大鵬薬品、FGFR阻害剤フチバチニブの肝内胆管がん対象でFDAから承認を発表

大鵬薬品の米子会社のTaiho Oncologyが、FGFR阻害剤フチバチニブ(TAS-120、LYTGOBI)が、前治療歴を有するFGFR2融合遺伝子またはその他の再構成を伴う切除不能な局所進行または転移性肝内胆管がんを対象としてFDAから承認を取得したことを発表しました。

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この承認をうけて大鵬オンコロジーの社長 兼CEO、Tim Whitten氏は以下のように述べています。

「私自身、胆管がんを経験した家族を持つ者として、この病気が患者さんやそのご家族に与える影響を痛感しています。経口投与が可能な本剤の承認は肝内胆管がん患者さんにとって重要なマイルストーンであり、治療効果向上への希望をもたらす新たな治療選択肢になる可能性があります」

胆管がんとは?

胆汁の通り道である胆管、胆のう、十二指腸乳頭部の総称が胆道です。これらの部位に発生する悪性腫瘍が胆道がんです。肝臓で作られた胆汁は肝内の胆管(肝内胆管)から上部胆管(肝門部領域胆管、近位胆管)を通って、いったん胆のうで蓄えられて凝縮され、細い胆のう管から下部胆管(遠位胆管)、乳頭部を通って十二指腸に流れ込み消化を助けます。胆道がんはがんの発生部位別に肝内胆管がん、胆管がん(肝門部領域胆管がんと遠位胆管がん)、胆のうがん、乳頭部がん(十二指腸乳頭部がん)に分けられます。

米国では毎年約8,000人が胆管がん(肝内、肝外含む)と診断されています。胆管がんと診断された患者の約20%は、肝内型で、この20%のうち約10~16%の患者に腫瘍増殖を促すFGFR2遺伝子再構成(融合遺伝子を含む)が認められます。(大鵬薬品プレスリリース)

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フチバチニブとは?

フチバチニブ(TAS-120)は、FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体) 1、2、3、4を選択的に阻害する経口のチロシンキナーゼ阻害剤です。

フチバチニブは選択的にFGFR1-4のATP結合部位に結合しFGFRを介するシグナル伝達経路を阻害することで、FGFR1-4遺伝子異常を持つ腫瘍細胞の増殖を抑制し細胞死を誘導します。

化学療法などの前治療歴がある胆管がんを含む、FGFR1-4に遺伝子異常を持つ進行固形がんへの治療薬として、単剤もしくは他の化学療法などとの併用で開発を進めています。

日本においては、「前治療歴を有するFGFR2融合遺伝子を含む遺伝子再構成を伴う局所進行または転移性胆道癌」に対する治療薬として2022年7月に厚生労働省に承認申請中です。

フチバチニブは、大鵬薬品が創製した化合物であり、現在、他がん種に対しても継続して大鵬オンコロジーと共に開発を進めています。大鵬薬品の専務取締役 宇津木照洋は次のように述べています

「フチバチニブを待っていただいている患者さんのために、大鵬グループ一丸となり本剤の開発をさらに前に進めてまいります」

対象試験での全奏効率(ORR)は42%

今回の適応は、FOENIX-CCA2試験での全奏効率(ORR)と奏効期間結果に基づく迅速承認下で承認されました。

FOENIX-CCA2試験は、FGFR2遺伝子融合またはその他の再構成を有する切除不能な局所進行または転移性の肝内胆管がん患者103名を対象とした第Ⅱ相試験です。全身療法の治療歴のある患者を対象に、病勢進行または許容できない毒性が認められるまで1日1回フチバチニブ20mgを経口投与しています。

本試験では、ORRが42%となり、主要評価項目を達成し、奏効期間の中央値は9.7カ月でした。また、奏効期間の中央値は9.7カ月でした。大鵬薬品は、72%の奏効が6カ月以上継続したと述べています。

FOENIX-CCA2試験の治験責任医師でマサチューセッツ総合病院 がんセンターの腫瘍内科医であるのLipika Goyal医師は、次のように述べています。

「本剤は肝内胆管がんにおけるがんゲノム医療の可能性を示す重要な薬剤であり、まれ、かつ難しいこの疾患に対する治療の新たな前進を示しています。研究者として、また胆管がん患者さんを治療する医師として、治療の選択肢が広がり、進化し続けていることを心強く思います」

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