アルナイラムとパートナー会社のリジェネロンが9月15日、RNAi治療薬ALN-HSDに関し、「有望な」初期段階の臨床試験結果に基づいて今年後半にNASH(非アルコール性脂肪肝炎)のフェーズ2試験を開始する計画であることを発表しました。
両社は、慢性肝疾患のリスク低減と脂肪症から脂肪肝炎への進行に関連するHSD17B13遺伝子の機能喪失型変異を特定した後、この実験的治療薬について提携していました。
アルニラムのALN-HSDプログラムを率いるKevin Sloan氏は、「我々のRNAiプラットフォームは、この遺伝子ターゲットに理想的です」と述べ、「これらの初期結果は、ALN-HSDに好ましいと考えるプロファイルを示しており、臨床開発の継続を支持しています」と付け加えました。
アルナイラム社によれば、この治療薬はESC+GalNAcコンジュゲート技術を使用しており、より高い選択性と広い治療指数で皮下投与が可能であるとのことです。
※ 関連調査報告書
非アルコール性脂肪性肝炎 (NASH):市場考察、疫学および市場予測
目次
第1相試験の内容と結果
第1相試験のパートBでは、45名のNASH患者を対象に、2種類の用量のALN-HSDまたはプラセボを3ヶ月ごとに無作為に割り付けました。
最初の2つのコホート(200mgと400mg)の参加者は、少なくとも6ヶ月間の試験を完了し、残りのグループは、より低い用量またはより遅い生検の時点を検討しています。
非アルコール性脂肪肝活性スコア(NAS)の数値が低下
これら最初の2つのパートBコホートにおいて、ALN-HSDは「強固な標的ノックダウン」と関連し、プラセボと比較して6カ月間で肝酵素と生検由来の非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)活性スコア(NAS)が数値的に低下したと発表しました。
なお、本試験は、これらのエンドポイントについて統計学的有意差を得るための検出力がないことを指摘しています。
主要評価項目である有害事象の発生頻度については、ALN-HSDの安全性および忍容性プロファイルは「有望」であり、これまでのところ治療に関連する重篤な副作用はないと述べています。
本試験の詳細な結果は、今後開催される医学会議で共有される予定です。
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