BMSのマバカムテン、FDAによる承認審査決定が4月末に迫る中で、更にポジティブなデータを発表

heart

ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)は、米国心臓病学会(ACC)の年次学術セッションにおいて、心筋ミオシン阻害剤マバカムテン(mavacamten)が、重度の症状を有する閉塞性肥大心筋症(HCM)患者を対象とした第3相VALOR-HCM試験(NCT04349072
で中隔縮小療法(SRT Septal Reduction Therapy)の必要性を著しく低減したという結果を発表しました。主著者であるMilind Desai氏は、「このデータは臨床的に意義があり、SRTの適応となるパラメータに影響を与える可能性を示しています」と述べています。

VALOR-HCM試験には、SRTのガイドライン基準を満たし、侵襲的治療が必要とされた症候性閉塞性HCM患者112名が登録さ れました。被験者は、マバカムテンまたはプラセボを16週間投与され、本薬が手術の必要性を遅らせるか、または取り除くことができるかどうかを無作為に決定されました。主要評価項目は、16週目までにSRTを選択した患者数、および16週目の時点でSRTの適応となった患者数の複合でした。

その結果、マバカムテン投与群の82%がSRTに移行せず、外科的手術の基準を満たさなかったのに対し、プラセボ投与群では23%であった。また、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、本試験において、左室流出路(LVOT)の運動勾配への影響、QOLの指標、心臓バイオマーカーの改善など、すべての副次評価項目が達成されたと付け加えています。

Desai氏は、「これらの患者は、最大限の忍容性を有する内科的治療を受けている、非常に症状の強い、病気の患者で、閉塞を緩和するために(SRTを)行うかどうかの決断に迫られていました」と述べ、「この薬を服用することによって、彼らは全面的に良くなりました」と指摘しました。

長期的にも維持されるベネフィット

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社も、ACC年次学術集会において、症候性閉塞性HCM患者におけるマバカムテンの長期使用の可能性を裏付ける中間結果を発表しました。このデータは、MAVA-LTEのEXPLORER-LTEコホートから得られたもので、EXPLORER-HCM試験を終了した症候性閉塞性HCM患者を対象にマバカムテンの5年間の継続試験を行っているものです。

EXPLORER- LTE試験には、EXPLORER-HCM試験終了時点で長期延長の対象となった244名の患者のうち231名が登録されました。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社によると、200名以上の患者が48週間以上試験を継続し、67名の患者が84週間に達したとのことです。その結果、LVOT勾配、ニューヨーク心臓協会(NYHA)クラス、NT-proBNP値において、48週および84週まで臨床的に意義のある改善が持続することが示されました。

本試験の著者であるFlorian Rader氏は、「これらのデータは、心臓の閉塞が緩和され、患者の3分の2は気分が良くなり、病気の重症度が改善したという最初の試験結果と非常に一致しています」と述べ、「これらの結果に基づき、本薬は長期にわたって効果が失われず、長期的に安全で忍容性が高いと思われます」と付け加えました。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が131億ドルで MyoKardia社を買収して得たマバカムテンは、症候性閉塞性HCMへの使用について現在FDAの審査中で、4月末に決定が下される予定です。当初は年明けに決定される予定でしたが、提案されているリスク評価緩和策(REMS)に関連する情報を評価する時間のため、3ヶ月遅れで決定されました。なお、心筋ミオシン阻害剤については、EU域内での販売申請も審査中です。

BMSのマバカムテン、閉塞性肥大型心筋症対象で、米FDAがミオシン阻害剤として初の承認を発表

  • コメント: 0

関連記事

  1. 異なるワクチンでのブースター接種効果「あり」英国の研究がランセット誌に掲載

  2. NICE、エンハーツを欧州で進行性乳がんの治療法として抗がん剤ファンド登録

  3. oncolys

    目指すは「食道がん治療ならテロメライシン」オンコリスバイオファーマ・浦田泰生社長|ベンチャー巡訪記

  4. 米FDA、CAR-T療法「Carvykti」を、再発・難治性の多発性骨髄腫治療対象で承認を発表

  5. メルク、新型コロナウイルス経口薬「モルヌピラビル」のジェネリック医薬品を認める

  6. OK

    argenx社の昨年末FDA承認の重症筋無力症薬efgartigimodの皮下注射剤のPh3成功

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

 

☎ 080-9159-1217

海外情報・調査ご相談ください

平日 9:00-18:00

1分でわかる世界の製薬ニュースをメルマガで!

無料メルマガでは、世界の製薬ニュースを配信しています。
 

  1. colorectal cancer

    マイクロサテライト安定性BRAF V600E変異大腸癌でビラフトビ併用に…

    2022.06.25

  2. approved

    ノバルティス、欧州でタブレクタがMETエクソン14読み飛ばし異変の非…

    2022.06.22

  3. 肺炎

    米メルク、21価の肺炎球菌ワクチン「V116」良好な第1/2相結果。7月…

    2022.06.22

  4. ADC

    HER3乳がん対象のパトリツマブ・デルクステカンの良好なデータを第…

    2022.06.21

  5. breast cancer

    サノフィ、AMEERA-4試験中止も、大規模試験開始で目指す最初の術前…

    2022.06.21

  6. SLE

    デュクラバシチニブ、全身性エリテマトーデス(SLE)への第II相試験…

    2022.06.20

  7. partners

    バイオジェン、Alectos社のパーキンソン病治療薬候補GBA2阻害剤のラ…

    2022.06.20

  8. lung cancer

    抗TIGITへ暗雲。ロシュ、チラゴルマブ小細胞肺がん対象で全生存期間…

    2022.06.15

  9. lung cancer

    第一三共のパトリツマブ デルクステカン、乳癌に続きHER3肺癌でもAS…

    2022.06.15

  10. blood

    CAR-T療法「​​Carvykti」が多発性骨髄腫において「2年後」も奏効率…

    2022.06.10

  1. crohns diseasae

    アッヴィのリンヴォックが、クローン病で1年治療効果維持の評価項目…

    2022.05.12

  2. 【コラム】JMDC COOに聞く!患者啓発に使えるリアルワールドデータ 

    2022.03.23

  3. 2022年4月13日(水)Vaczine Analytics社ご紹介セミナー【オンライ…

    2022.03.01

  4. insights4webinar

    2022年3月16日(水)開催定例ウエビナー:ケーススタディで学ぶ「エ…

    2022.02.15

  5. アムジェン、第4四半期業績発表。全体として増収もエンブレルは減収

    2022.02.10

  6. 塩野義、新型コロナ経口薬、日本で早期承認取得検討。ファイザー治…

    2022.02.09

  7. ファイザー、新型コロナ経口薬パクスロビド売上220億ドル(約2.5兆…

    2022.02.09

  8. ワクチン未接種の死亡率、ブースター接種と比べて97倍にもなると米C…

    2022.02.07

  9. Libtayo

    サノフィとリジェネロン、子宮頸がん対象のLibtayoのFDA申請を取り…

    2022.01.31

  10. blood

    ギリアドのマグロリマブ併用投与の血液腫瘍対象の試験をFDAが一部保…

    2022.01.27

  1. 【ケーススタディ】10年後上市をめざす化合物の評価と価値最大化の…

    2022.02.21

  2. medinew

    2022年3月2日(水)オンライン開催:医薬品デジタルマーケティング…

    2022.02.16

  3. insights4webinar

    2022年3月16日(水)開催定例ウエビナー:ケーススタディで学ぶ「エ…

    2022.02.15

  4. 2022年2月24日(木)オンライン開催:1ヶ月かかっていた医師のリサ…

    2022.02.06

  5. 2022年2月16日(水)開催 無料オンラインセミナー:データを活用し…

    2022.02.03

  6. 米国市場進出への新しいオプション。コストを抑え、最速で新薬の上…

    2022.02.01