ファイザーとビオンテック、ケンタウロスを含むオミクロンBA.2特化ワクチンの第2相臨床試験開始

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ファイザーとビオンテックは2日、オリジナルのウイルスに加えオミクロンBA.2系統を標的とする2価のCOVID-19ワクチンを評価する第2相臨床試験を開始すると発表しました。
両社は、「これは、より強固で長持ちし、かつ広範な免疫反応を引き起こす可能性のある長期的な科学的COVID-19ワクチン戦略の一環として評価する予定の、強化された設計の複数のワクチン候補の最初のものです」と発表しています。

オミクロンBA.2系統とは?

オミクロン株の亜系統の一種であるBA.2は、BA.1よりも感染力が2割ほど強いとされています。また、BA.2では、多数の亜種があり、ケンタウルス言われる非常に感染力が高いとされている「BA.2.75」もその一種です。
ワクチンによる予防効果はBA.1とBA.2とで差はないとされ、感染予防対策に違いはありません。症状については、喉の痛みが強く出やすいことが特徴で、熱が出ないことも多く、非常に軽い症状のみで済みます。BA.1と同様で重症化する事はほとんどなく、入院率と死亡率ともに極めて低い数値となっています。
発症までの時間がBA.1よりも更に短いとされ潜伏期間は実に半日程度です。ワクチンは2回のみの接種ではほぼ打っていない場合と感染リスクは変わらない状態で、3回打つことで7割から8割の予防効果が得られます。米国を拠点とするこの試験には、米国で承認されたCOVID-19ワクチンのブースター投与を90日以上前に受けた18歳から55歳の健康な成人約200人が登録されます。

BA.2をターゲットとするBNT162b5二価ワクチンの第2相臨床試験の開始

ClinicalTrials.govによると、この試験にはプラセボは含まれておらず、参加者は、SARS-CoV-2オリジナル株とBA.2に対する強化型プレフュージョンスパイク蛋白をコードするRNAからなるBNT162b5二価ワクチン、またはオリジナル株とBA.1 Omicron亜変種をターゲットとするBNT162b2二価ワクチン(30μg投与レベル)のいずれかに無作為に割り付けられます。
「BNT162b5のmRNAからコード化される強化スパイクタンパク質は、COVID-19をよりよく防御することができる免疫反応の大きさと幅を拡大する目的で改変されています」と、両社は述べています。
米国の規制当局は最近、COVID-19ワクチン開発者に対し、現在の注射の構成にオミクロンBA.4/5スパイクタンパク質成分を追加した二価のブースターを作るよう助言していました。この決定は、FDAの諮問委員会がこの秋、最近流行している亜種に対抗するためにコロナウイルスワクチンの設計を適合させるよう勧告したことを受けたものです。

FDA、BA.4、BA.5をターゲットとするワクチンの要請も

ファイザーやバイオテックなどのワクチンメーカーは、すでにBA.1成分を含む改良型ワクチンの臨床試験結果を報告しています。FDAは、パンデミックの進展に伴い有用となるBA.4/5亜型を標的としたワクチンの臨床試験を開始するよう企業に対して要請もしているが、BA.4/5に適応したワクチンの認可の前に、BA.1とBA.2へのデータも確認したいと述べている。モデルナは最近、オミクロン特異的ブースター候補のmRNA-1273.214がBA.4とBA.5に対する抗体を有意に増加させたと発表している。
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