2021年 国内承認取得数ランキング…ファイザー、武田、MSD、小野の4社が7成分でトップ

answers

新型コロナ関連で特例承認 グローバル大手が上位に

医薬品医療機器総合機構(PMDA)が年度別にまとめている「新医薬品の承認品目一覧」をもとに集計したところ、21年に新医薬品の承認を取得したのは58社。このうち、承認数が最も多かったのは▽ファイザー▽武田薬品工業▽MSD▽小野薬品工業――の4社で、それぞれ「新規有効成分」と「その他(適応拡大や新投与経路など)」合わせて7つの承認を取得しました。

【2021年 国内新薬承認取得数ランキング】(再生医療等製品と診断薬は除く、新配合剤は新規有効成分としてカウント*は新規有効成分以外)<順位/社名/承認数/合計/新規有効成分/その他/主な承認製品>1/ファイザー/7/3/4/ビンマックカプセル|1/武田薬品工業/7/3/4/レベスティブ皮下注用|1/MSD/7/2/5/ラゲブリオカプセル|1/小野薬品工業/7/1/6/エドルミズ錠|5/中外製薬/6/3/3/ロナプリーブ点滴静注セット|6/アッヴィ/5/0/5/リンヴォック錠*|7/アストラゼネカ/4/3/1/サフネロー点滴静注|7/バイエル薬品/4/3/1/ベリキューボ錠|7/エーザイ/4/2/2/タズベリク錠|7/日本イーライリリー/4/2/2/エムガルティ皮下注|7/ヤンセンファーマ/4/1/3/ダラキューロ配合皮下注|12/大塚製薬/3/2/1/アジョビ皮下注|12/ノバルティスファーマ/3/0/3/ケシンプタ皮下注*|14/富士フイルム富山化学/2/2/0/ルタテラ静注|14/グラクソ・スミスクライン/2/1/1/ゼビュディ点滴静注液|14/サノフィ/2/1/1/ネクスビアザイム点滴静注用|14/大日本住友製薬/2/1/1/ツイミーグ錠|14/帝人ファーマ/2/1/1/オスタバロ皮下注カートリッジ|14/藤本製薬/2/1/1/ヌーイック静注用|14/フヤ/ジャパン/2/1/1/ハイヤスタ錠|14/協和キリン/2/0/2/グラン注射液*|14/塩野義製薬/2/0/2/イムネース注*|14/全薬工業/2/0/2/リツキサン点滴静注*|14/第一三共/2/0/2/リクシアナ錠*|14/大鵬薬品工業/2/0/2/アロキシ静注*|14/ノーベルファーマ/2/0/2/ノベルジン顆粒*|14/久光製薬/2/0/2/ジクトルテープ*|14/日本たばこ産業/2/0/2/リオナ錠*|14/日本新薬/2/0/2/ウプトラビ錠*|

31/アステラス製薬/1/1/0/パドセブ点滴静注用|31/アムジェン/1/1/0/アイモビーグ皮下注|31/アルナイラム・ジャパン/1/1/0/ギブラーリ皮下注|31/インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン/1/1/0/ペマジール錠|31/オーファンパシフィック/1/1/0/オラデオカプセル|31/キッセイ薬品工業/1/1/0/タブネオスカプセル|31/杏林製薬/1/1/0/ジムソ膀胱内注入液|31/クリニジェン/1/1/0/ヒュンタラーゼ脳室内注射液|31/Grifols/Therapeutics/1/1/0/リンスパッド点滴静注用|31/三和化学研究所/1/1/0/ウパシタ静注透析用|31/JCRファーマ/1/1/0/イズカーゴ点滴静注用|31/生化学工業/1/1/0/ジョイクル関節注|31/田辺三菱製薬/1/1/0/ユプリズナ点滴静注|31/ノボ/ノルディスク/ファーマ/1/1/0/ソグルーヤ皮下注|31/フェリング・ファーマ/1/1/0/レコベル皮下注|31/レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン/1/1/0/イスツリサ錠|31/あすか製薬/1/0/1/レルミナ錠*|31/アルフレッサ ファーマ/1/0/1/ミダフレッサ静注*|31/インスメッド/1/0/1/アリケイス吸入液*|31/シンバイオ製薬/1/0/1/トレアキシン点滴静注用*|31/ブリストル・マイヤーズスクイブ/1/0/1/ヤーボイ点滴静注液*|31/丸石製薬/1/0/1/ニトプロ持続静注液*|31/マルホ/1/0/1/コムクロシャンプー*|31/メルクバイオファーマ/1/0/1/バベンチオ点滴静注*|31/Meiji/Seikaファルマ/1/0/1/ダウノマイシン静注用*|31/日医工/1/0/1/デカドロン錠*|31/日本ベーリンガーインゲルハイム/1/0/1/ジャディアンス錠*|31/富士製薬工業/1/0/1/エフメノカプセル*|※PMDAの「新医薬品の承認品目一覧」をもとに集計後発医薬品とバイオシミラーは除くその他は、新効能、新剤形、新用量、新投与経路など

ファイザーは、新規有効成分としてトランスサイレチン型心アミロイドーシス治療薬「ビンマックカプセル」とアトピー性皮膚炎治療薬「サイバインコ錠」、新型コロナウイルスワクチン「コミナティ筋注」の承認を取得しました。新規有効成分以外では、コミナティが昨年11月に3回目接種での使用が承認。2018年に発売したALK阻害薬「ローブレナ錠」は、未治療のALK陽性非小細胞肺がん患者に適応拡大しました。

武田は新型コロナワクチン「スパイクバックス筋注」や短腸症候群治療薬「レベスティブ皮下注用」など、3つの新規有効成分の承認を取得。がん領域では、グローバルブランドと位置付けるALK阻害薬「アルンブリグ錠」が新規有効成分として承認されたほか、適応追加として▽多発性骨髄腫治療薬「ニンラーロカプセル」(初回治療後の維持療法)▽キナーゼ阻害薬「カボメティクス錠」(免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ点滴静注」との併用療法)――が承認されました。

小野・MSD 免疫チェックポイント阻害薬で複数の適応を追加

小野のオプジーボは、カボメティクスとの併用療法以外にも5つの適応拡大の承認を取得。単剤療法では▽古典的ホジキンリンパ腫(小児適応)▽食道がんの術後補助療法▽原発不明がん――、併用療法では▽悪性胸膜中皮腫(ブリストル・マイヤーズスクイブの免疫チェックポイント阻害薬「ヤーボイ」との併用療法)▽進行・再発胃がん(化学療法併用)――が承認されました。新規有効成分としては、世界初のがん悪液質治療薬「エドルミズ錠」の承認を取得しています。

MSDも、免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ点滴静注」で、▽MSI-Highを有する結腸・直腸がん▽PD-L1陽性/HER2陰性の再発乳がん(化学療法併用)▽進行・再発食道がんの一次治療(化学療法併用)▽進行・再発の子宮体がん(エーザイの抗がん剤「レンビマ」との併用療法)――の4つの適応拡大を取得。新規有効成分では、感染症領域で新型コロナ治療薬「ラゲブリオカプセル」とβ-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤「レカルブリオ配合点滴静注用」の2品目が承認されました。

4社に続く5位は中外製薬。新型コロナ治療薬「ロナプリーブ点滴静注セット」など6つの承認を取得しました。7位までに入った上位11社のうち、武田と小野、エーザイを除く8社は外資系企業。新型コロナワクチン「バキスゼブリア筋注」が承認されたアストラゼネカや、JAK阻害薬「オルミエント錠」が新型コロナ肺炎に適応拡大した日本イーライリリーを含め、コロナ関連で特例承認を得たグローバル大手が並びました。

新規有効成分は51品目承認

新規有効成分に限ってランキングしてみると、トップは3成分が承認された▽アストラゼネカ▽バイエル薬品▽ファイザー▽中外▽武田――の5社。このうち新型コロナワクチン・治療薬を持っていないのはバイエル薬品だけでした。同社は、慢性心不全治療薬「ベリキューボ錠」と腎性貧血治療薬「マス―レッド錠」、TRK阻害薬「ヴァイトラックビカプセル」の承認を取得しました。

【2021年 国内新規有効成分の承認数(企業別)】(再生医療等製品と診断薬は除く、新配合剤も新規有効成分としてカウント/★=先駆け審査指定制度対象品目、*=希少疾病用医薬品の指定品目、**=収載は4月1日予定)<承認数/社名/領域/製品名/ピーク時売上高予測(億円)>3成分/アストラゼネカ/ワクチン/バキスゼブリア筋注/未収載品/免疫/サフネロー点滴静注/45/がん/カルケンスカプセル/26|武田薬品工業/ワクチン/スパイクバックス筋注/未収載品/消化器/レベスティブ皮下注用*/60/がん/アルンブリグ錠/51|中外製薬/感染症/ロナプリーブ点滴静注セット/未収載品/がん/ポライビー点滴静注用*/120/神経/エブリスディドライシロップ*/102|バイエル薬品/循環器/ベリキューボ錠/95/腎/マスーレッド錠/91/がん/ヴァイトラックビカプセル*/20|ファイザー/ワクチン/コミナティ筋注/未収載品/循環器/ビンマックカプセル/524/皮膚/サイバインコ錠/166|2成分/エーザイ/がん/タズベリク錠/24/がん/レミトロ点滴静注用/18|/MSD/感染症/ラゲブリオカプセル/未収載品/感染症/レカルブリオ配合点滴静注用*/11|大塚製薬/皮膚/モイゼルト軟膏/未発売/神経/アジョビ皮下注/137|大原薬品工業/がん/メグルダーゼ静注用*/未発売/がん/ユニツキシン点滴静注*/23|日本イーライリリー/神経/エムガルティ皮下注/173/がん/レットヴィモカプセル*/156|富士フイルム富山化学/がん/ルタテラ静注/22/がん/ライアットMIBG-I131静注*/2.1|

1成分/アステラス製薬/がん/パドセブ点滴静注用/118|アムジェン/神経/アイモビーグ皮下注/153|アルナイラム・ジャパン/内分泌・代謝/ギブラーリ皮下注*/37|インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン/がん/ペマジール錠*/7|オーファンパシフィック/血液/オラデオカプセル*★/67|小野薬品工業/がん/エドルミズ錠/38|キッセイ薬品工業/血液/タブネオスカプセル*/未発売|杏林製薬/泌尿器/ジムソ膀胱内注入液*/7|グラクソ・スミスクライン/感染症/ゼビュディ点滴静注液/未収載品|クリニジェン/内分泌・代謝/ヒュンタラーゼ脳室内注射液*/14|Grifols/Therapeutics/呼吸器/リンスパッド点滴静注用*/3.03|サノフィ/内分泌・代謝/ネクスビアザイム点滴静注用*/30|三和化学研究所/腎/ウパシタ静注透析用/104|JCRファーマ/内分泌・代謝/イズカーゴ点滴静注用*★/85|生化学工業/関節/ジョイクル関節注/69|大日本住友製薬/内分泌・代謝/ツイミーグ錠/143|帝人ファーマ/骨/オスタバロ皮下注カートリッジ/未発売|田辺三菱製薬/神経/ユプリズナ点滴静注*/59|ノボ/ノルディスク/ファーマ/内分泌・代謝/ソグルーヤ皮下注/47|フェリング・ファーマ/婦人科/レコベル皮下注/31**|藤本製薬/血液/ヌーイック静注用/25|フヤ/ジャパン/がん/ハイヤスタ錠*/2.9|ヤンセンファーマ/がん/ダラキューロ配合皮下注/370|レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン/内分泌・代謝/イスツリサ錠/12|※PMDAの「新医薬品の承認品目一覧」をもとに集計。売上高予測は中医協資料より

21年に承認された新規有効成分は51品目で、昨年から10品目増加しました。最も多かったのはがん領域で、承認数は16品目。糖尿病やライソゾーム病などの内分泌・代謝領域がこれに続きました。

51品目のうち、中央社会保険医療協議会(中医協)の資料でピーク時売上高予測(薬価ベース)が100億円を超えたのは12品目。最高はファイザーのビンマック(524億円)で、ヤンセンファーマの多発性骨髄腫治療薬「ダラキューロ配合皮下注」(370億円)、日本イーライリリーの片頭痛治療薬「エムガルティ皮下注」(173億円)が続きました。片頭痛治療薬では、アムジェンの「アイモビーグ皮下注」(153億円)と大塚製薬の「アジョビ皮下注」(137億円)もピーク時予測が100億円を超えています。

先駆け審査指定制度の対象品目では、オーファンパシフィックの遺伝性血管性浮腫発作抑制薬「オラデオカプセル」とJCRファーマのムコ多糖症II型治療薬「イズカーゴ点滴静注用」が承認を取得しました。

投与経路医薬品では4品目が承認されました。ファイザーの梅毒治療薬「ステルイズ水性懸濁筋注」は厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の評価結果に基づき、厚生労働省が同社に開発を要請した品目。このほか、インスメッドの難治性肺MAC症治療薬「アリケイス吸入液」やノバルティスファーマの多発性硬化症治療薬「ケシンプタ」が承認され、アリケイスはピーク時に177億円を、ケシンプタは99億円の売上高を予測しています。

あわせて読みたい

  • コメント: 0
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。