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新型コロナウイルス感染症
Merckの経口COVID-19薬で外来患者の入院や死亡が30%減ったPh3試験論文報告
2021年12月19日
Merck & Coの経口薬モルヌピラビル(molnupiravir)がワクチン非接種の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染(COVID-19)外来患者の入院や死亡を30%減らしたプラセボ対照第3相試験(MOVe-OUT)結果が論文報告されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98089
Novavaxの蛋白質ワクチンがCOVID-19の90%を防いだ米国/メキシコPh3論文報告
2021年12月19日
サポニンアジュバントMatrix-M込みのNovavax社の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)スパイク蛋白質ワクチンNVX-CoV2373が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を90%防いだ米国とメキシコでの第3相試験(PREVENT-19)結果が論文報告されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98090
Valneva社のCOVID-19不活化ワクチン接種済みの人への追加接種で抗体反応上昇
2021年12月17日
フランスのValneva社の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)不活化ワクチンVLA2001接種を一通り(2回)済ませたPh1/2試験被験者への同ワクチン追加接種が期待に応えて抗体反応42-106倍上昇をもたらしました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98066
オミクロン株がより広まりやすいのは気管でより増えれるからかもしれない
2021年12月18日
治療で除去されたヒト組織を使った研究の結果、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)オミクロン(Omicron)株の気管支での増殖は去年2020年のSARS-CoV-2元祖やデルタ株に比べておよそ70倍も早く、オミクロン株が人から人により広まりやすいゆえんかもしれません。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98082
オミクロン株スパイク蛋白質のACE2受容体への結合はデルタ株や元祖株に勝る
2021年12月19日
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)代理ウイルス(pseudovirus)を使った実験の結果、オミクロン(Omicron)株のやたら変異したスパイク蛋白質のACE2受容体への結合はデルタ株やSARS-CoV-2元祖のどちらにも勝りました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98088
オミクロン株流行で英国イングランドの今冬の待機手術が約10万件減りうる
2021年12月20日
オミクロン(Omicron)株流行で入院が増えることで英国イングランドのこの冬(今年12月~来年4月)の待機手術がおよそ10万件減りうると推定されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98091
オミクロン出現前の新型コロナウイルス変異株どれにもModernaワクチン有効
2021年12月18日
オミクロン変異株出現前の南カリフォルニアのデータを調べたところModernaの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンはどの変異株にも有効でしたが、デルタ変異株感染予防効果は接種後日増しに若干弱まっており、接種後14-60日では94%だったのが約半年後(151-180日)には80%に低下していました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98085
モデルナCOVID-19ワクチンの若い男性の心臓炎症の発生率はPfizerのより5倍高い
2021年12月19日
デンマークの12歳以上の住人およそ500万人のうち約400万人がPfizer/BioNTechかModernaの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンBNT162b2かmRNA-1273を接種し、どちらのワクチンも女性が心筋炎や心膜炎をより生じ易くなることと関連し、ModernaのワクチンmRNA-1273は女性に加えて男性がそれらをより生じ易くなることとも関連しました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98086
英国のオミクロン株感染の入院はデルタ株より少なくて済んではいない
2021年12月20日
南アフリカからの一連の報告では新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)オミクロン(Omicron)株感染入院率がデルタ株に比べて低いことが一貫して示唆されています。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98092
中枢神経系疾患
欧州がBiogenのアルツハイマー病薬aducanumabを承認すべきでないと判断
2021年12月18日
米国は取り急ぎ承認したBiogen/Eisai(エーザイ)のアルツハイマー病薬aducanumab(アデュカヌマブ)を欧州医薬品庁(EMA)諮問委員会CHMPは承認すべきでないと判断しました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98078
猶予9年の約半分の期間でBiogenがアルツハイマー病薬Aduhelmの決着をつける
2021年12月17日
Biogen/Eisai(エーザイ)のアルツハイマー病薬Aduhelm(アデュヘルム;aducanumab、アデュカヌマブ)の米国FDA承認を不動にするための第4相市販後試験の計画が来年2022年3月にFDAに提出され、被験者選別がその2か月後の5月に始まり、結果は試験開始からおよそ4年後に判明する見込みです。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98063
オンコロジー
3受容体陰性乳癌へのNO合成酵素阻害薬・L-NMMAのPh1/2試験で有望な効果あり
2021年12月17日
厄介な3受容体陰性乳癌(TNBC)にNO合成酵素阻害薬L-NMMAが有望そうなことが第1/2相試験で示唆されています。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98067
IN8bio社の同種γδT細胞の第1相試験初っ端白血病患者3人の寛解が持続している
2021年12月17日
IN8bio社の同種γδT細胞INB-100が第1相試験で投与された造血幹細胞移植(HSCT)白血病患者3人全員が有望なことに寛解を保っています。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98073
リンパ腫へのより早期のGileadのYescarta使用はやがて年間15億ドルを稼ぐ
2021年12月17日
目標を達成した第3相試験ZUMA-7でのGilead SciencesのCAR-T・Yescarta(axicabtagene ciloleucel)の用途・初治療に失敗した大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)患者への使用はやがて年間売り上げ15億ドルをもたらすとRBC Capital Marketsのアナリストは予想しています。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98071
脂肪肝や肝癌の治療や予防に肝臓のSPTBN1阻止が有望
2021年12月18日
CASPASE-3の基質SPTBN1はCASPASE-3の別の基質SREBP1と相互作用して脂肪生成に寄与し、人の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)組織ではSPTBN1とCASPASE-3の発現が盛んであり、マウスの肝臓のSPTBN1除去はNASHや肝癌を防ぎました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98079
状況を読み取る遺伝子治療がマウス肝癌に有効
2021年12月17日
肝癌細胞で発現する転写因子一揃いと逆に肝癌細胞であまり発現しないマイクロRNA・let-7cを頼りに肝癌細胞でのみ殺細胞遺伝子を発現するアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターが開発され、マウスへの静注で腫瘍を減らす効果が確認されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98075
通院患者の化学療法の害を電話連絡で扱っても救急科受診や入院は減らず
2021年12月18日
乳癌患者の通院での術前や術後の化学療法の害を電話連絡を頼りに扱っても救急科(ED)受診や入院は減りませんでした。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98083
肺癌治療ADCの最初の臨床試験を済ませるまでの資金1億ドル超をMythic社が調達
2021年12月17日
目当ての組織により取り込まれる装填抗体(antibody-drug conjugate、ADC)を開発するMythic Therapeutics社が1億0300万ドルを調達しました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98072
感染症
薬なしで平気なHIV感染者ゲノムのHIV配列にエスケープ変異は少ない
2021年12月18日
薬なしで平気なHIV感染者(elite controller)のゲノムに混じり込んだHIV配列のT細胞認識抗原決定基や抗体接触領域のエスケープ変異は少ないことが示されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98080
眼科
調節性B細胞の欠乏と機能不全が視神経脊髄炎関連疾患に寄与しているらしい
2021年12月18日
調節性B細胞(Breg)が少ないことと働きが悪いことの両方が中枢神経系(CNS)の自己免疫疾患・視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD)にどうやら寄与しており、B細胞枯渇治療(BCDT)はBregを充足させて機能の回復をもたらしました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98076
血液疾患
BMSのT細胞活性化阻害剤OrenciaのGvHD予防用途を米国FDAが承認
2021年12月17日
造血幹細胞移植(HSCT)患者の急な移植片対宿主病(GvHD)の予防にBristol Myers Squibb(BMS)のT細胞活性化阻害剤Orencia(オレンシア;abatacept、アバタセプト)を使うことが米国FDAに承認されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98070
GBT社の鎌状赤血球症薬Oxbrytaの後継薬がPh1試験で有望な成績を上げた
2021年12月17日
血管閉塞性発作(VOC)を減らすことがまだ示せていない鎌状赤血球症(SCD)経口薬Oxbryta (オキシブリタ;voxelotor、ボクセロトール) を売るGlobal Blood Therapeutics(GBT)社のその後継薬GBT021601 (GBT601) の第1相試験で有望なヘモグロビン濃度上昇が認められています。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98064
自己免疫性疾患
Amgen/AstraZenecaの喘息治療抗体Tezspireを米国FDAが承認
2021年12月18日
Amgen(アムジェン)とAstraZeneca(アストラゼネカ)が北米で協力して売る喘息治療薬Tezspire(テズスパイア;tezepelumab、テゼペルマブ)が米国FDAに承認されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98077
消化器系疾患
Calliditas社のIgA腎症治療薬Tarpeyoを米国FDAが取り急ぎ承認
2021年12月17日
IgA抗体を作る回腸のリンパ組織濾胞・パイエル板にコルチコステロイド・ブデゾニドを届けるCalliditas Therapeutics社のIgA腎症治療薬Tarpeyo (タルペヨ;budesonide) を米国FDAが取り急ぎ承認しました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98065
Genfit社の第3相試験段階の原発性胆汁性胆管炎薬をIpsenが手に入れる
2021年12月18日
フランスの製薬会社Ipsenがひとまず1億4800万ユーロをGenfit社に払い、原発性胆汁性胆管炎(PBC)の治療として第3相試験段階のPPARα/δ活性化剤elafibranor(エラフィブラノル)を世界で開発して作って売る権利を手に入れます。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98081
代謝性疾患
ALOX12-ACC1相互作用阻害剤がマウスやサルの脂肪肝を高脂血症誘発なしで阻止
2021年12月17日
リポキシゲナーゼALOX12はACC1がリソソームで分解されるのを妨げ、ALOX12とACC1の相互作用の阻害剤IMA-1はマウスやサルの非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)進展を高脂血症を誘発することなく食い止めました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98074
インスリンを作るβ細胞をだめにするホルモン・fabkin(ファブキン)を発見
2021年12月19日
脂肪細胞での脂肪分解の際に放出されたホルモンFABP4が血中でアデノシンキナーゼ(ADK)とヌクレオシド二リン酸キナーゼ(NDPK)と一緒になって生じる複合体が見つかり、fabkin(ファブキン)と名付けられたその複合体を阻止する抗体がβ細胞の機能や保守を改善して糖尿病を予防することがマウス実験で示されました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98087
婦人科系疾患
閉経女性が子宮と共に卵巣や卵管も取ってしまっても恐らく生存は損なわれない
2021年12月18日
50歳未満の女性が理由が癌以外の子宮摘出のついでに卵巣や卵管も取ってしまうことと死に易くなることが関連しました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98084
その他
Alpine Immune Sciences社の前臨床開発品をHorizon社が4000万ドル払って取得
2021年12月17日
Alpine Immune Sciences社の創薬技術を頼りに生み出された前臨床段階開発品1つをHorizon Therapeutics社がひとまず4000万ドルを払って手に入れます。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98069
ALS治療探しでEli Lillyと提携しているVerge Genomics社が9800万ドル調達
2021年12月17日
筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療を見つけるEli Lillyとの提携を今夏7月にものにしたAI創薬のVerge Genomics社がそのEli Lillyも加わった投資で9800万ドルを調達しました。
https://www.biotoday.com/view.cfm?n=98068