バイオジェンのトフェルセン、FDA承認申請を受理、審査へ。第3相VALOR試験の失敗にもかかわらず

ALS

FDAが7月26日、バイオジェンのトフェルセンの承認申請を、第3相臨床試験の主要評価項目が未達成であったにも関わらず受理した。トフェルセンは、バイオジェンがSOD1遺伝子が変異している筋萎縮性側索硬化症(SOD1-ALS)を対象としたアンティセンス薬であり、すでに発表されているVALOR試験では、主要評価項目は未達であったものの複数の副次評価項目と探索的評価項目において、「有利な傾向」を示しており、発表後も早期アクセスプログラム拡大していました。今回の発表では、トフェルセンの申請をFDAが受理し、1月25日を目標にする優先審査権を付与しています。

トフェルセン。FDA承認申請を受理。第3相試験の失敗にもかかわらず

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第3相VALOR試験で示された評価項目に対する結果は?

今回の試験の主要評価項目は、60名の患者を対象に、ALSFRS-R(Revised ALS Functional Rating Scale)総スコアのベースラインからの変化を評価するものでした。その結果、ALSFRS-Rでは、28週時点において1.2ポイントの差が認められましたが、統計学的な有意差は認められませんでした。

昨年10月にVALOR試験の結果が発表された際、バイオジェンは、トフェルセンが、運動機能、呼吸機能、QOLを含む複数の副次的および探索的評価項目で「有利な傾向」が見られたと述べています。神経細胞障害の潜在的なマーカーであるニューロフィラメント軽鎖(NfL)のベースラインからの変化というもう一つの重要な副次評価項目では、進行の速い患者では67%、進行の遅い患者では48%の差を生じています。

バイオジェンは、FDAの迅速承認制度を利用した今回の申請について、ニューロフィラメントが臨床的有用性を予測する「合理的な可能性」があるとして、代替バイオマーカーとして使用するものであると説明しています。この申請には、VALOR試験で得られた12カ月間のデータが含まれており、トフェルセンの早期投与により「ニューロフィラメントの持続的な減少、および臨床・呼吸機能、体力、QOLの指標にわたる低下の鈍化」が示されていると、述べています。

VALORの12カ月データおよび非盲検延長試験(OLE)で認められた有害事象は、一般的に軽度から中等度でしたが、重篤な副作用は36.5%が経験し、17.3%の中止率につながりました。一方、脊髄炎、神経根炎、無菌性髄膜炎、乳頭腫などの重篤な神経学的事象は、トフェルセンの投与を受けた被験者の6.7%で報告されています。バイオジェンは、さらなるデータの収集を続けており、FDAとの確認用データパッケージの最終版を作成する予定であると述べています。

FDA諮問委員会開催日は未定

FDAは、本申請に関する諮問委員会を開催する予定ですが、まだ開催日は決まっていません。一方、バイオジェン社は、審査期間中もトフェルセンの早期アクセスプログラムを継続するとしています。この早期アクセスプログラムは、現在10数カ国で参加者がいます。SOD1-ALS対象としたOLE試験および第3相ATLAS試験も引き続き実施中です。バイオジェンは、他の国での申請の可能性について、世界の規制当局と「積極的に情報交換を」していると述べています。

アミリックス社のが開発しているAMX0035もALS対象で承認審査中

一方、ALSを対象として後期開発段階にあるアミリックス社のが開発しているAMX0035がある。AMX0035は、、3月に行われた最初の会議では、委員の過半数の推奨を得ることができなかったものの、数週間後に再びFDA諮問委員会で審議される予定になっています。この委員会では、アミリックス社が発表した機能的および全生存的な利点を示すとしたデータに関して追加分析が検討される予定です。なお、同薬はは、最近、カナダで、条件付きで、Albrioza(フェニルブチレート/ウルソドキシコルタウリン)として世界で初めて承認されています。

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