ファイザー/ビオンテック社、新型コロナウイルスワクチンの3回目の投与申請へ

ファイザー社のチーフ・サイエンティフィック・オフィサーであるミカエル・ドルステン氏が7月8日に、新型コロナワクチンComirnaty(BNT162b2)の3回目の投与について、来月にもFDAの緊急使用承認を求める予定であることを明らかにしました。

ビオンテック社と提携しているこのmRNAベースのワクチンは、米国では現在、12歳以下の人に2回投与することが認められていますが、両社は、2回目の接種から約6ヵ月後に3回目のブースター接種を行うと、オリジナルウイルスおよびベータバリアント(B.1.351)に対する中和価が、2回目の接種後に比べて5~10倍になることを示唆する初期データを紹介しました。

ドルステン氏によると、この抗体の結果は、ブースターを受けた約10~20人の小規模な初期コホートに基づいていますが、データセットが非常に明確なので、全試験でこれを再現できると確信していると述べています。両社は、3回目の投与により、伝達性の高いDelta株(B.1.617.2)に対する中和価が同様に上昇すると考えています。両社は、より明確なデータを間もなく発表する予定であり、そのデータを “今後数週間のうちに FDA、欧州医薬品庁およびその他の規制当局に提出する予定です。

イスラエルでは、重篤な症状を防ぐ効果は93%も有効性は64%に低下

ドルステン氏は、デルタ株をはじめとする変異株に対する懸念が高まっていることもあり、両社が計画を公開しているこくことを報告していますを。イスラエルで発表された最近のデータによると、重篤な症状や入院を防ぐ効果は93%あるものの、デルタ株が発生してからBNT162b2の有効性は64%に低下していました。

ファイザー社とバイオンテック社は、イスラエル保健省から発表された実際のエビデンスに見られるように、「ワクチン接種後6カ月でワクチンの有効性が低下しており、同時にデルタ株が主流になりつつある」と述べ、「これらの知見は、現在進行中の第3相試験の分析結果と一致する」と指摘しました。さらに、「これが、これまでに得られたデータを総合的に判断して、完全接種後6~12カ月以内に3回目の接種が必要になる可能性が高いと述べてきた理由であり、今後もそう考えています」と述べています。

3回目の接種の試験とともにデルタ専用ワクチンの試験も…

現在のワクチンの3回目の接種で、デルタ株を含む現在知られているすべての変異種に対する「最高レベル」の防御力を維持できる可能性が高いと考えている一方で、彼らは「警戒を怠らず」、デルタ株株の全スパイクを標的とした最新の構造を開発しています。規制当局の承認が得られれば、早ければ8月にも臨床試験が開始される可能性があり、試験用のmRNAの最初のバッチはすでに製造されています。

しかしながらドルステン氏は、既存のワクチンがデルタ株に対する抗体を十分に作ることができることから、この新しいワクチンはおそらく必要ないだろうと述べています。既存のワクチンが、軽度の感染であってもそれを予防することで、新たな変異体につながる感染拡大を遅らせることができます。また、軽度の感染でも起こりうる「新型コロナウイルス感染症の後遺症(long Covid)と呼ばれるケースを避けることができることからも既存のワクチンの効果が有用であると述べています。

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