今週の製薬ニュースまとめ: 世界で注目の製薬ニュース5選[2022年7月18日~22日]

week5

世界の製薬業界ニュースの一週間のまとめをお届けします。製薬業界ニュース、日本と海外で報道されるニュースは異なります。世界で注目の製薬ニュースをまとめた記事があると便利だとのご要望を頂いております。Insights4 Newsでは、日々海外の製薬ニュースを日本語で配信、「今週の製薬ニュースのまとめ」では、注目の製薬ニュースを5つ選んでお届けいたします。

今週の「世界で注目の製薬ニュース5選」
■ ロシュ、新CEO指名を発表。一方、バイオジェンは秋のレカネマブの最新情報次第か?
■ ヴァーヴ・セラピューティックにとって多忙な一週間
■ ロシュ、視力低下に効果のファリシマブ、順調なスタートを発表
■ アルツハイマー病治療薬の後期段階の開発競争激化、明るい光が差し込むのか?
■ 米メルクにとっては辛い1週間、がん領域で2つの打撃

今週の製薬ニュースまとめ[2022年7月18日~22日]

ロシュ、新CEO指名を発表。一方、バイオジェンは秋のレカネマブの最新情報次第か?

ロシュは、現在診断薬事業の責任者であるトーマス・シネッカー氏をロシュグループの新CEOに指名すると、20日発表した。シネッカー氏は、COVID-19のパンデミック時の同部門の業績が評価され、診断に関して精通していることから注目されています。2023年3月15日付で就任する予定です。

現会長のクリストフ・フランツは、8年間在任した後、会長職の再選を辞退しており、現CEOのセヴリン・シュヴァン氏が、3月に会長に選出、就任する予定です。

一方、バイオジェン社のミシェル・ヴーナトスCEOは、水曜日の第2四半期決算説明会で、後継者指名のスケジュールは、今秋の早期アルツハイマー病対象の第3相の開発品抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体レカネマブのデータ発表まで人事を待つのかという質問に対し、「計画通りに進んでいる」とだけ答え、後任人事は口にはしませんでした。

ヴァーヴ・セラピューティックにとって多忙な一週間

今週は、ヴァーヴ・セラピューティクス社にとって多忙な一週間であった。同社のコレステロール低下遺伝子治療薬VERVE-101を評価する第Ib相試験において最初の患者への投与を開始し、未発表の肝臓疾患のための生体内遺伝子編集プログラムを開発するためにバーテックスと4年間の研究開発協力に調印したこと発表しています。

ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症患者の治療を目指すVERVE-101は、希少疾患に焦点を当てた遺伝子治療ですが、幅広い応用が可能であることが注目されています。まだ市場には出ていませんが、遺伝子治療が治療の展望にもたらす可能性があると期待されています。

バーテックスとの開発に関する提携調印は治癒の可能性がある単回投与療法に引き続き重点を置いており、ある種の検証ともいえます。

ロシュ、視力低下に効果のファリシマブ、順調なスタートを発表

ロシュは7月21日、眼科向け新薬ファリシマブ(Vabysmo)の第2四半期売上がコンセンサス予想を上回る9100万ドルに達したと同社の第二四半期業績の中で発表しました。米国で加齢黄斑変性と糖尿病黄斑浮腫の両方に承認されているバスペシフィック抗体について「素晴らしい取り込み」と説明しています。ファリシマブは、最近開示された2年間のデータによってさらに強化されるはずです。、

ファリシマブは眼科領域における初のバイスペシフィック抗体で、網膜疾患の原因であるアンジオポエチン-2(Ang-2)と血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)が関与する2つの異なる経路を標的としています。Ang-2とVEGF-Aは血管構造の不安定化により、漏出を引き起こす血管を新たに形成し、炎症を起こすことで視力低下を引き起こす原因のひとつになっています。ファリシマブは、これらAng-2とVEGF-Aの2つの経路を別々に遮断することで血管を安定化させ、網膜疾患の視力をより良く、より長く保つ効果が期待されています。なお、日本におけるファリシマブの開発は中外製薬が実施しており、国内からYOSEMITE 試験およびTENAYA試験に参加しています。

アルツハイマー病治療薬の後期段階の開発競争激化、明るい光が差し込むのか?

今週行われたバイオジェンの第二四半期業績の説明会では、アナリストからアルツハイマー病治療に関する質問が寄せられ、その内容は一変しました。

バイオジェンとエーザイが共同開発したβアミロイドを標的とするアルツハイマー病治療薬アドヘルムについては、昨年6月にFDAから早期承認されたものの、売上が伸びず5月に実質的に放棄、同社のアルツハイマー治療薬に関する話題は著しく下がっていました。

一方で、アドヘルムに代わって注目されたのが、両社の後続薬であるレカネマブです。レカネマブは、2023年1月のPDUFA(早期承認申請日)を持っていますが、今年後半に読了予定のCLARITY-AD試験で研究が進められています。バイオジェンは、この試験が主要評価項目を達成することに自信を示していますが、なお、その目標を達成できない可能性もあると曖昧な回答にとどまっています。

他の2つの競合抗体、ロシュのガンテネルマブ(gantenerumab)とイーライリリーのドナネマブ(donanemab)も後期段階の臨床試験を実施中です。これらのバイオジェンにとっての競合品の第3相試験の結果は、それぞれ今期と2023年半ばに発表される予定です。

なお、リリーは、ドナネマブの開発の一方で、別の抗Aβ抗体であるremternetugの第3相試験TRAILRUNNER-ALZ 1を今月開始します。remternetugは、ドナネマブが静脈内投与であるのに対して、皮下および自宅での投与のためにドナネマブに勝る可能性もあります。アルツハイマー病治療薬の後期開発状況が大いに賑やかになる可能性があります。

米メルクにとっては辛い1週間、がん領域で2つの打撃

米メルクのがん領域の担当者にとっては今週は辛い1週間であったようです。同社のがん治療薬において2つ思わしくないニュースが発表されています。

火曜日には、PARP阻害剤リンパーザ(オラパリブ)の単剤およびロシュのVEGF阻害剤アバスチン(ベバシズマブ)との併用による、一次導入療法後に疾患が進行していない患者の進行大腸癌の治療に関する後期臨床試験を中止すると発表しています。

2つ目の打撃は水曜日で、ブロックバスター医薬品のキイトルーダ(ペムブロリズマブ)の頭頸部がんに対する第3相KEYNOTE-412試験が主要評価項目を達成できなかったと発表しました。本試験では、切除不能な局所進行頭頸部扁平上皮がん患者を対象に、化学放射線療法(CRT)とキイトルーダの併用、その後の維持療法としてキイトルーダを評価しています。

本試験の最終解析において、キイトルーダ併用療法を受けた患者は、CRTを受けたプラセボに対して無イベント生存期間の延長を示しましたが、主要評価項目を満たすには十分ではありませんでした。

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世界の製薬業界1週間の間で最も注目された製薬ニュースを5つピックアップしています「今週の製薬業界ニュースまとめ」いかがでしたでしょうか?Insights4Newsでは、製薬業界において海外と日本の情報ギャップを埋めるために、海外で話題の製薬ニュースを5年以上に亘って日本語で提供しています。製薬業界の方々が、効果的にいま世界で起きている製薬業界のニュースや話題をご活用頂けましたら嬉しいです。なお、無料でメルマガも配信しております。併せてぜひご活用ください。
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