【ASCO2022】イムフィンジ併用療法が進行性胆道がんの新たな標準治療薬となる可能性

diagnosis

進行性胆道がんに対するイムフィンジ(デュルバルマブ)+ゲムシタビン+シスプラチンの第3相臨床試験TOPAZ-1の地域サブグループ解析結果が発表となりました。この試験では、アジア、欧州、北米、南米ほかで登録された患者のOSなどの有効性について事前に特定したサブグループ解析が実施されました。

予後特性の地域差はあるものの、アジアおよびその他の地域の登録患者において、OSの傾向はイムフィンジ(デュルバルマブ)+ゲムシタビン併用がプラセボ+ゲムシタビンよりも良好であり、すべての進行性BTC患者に対する新しい治療オプションとなる可能性を支持するものと言えます。

進行性胆道がんに対するTOPAZ-1試験解析(抄録番号4075)

ピボタル試験である第3相試験TOPAZ-1試験において、アジア(中国、香港、インド、日本、韓国、台湾、タイ)、その他の地域(欧州、ブルガリア、フランス、イタリア、ポーランド、ロシア、トルコ、イギリス)、北米(米国)、南米(アルゼンチン、チリ)で登録された患者のOSなどの有効性について事前に特定したサブグループ解析が実施されました。

患者数はアジアで374人(全体の54.6%)、南米北米を含むその他の地域で311人(全体の45.5%)。が登録されました。

ベースライン特性は、疾患状態(再発性疾患(アジア23%、その他の地域14.5%)、ECOGパフォーマンスステータス1(アジア59.1%、その他の地域41.2%)、転移性疾患(アジア89.3%、その他の地域82%)など、事前に定義された予後因子におけるわずかな差異を除き、地域間でバランスが保たれており、サブグループ解析に十分な検出力がなかったことが示唆されました。

プラセボ群については、アジアの患者はその他の地域の患者に比べより多くが、後に抗がん剤治療を受けました(53.6% vs 43.9%)。途中打ち切りとなった患者の追跡期間中央値は、その他の地域に比べてアジアで約2ヶ月長くなりました(デュルバルマブ(D)+ゲムシタビン+シスプラチン(化学療法:GC)で14.8ヶ月 vs 13.0ヶ月、プラセボ+ゲムシタビン+シスプラチン(化学療法:GC)で13.8ヶ月対 12.1 ヶ月)。

地域レベルの解析では、アジア、欧州、北米でアウトカムが類似しており、全体集団に近似していることが示されました。グレード 3/4の有害事象は、アジア(D+GC78.5%、プラセボ+GC
78.6%)およびその他の地域(D+GC 72.7%、プラセボ+GC 76.7%)と同程度となりました。

さらに、ウイルス性肝炎の有無によるOSの結果も、デュルバルマブ+化学療法が有利であることが示されました。

肝炎の有無によるOSはそれぞれ12.6カ月、13.2カ月。プラセボの結果はそれぞれ11.5ヶ月と10.7ヶ月であり、デュルバルマブ+化学療法を受けた患者の生存期間は20-25%の優位性が示されました。

KOLはこの結果に対して、デュルバルマブ+ゲムシタビン+シスプラチンが進行性BTCに対する新しい標準治療となることを期待しています。

現時点での私たちの最初の課題は、この免疫療法の組み合わせの可能性と、継続的なケアにどのような意味があるのかについて、患者さんとご家族とのコミュニケーションを深めることですと述べています。

結論

予後特性の地域差はあるものの、アジアおよびその他の地域の登録患者において、OSの傾向はD+GCがプラセボ+GCよりも良好であり、D+GCはすべての進行性BTC患者に対する新しい治療オプションとなる可能性を支持するものであります。

参照記事

Regional subgroup analysis of the phase 3 TOPAZ-1 study of durvalumab (D) plus gemcitabine and cisplatin (GC) in advanced biliary tract cancer (BTC).

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