ProQR社、生き残りをかけてAxiomer技術を用いたRNA編集プラットフォームにフォーカス

ProQR Therapeuticsは、今年初め、極めて重要な遺伝子性の眼疾患に対する臨床試験で失敗、生き残りをかけてリストラを含めた戦略の検討をしていましたが、今後は、リリー社とも昨年提携をしたAxiomer技術を用いたRNA編集プラットフォームにのみ集中することを8月11日発表しました。眼科領域に関しては、臨床試験の中止でコスト負担を軽減、資産に関しては他社との提携を模索する予定です。

ProQR社は、昨年、Eli Lillyと13億ドル相当のAxiomer技術を用いたRNA編集プラットフォームにおいて提携をしている。この契約は、肝臓と神経系の遺伝子疾患を治療するために、最大5つのターゲットにAxiomerプラットフォームを使用することを中心としたものです。ProQRは、2022年末または2023年初頭に同社の開発戦略の目標を発表するなど、Axiomer技術の戦略についてより多くの情報を提供する予定です。

 

ダニエル・デ・ブール最高経営責任者(CEO)は、木曜日の最新情報の中で、Axiomer技術の開発を優先させるため、眼科分野の資産において他社との提携が、これらのプログラムを患者のもとに届けるための最善の戦略だと考えていると述べています。

2月眼科領域での臨床試験失敗で株価大幅下落していた

2月、CEP290におけるレーバー先天性黒内障10(LCA10)患者を対象としたILLUMINATE第2/3相試験で、同社のアンチセンス薬オリゴ核酸sepofarsenが主要評価項目を達成できず、同社の株価は75%以上急落しています。その後、2025年までのキャッシュランウェイ(破産もしくは倒産までに残された時間)を延長するため、従業員を30%削減するなどのリストラ策を実施していた。

眼科領域に関しては、進行中の臨床試験を中止

ProQRは今回、Axiomerプラットフォームのみに集中するという決定は、欧州医薬品庁(EMA)から、EUへの販売承認申請前にsepofarsenの追加試験を実施するよう最近助言されたことがきっかけである事を示唆しました。この意見を踏まえ、また、LCA10対象 の sepofarsen、USH2Aアッシャー症候群および網膜色素変性症対象の ultevursen など、眼科領域の製品候補の開発を進めるためには、眼科領域のポートフォリオを前進させる戦略的パートナーを模索する必要があると判断しました。

sepofarsenとultevursenのプログラムを前進させる資金を提供、もしきは提携できるパートナーが現れるまで、ProQRは、経費削減のため、これら2つの開発品の現在進行している臨床試験を終了させる予定であると述べています。ILLUMINATE試験以外で、sepofarsenはINSIGHT試験とBRIGHTEN試験で、ultevursenはSIRIUS試験とHELIA試験で評価されている。

Axiomer技術を用いたRNA編集技術に関する戦略

一方で、ProQRは、Axiomer技術を用いたRNA編集技術を「複数の」治療領域で開発する事も発表しました。

まず、肝臓と中枢神経系は、同社の既存のオリゴヌクレオチド送達アプローチと「強い整合性」があると考えられています。このような取り組みには、このプラットフォームを利用したパイプラインプログラムの自社開発と、パートナーシップの双方が含まれます。

ProQRは、昨年、Eli Lillyと13億ドル相当の提携を結んでいる。この契約は、肝臓と神経系の遺伝子疾患を治療するために、最大5つのターゲットにAxiomerプラットフォームを使用することを中心としたものです。この提携も、2026年のキャッシュランウェイを延長に貢献をします。

Axiomer技術とは?

Axiomerプラットフォームは、内因性ADAR酵素を疾患関連RNAの特定のアデノシン標的にリクルートするように設計された編集オリゴヌクレオチドに基づいています。ProQR社によれば、ADARは、標的となるアデノシン(A)をイノシン(I)に変換するよう誘導し、RNAはこれをグアシン(G)と解釈することで、実質的にAからGへの変化となります。「この技術を応用すれば、病気の原因とされる2万以上のグアシンからアデノシンへの変異を元に戻すことができる可能性があります」と述べています。

 

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