卵巣がん対象でミルベツキシマブが主要評価項目を達成。イミュノジェン株価急上昇

イミュノジェン社 (ImmunoGen)は、11月30日火曜日、ベバシズマブ(ロシュ, Avastin)による治療歴のある葉酸受容体(FR)α-高濃度プラチナ耐性卵巣がん患者を対象とした ミルベツキシマブ ソラビタンシン(mirvetuximab soravtansine)の第3相ピボタル試験で、主要評価項目を達成したことを発表しました。

ORRが32.4%、完全奏功が5件、試験結果を評価してイミュノジェン社の株価47%の上昇

SORAYA試験では、腫瘍が高レベルのFRαを発現しているプラチナ耐性卵巣がん患者106名が登録されました。被験者の51%が3種類の治療をすでに受けており、48%が1~2種類の治療を受けており、同じ割合でPARP阻害剤の治療も以前受けていたと述べています。
追跡期間中央値8.1ヵ月後に確認された治験責任医師による客観的奏効率(ORR)は32.4%で、うち5件が完全奏効でした。本試験の副次的評価目標である奏効期間の中央値は現在5.9ヵ月で、奏効者の約半数が治療を継続しているとのことです。
2022年の第1四半期に米国での販売申請を予定している同社の株価は、このニュースを受けて47%上昇しました。

承認を見据えての販売の準備を進めるイミュノジェン社

イミュノジェン社によれば、本試験において、ミルベツキシマブの忍容性は良好であり、治療関連の有害事象(AE)により、患者の19%が投与量を減らし、32%が投与量を遅らせ、7%が投与を中止しました。最も多く見られた治療関連のAEは、目のかすみと角膜症でした。
「SORAYAからのデータは、FRα高値のプラチナ製剤耐性卵巣がん患者さんの標準治療を再定義する可能性を秘めています。本試験では、ミルベツキシマブがこのような状況下で臨床的に意味のある効果をもたらし、有意で持続的な反応と良好な忍容性プロファイルを示すことが明らかになりました。」と共同研究者のロバート・コールマン氏は述べています。

一方、イミュノジェン社のCEOであるマーク・エニェディ氏は、薬事申請の予定に加えて、「来年のミルベツキシマブの発売に向けての準備が順調に進んでいる」と述べ、最近、クリステン・ハリントン-スミス氏をチーフ・コマーシャル・オフィサーに任命しました。

ミルベツキシマブとは?

この治療薬は、IMGN853としても知られており、葉酸受容体α結合抗体、切断可能なリンカー、および強力なチューブリン標的薬であるメイタンシノイドのペイロードDM4からなる抗体薬物複合体で、標的となるがん細胞を死滅させます。
ミルベツキシマブは、確認試験であるMIRASOL試験でも検討されており、来年の第3四半期にトップラインの結果が出る予定です。また、「ミルベツキシマブの単剤療法をプラチナ製剤感受性の高い後期治療に拡大するとともに、ミルベツキシマブを併用療法の選択肢として確立するための取り組みの一環として、初期治療におけるミルベツキシマブの二剤併用療法を評価しています。」とエニェディ氏は付け加えました。

まとめ

イミュノジェン社が発表した、卵巣がん患者を対象とした ミルベツキシマブの第3相ピボタル試験で、主要評価項目を達成したことを受けて、株価も上昇、同社のCEOも今後の承認を見据えて準備を進めていることを発表しました。同社は、2022年の第1四半期に米国での販売申請を予定しています。

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