを書いたらいいのかがわからない、とにかく依頼を失敗したくない、といった方々に、インサイト4では、「市場調査コンサルティングサポート」を提供しています。ご相談は無料ですので、ぜひ、ご相談下さい。ご相談は、こちらから>>>
この投稿では、RFPの意味をしっかりと理解した上でするべき3つの「ミーティング」に関して解説を致します。
失敗しない市場調査の依頼はこの「3つのミーティング」でうまくいく
失敗しない市場調査で、価値の高い成果物に結びつけるために、以下の3つのミーティングをすることをおすすめします。
■ 「RFP」ミーティング
■ 「プロポーザル」ミーティング
■ 「キックオフ」ミーティング
RFPミーティング
RFPミーティングとは、RFPの内容を候補の業者の担当者に説明をするミーティングのことです。これは、対面での会議、オンライン会議、どちらでも大丈夫です。RFPとは英語ではRequest For Proposalの頭文字をとった略語で、海外でも一般的に活用されています。日本語では提案依頼書を意味します。
RFPでは、依頼内容を明確に伝えることが目的です。RFPで依頼する業務は、ウエブサイト作成依頼、市場調査・コンサルやシステム開発など多岐にわたりますが、成果物が見えにくい依頼にはRFPは必須です。市場調査やコンサルもその一つといえます。
多くの依頼者は、RFPをメールで送ってそのままにしているケースがあります。実は、ここに失敗してしまう原因があります。大切なのは、メールでRFPを送信して終わりにしないことです。
RFPミーティングは、すべての業者に対して公平にRFPの内容を説明しますので、時間はかかりますが、このミーテイングをするかしないかで、結果が大きく変わります。
必ずしも対面は必須では無いので、海外の業者でも比較的簡単に調整できますし、RFPをメールで送信した後、時間を置かずに、パッパッと済ませるのもコツです。
RFPミーティングをすることで、以下のような効果があります。
■ RFPを提出した早い段階でRFPの内容を直接説明できる
■ RFPの内容で変更があれば速やかに変更、改善することができる
■ 業者からの質問への対応が効果的にできます。
■ 自分自身、依頼する業務への理解がより深まります。
■ ベンダーとの関係構築を図れる
■ 提案内容が目的を明確に反映したものになる
同じ内容を、すべての業者に対して実施する作業が伴うRFPミーティングですが、RFP自体が完璧であることはあまりないので、様々な質問が候補のベンダーから届くと思います。この時点ではある程度のRFP修正は可能ですので、修正や追加がある場合は、その内容を効率よくすべての候補ベンダーに伝えましょう。
RFPミーティングを通じて、改善されたRFPから、より要望にそった提案書をもらうことが可能となります。
プロポーザルミーティング
プロポーザルミーティングとは、提案書を提出してもらったベンダーに提案内容を「プレゼン」してもらうミーティングです。
対面、オンラインいずれでも良いですが、提出してもらった提案書を見た上で、候補を3社程度に絞り込んでも良いでしょう。選定の最終段階だということを理解してますので、ベンダーにとっては、自分たちの提案を「プレゼン」する重要なミーティングです。
プロポーザルミーティングをすることで、以下のような効果が期待できます。
■ ベンダーの能力、理解力、コミュニケーション力がわかる
■ プロポーザルの追加修正、再提案
■ 値段の直接交渉
ベンダーの能力、理解力、コミュニケーション力がわかる
プロポーザルのプレゼンを依頼する際に、すでに数社に絞り込む選考が済んだことを伝えましょう。ベンダーは、最終の提案の場ということを十分承知をしているので、全力でアピールをしてきます。できればこのプレゼンは、業務を担当する担当者がプレゼンすることを可能であればお願いをしましょう。業者によっては、プレゼンのエースをこの場に持ってくるケースがあります。
プレゼンのエースはプレゼンはもちろん得意ですが、全く業務に携わることがない可能性があるので、できれば業務の担当者がプレゼンをすることが望ましいと思います。
担当者がしっかりとプレゼンすることで、この業者の業務に対する能力と理解力、そしてコミュニケーション能力がどういったものなのか、提案書だけではわからない面も理解できます。
プロポーザルの追加修正、再提案
現在、評価している提案書は、RFPに基づき届いた提案書ですが、まだ修正が可能であることを理解することが大切です。RFPミーティングなどを通じて十分に委託業務の内容は伝えていますが、必ずしもその内容が、発注側のニーズを100%取り込んでいるわけではありません。
プロポーザルミーティングでは、発注する側から、追加や修正の依頼をする最後のチャンスとなりますので、ミーティングの際に不明瞭な点や質問、追加したい内容は漏らさずに伝えましょう。また、新たな気づきや要望、条件がある場合もありますので、ベンダーへ遠慮なく相談しましょう。
ベンダーは、プロポーザルミーティングの際に依頼された修正や追加内容を新たに提案書に盛り込んで、最終の提案書を数日中に準備をしてくれるでしょう。
価格交渉はまだ可能
価格の交渉は、このプロポーザルミーティングの際にしましょう。指値がある場合は、指値を、有望な候補の業者の見積もり価格が高い場合は、下げられないかしっかりと交渉をしましょう。
多くの依頼企業は、RFPに基いで提出された提案価格が最終の価格と思い、価格の交渉を躊躇する場合があります。提案する側は、この段階ではある程度値段交渉が可能な価格帯で提案をしていることを理解するべきでしょう。
なおさら、すでに数社に絞り込んである段階ですので、発注側もどのくらいの予算が希望なのかわかっている段階ですし、提案する側は、どうしても取りたい場合は価格は頑張ってくれるはずです。プロポーザルミーティングは、価格交渉のためにもとても大事な交渉の場とも言えます。
RFPの活用の要点は、よりよい提案をしてもらう事もありますが、最も適切な価格で依頼することもとても重要な要素であります。
キックオフミーティング
3つ目のミーティングは、キックオフミーティングです。この段階では、すでに発注する業者が決定しています。キックオフミーティングとは文字通り、プロジェクトのキックオフ、開始を宣言するミーティングです。
キックオフミーティングでは、以下のような内容を確認します。キックオフミーティング後、委託業務が正式にスタートします。そのため、このタイミング以降は、目的の大きな修正などはできなくなります。確認事項をしっかりと確認、しっかりと業務をスタートさせましょう。
キックオフミーティングでの確認事項
■ 目的の確認
■ 方法論などの調査の説明
■ タイムラインの確認
■ 双方の担当者の役割紹介と確認
■ 連絡網の確認
■ 定期的報告手段の確認
なお、キックオフミーティングの内容は、もし業者がOKでしたらミーティングノートを送ってもらうとよいでしょう。様々な確認事項があるので、万が一、方向性がずれたりした際に、RFP、プロポーザルと共に、確かめる文書として保管しておくと安心です。
3つにミーティングで市場調査の依頼を成功に導きます
市場調査で失敗しないために大切な3つのミーティングの説明をいたしましたが、いかがでしたでしょうか?
この3つのミーティングでうまくいく市場調査の依頼
1. RFP作成後すぐに「RFP」ミーティング
2. ベンダーに説明させる「プロポーザル」ミーティング
3. 発注後の「キックオフ」ミーティング
市場調査の依頼ですが、「RFPミーティング」「プロポーザルミーティング」そして「キックオフミーティング」という3つのミーティングをすることで、おどろくほどうまくいきます。
それぞれのミーティングは「ひと手間」ではありますが、市場調査の成功は自社にとって新たな価値を生むための意思決定のための貴重な情報を得ることが出来ます。ぜひ、活用してみてください。
市場調査の専門家の「市場調査コンサルティングサポート」依頼のサポートをします
外部委託案件を成功させたい場合、RFPの作成に加え、成功に導くための適切なプロセスが重要です。そのようなプロセスをしっかり実施したい場合、市場調査の専門家の「市場調査コンサルティング」サポートも便利です。
このサービスでは、経験のある専門のコンサルタントがRFPの作成前の段階から相談、より結果を出せるRFPを作成し、見積もりの依頼までどのように進めれば良いのかサポートを致します。とくに、はじめての業者への発注であったり、海外のベンダーへの発注案件などは、経験のあるコンサルタントへの相談が有効です。
Insights4 Pharmaでも、市場調査の外注にあたり、RFPの書き方、使い方から、発注までをサポートいたしております。ご相談、お見積りは無料ですのでぜひご相談下さい。

25年間「製薬業界」特化で海外の市場調査情報を提供
■ SDMJコンサルティング合同会社代表
■ 製薬業界のウエブメディア運営
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