英国最新オミクロン変異株研究レポート:入院リスクがデルタ株より低下[インペリアルカレッジ]

consulting

イギリスでの新型コロナウイルス感染症陽性者が10万人を超える中で、インペリアル大学のニール・ファーガソン(Neil Ferguson)教授を代表とするCOVID-19対応チームから、オミクロン変異株とデルタ株との入院リスクの違いを評価するレポート「Hospitalisation risk for Omicron cases in England」が発表され注目されています。この研究レポートによると、オミクロン変異株の入院リスクは、デルタ株に比べて20-45%低下していることと、ワクチンの摂取が重篤な悪化を防いでいる効果が示されています。Insights4では、発表されている本レポートのサマリーを翻訳、編集して日本語でお届けいたします。

出典:Report 50 – Hospitalisation risk for Omicron cases in England
同レポートのフルレポートのダウンロードはこちら

「一分でわかる世界の製薬ニュース」をメルマガで

banner

世界の製薬ニュースを「日本語」でお届けします!
● 世界で最も注目されている製薬ニュースを
● メルマガ会員登録は無料、毎日配信
● 海外のニュースも日本語でしっかり読めます

メルマガ会員登録はこちらから

12月1日から14日までの検体を調査、オミクロン変異株の入院リスクを分析

懸念されるオミクロン変異株とデルタ株との入院リスクの違いを評価するために、イングランドでPCRにより確認されたSARS-CoV-2の全症例のうち、最終検査検体日が12月1日から14日までのデータを分析しました。

入院リスクがデルタ株に比べて20-45%低下しているオミクロン変異株

全体として,調査期間中の全症例を平均すると、オミクロン感染症はデルタ感染症に比べて入院リスクが低下しているというエビデンスが得られました。すべての入院で比較した場合には20~25%、1日以上の入院またはECDS退院欄に「入院」と記録されている入院として比較した場合は40~45%でした。

感染歴があると、入院のリスクは約50%減少し、1日以上の入院のリスクは61%(95%CI:55-65%)減少する。このデータは、再感染を十分に確認するための調整前です。入院リスクの低下は、ワクチン接種と自然感染によって予防効果が低下、オミクロン株への感染リスクが大きくなることとバランスをとる必要があります。

ワクチン接種後の感染リスクは高いものの悪化は防ぐ

サンプル数が限られているため、これらの傾向を過剰に解釈することには注意が必要であるが、ワクチン接種後の感染リスクは高いものの、入院を含めた悪化は防ぐことが示されている。接種ワクチンによる違いもレポートでは示されている。ファイザーまたはモデルナワクチン接種は、アストラゼネカワクチンよりもオミクロンの感染防御に対して高い効果を維持しています。一方で、本レポートでは、ファイザーモデルナワクチン接種後のコロナ感染における通院に対する効果がワクチン間で差がない可能性があることを示していると分析しています。

ワクチン後の感染に対する保護が大幅に減少する一方で、より重篤な症状への悪化対する保護は維持されるという、これまでの知見と一致するデータが示されています。

まとめ

Insights4では、インペリアル大学から発表されたオミクロン変異株がデルタ株に比較して入院リスクが低いことを示す最新のレポートサマリーを一部翻訳してお届けいたしました。今回の推計データにより、ヨーロッパで拡大するオミクロン変異株の波による潜在的な医療需要に関する数理モデルを改良するのに役立つことが期待されます。また、今回のレポートでは、少なくとも2回のワクチン接種を受けた人は、オミクロン変異株に対して感染に対する防御が大きく失われたとしても、入院に対して実質的に防御されていることが示されています。

データ解析方法論追記

変異体は、SGTFと遺伝子データを組み合わせて定義、症例データは、NHS番号により、NIMSデータベース、NHS Emergency Care(ECDS)および Secondary Use Services(SUS)病院エピソードデータセットにリンクされ、入院は、最後のPCR検査陽性からその日を含14日以内に、通院した記録から、二次分析において、入院日数が1日以上である通院を入院として調査しました。

同レポートでは、オミクロン変異株への再感染率が高いことから、オミクロンとデルタの重症度の本質的な違いを正確に定量化し、過去の感染による防御を評価するために、ハザード比推定値を修正する必要があるとしております。ハザード調整は中程度(オミクロンとデルタのハザード比の増加は通常0.2未満、再感染と一次感染のハザード比は約0.1減少)であるが、全体として重症度の評価には重要である。入院日数1日以上をエンドポイントとした場合,再感染例と一次感染例の相対リスクの調整推定値は0.31となり,入院リスクが69%減少しています.

ファイザーまたはモデルナワクチン接種後のオミクロンによる通院ハザード比は,これらの接種カテゴリーにおけるデルタのハザード比と同様でしたが、アストラゼネカワクチン接種では、オミクロンのハザード比はデルタより概して低いことが示されました。

1分でわかる製薬業界情報

世界の製薬情報を日本語でお届けします。
 

 

☎ 080-9159-1217

海外情報・調査ご相談ください

平日 9:00-18:00

  1. IPF

    ベーリンガー、経口PDE4B阻害剤の第2相でIPFの進行を遅らせる有望…

    2022.05.17

  2. approved

    BMSのマバカムテン、閉塞性肥大型心筋症対象で、米FDAがミオシン阻…

    2022.05.14

  3. crohns diseasae

    アッヴィのリンヴォックが、クローン病で1年治療効果維持の評価項目…

    2022.05.12

  4. ファイザーがバイオヘブン社を116億ドルで買収へ。偏頭痛治療薬、CG…

    2022.05.11

  5. ギリアドの第1四半期業績、レムデシビル15億ドル、ビクタルビ22億ド…

    2022.05.11

  6. 米メルク、第1四半期売上・利益50%増。モルヌピラビルが30億ドルを…

    2022.05.10

  7. アッヴィ、第1四半期業績発表。ヒュミラの売上高が減少。海外でのバ…

    2022.05.10

  8. opportunity

    ギリアド社、ドラゴンフライ社のNK細胞エンゲージャーTriNKETsでラ…

    2022.05.10

  9. BMS第1四半期業績発表。レブロジルのジェネリック侵食速度速く、今…

    2022.05.10

  10. アストラゼネカ、SGLT2阻害剤フォシーガの売上が第1四半期10億ドル…

    2022.05.09

  1. crohns diseasae

    アッヴィのリンヴォックが、クローン病で1年治療効果維持の評価項目…

    2022.05.12

  2. 【コラム】JMDC COOに聞く!患者啓発に使えるリアルワールドデータ 

    2022.03.23

  3. 2022年4月13日(水)Vaczine Analytics社ご紹介セミナー【オンライ…

    2022.03.01

  4. insights4webinar

    2022年3月16日(水)開催定例ウエビナー:ケーススタディで学ぶ「エ…

    2022.02.15

  5. アムジェン、第4四半期業績発表。全体として増収もエンブレルは減収

    2022.02.10

  6. 塩野義、新型コロナ経口薬、日本で早期承認取得検討。ファイザー治…

    2022.02.09

  7. ファイザー、新型コロナ経口薬パクスロビド売上220億ドル(約2.5兆…

    2022.02.09

  8. ワクチン未接種の死亡率、ブースター接種と比べて97倍にもなると米C…

    2022.02.07

  9. Libtayo

    サノフィとリジェネロン、子宮頸がん対象のLibtayoのFDA申請を取り…

    2022.01.31

  10. blood

    ギリアドのマグロリマブ併用投与の血液腫瘍対象の試験をFDAが一部保…

    2022.01.27

  1. 【ケーススタディ】10年後上市をめざす化合物の評価と価値最大化の…

    2022.02.21

  2. medinew

    2022年3月2日(水)オンライン開催:医薬品デジタルマーケティング…

    2022.02.16

  3. insights4webinar

    2022年3月16日(水)開催定例ウエビナー:ケーススタディで学ぶ「エ…

    2022.02.15

  4. 2022年2月24日(木)オンライン開催:1ヶ月かかっていた医師のリサ…

    2022.02.06

  5. 2022年2月16日(水)開催 無料オンラインセミナー:データを活用し…

    2022.02.03

  6. 米国市場進出への新しいオプション。コストを抑え、最速で新薬の上…

    2022.02.01