ファイザー、新型コロナ経口薬パクスロビド売上220億ドル(約2.5兆円)も、株価は下落

米製薬大手ファイザーが、8日第4四半期の業績を発表しました。8日の第4四半期の業績発表で、過去最高の予測も、新型コロナウイルスのmRNAワクチン「コミルナティ」がアナリスト予想の340億ドルを下回り、新型コロナウイルスの経口治療薬「パクスロビド」の予測も250億ドルを下回ったこともあり、同日株価は4%下落しました。第4四半期業績サマリーとして、売上高は238億ドル(前年度対比105%増)、利益は34億ドルでした。

ファイザー社第4四半期業績サマリー

売上高:238億ドル(予想242億ドル)前年度対比105%増
利益:34億ドル、前年度は8億4,700万ドル
注:特に断りのない限り、増減はすべて対前年同期比

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ファイザー社発表のコメント

最高財務責任者(CFO)のフランク・ダメリオ氏は、「私は、退職を控えているのだが、私が15年近く在籍したどの時期よりも業績が良くなっていることを誇りに思います。本日、来年のガイダンスを発表しますが、これが達成されれば、ファイザーの長い歴史の中で、年間売上高および調整後1株当たり利益ともに最高水準となります」と、述べました。

その他の業績

ワクチン領域:139億ドル、前年の20億ドルから増加

コミルなティ(Comirnaty):125億ドル、新型コロナウイルス感染症ワクチン。前年度は1億5,400万ドル
プレベナー13(Prevnar13):13億ドル、26%減、米国では小児適応の政府購入のタイミングが悪く、COVID-19に関連する混乱により売上が27%減となった

オンコロジー領域:32億ドル、7%増

イブランス(Ibrance):14億ドル、3%減。前年度に比べ、ファイザーの患者支援プログラムを通じて同剤を入手する患者の割合が増加したことを反映。
イクスタンジ(Xtandi):3億600万ドル、8%増。アライアンス収入による。
インライタ(Inlyta):2億6,000万ドル、14%増

その他の領域

エリキュース(Eliquis): 15 億ドル、19%増、非弁膜症性心房細動での継続的な採用増と経口抗凝固薬の市場シェア拡大により後押しされる。 アライアンス収入および直販売上
ゼルヤンツ(Xeljanz):721百万ドル、4%増、米国における卸売業者の在庫購入パターンが良好であったことと、新興国市場での成長により牽引された。
ビンダケル(Vyndaqel/Vyndamax): 5億6100万ドル、31%増。主に米国と日本におけるトランスサイレチン アミロイド心筋症の適応症の取得によるもの。
エンブレル(Enbrel):2億9,700万ドル、14%減(米国・カナダ以外)
パクスロビド(Paxlovid): 76百万ドル、12月下旬のFDAによる緊急使用許可に続く

バイオシミラー製品合計:6億8,000万ドル、29%増。がん領域のモノクローナル抗体バイオシミラーであるルキシエンス(リツキシマブ)、ジラベブ(ベバシズマブ)、トラジメラ(トラスツズマブ)の最近の上市が牽引。

通期売上高:813億ドル、95%増
通期利益:220億ドル、2020年の92億ドルから増加

今後の展望は?

ファイザーは、今年の売上高を980億ドルから1,020億ドル、1株当たり利益を6.35ドルから6.55ドルの範囲と予想、アナリストは、売上高1,060億ドルに対して1株当たり利益は6.71ドルと予測しています。同社は、コミルナティの売上高が2021年の368億ドルから2022年には320億ドル程度に減少し、パクスロビドの売上高は昨年の7600万ドルから220億ドル程度になると予想されると示しています。

過去最高の予測にもかかわらず、コミルナティのガイダンスがアナリスト予想の340億ドルを下回り、パクスロビドの予測も予想の250億ドルを下回ったこともあり、ファイザーの株価は8日火曜日4%下落、D’Amelio氏は、ワクチンが新たに利用可能となり、ワクチンの投与を受けた人がほとんどいなかった2021年に直面した状況に比べ、年間を通じてこのガイダンスの潜在的な上昇幅は少ないと説明しています。

アナリストのコメント

J.P.モルガンのクリス・ショット氏は、ファイザーのCOVID-19製品による売上が長期的に持続可能かどうかは不明であり、パイプライン開発と資本配分が医薬品メーカーが予想を上回るためのカギになると指摘しました。

パイプラインアップデート

バベンチオ、肺がん第三相で主要項目未達

ファイザーとパートナーのメルクKGaAは8日火曜日、PD-L1を発現している転移性非小細胞肺がん患者のファーストラインにおいて、バベンチオ(アベルマブ)の2種類の投与レジメンとプラチナベースの二剤併用化学療法を検討した第3相JAVELIN Lung 100試験の主要目標を達成できなかったと発表しました。

両社は、バベンチオは臨床活性を示したものの、PD-L1+の高い集団において、全生存期間および無増悪生存期間を有意に改善しなかったと発表しています。

Covid-19入院中成人対象のPF-07304814の開発終了

重症のCOVID-19で入院中の成人を対象に評価していたSARS-CoV-2主要プロテアーゼ阻害剤の静脈内投与薬、PF-07304814の開発を終了したことを明らかにしました。同社は、この決定について、初期データを慎重に検討し、患者のニーズをうまく満たすことができる候補の可能性を徹底的に評価するなど、総合的な情報に基づいて決定した、と述べています。

その他で開発中止の発表も

同社は、鎌状赤血球症を対象としたヘモグロビン・ベータ調節薬PF-07059013と固形がんを対象としたPRMT5阻害薬PF-06939999の第I相開発を終了したことも発表している。研究開発の後退は、ファイザーに負担をかけることになるとみられます。

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