2021年開催バーチャルEHA会議展望:Curis社、Celyad社、Autolus社に注目

6月に第26回欧州血液学会議(EHA)がオンラインで開催されます。本日は、会議の開催に先立ち、EHA2021展望とのことでEHAのアブストラクトから3社の発表内容に注目をしたいと思います。

Curis社のIRAK4阻害剤CA-4948

EHA2021で特に注目されているのがCuris社のIRAK4阻害剤CA-4948です。急性骨髄性白血病(AML)またはハイリスクの骨髄異形成症候群(MDS)患者を対象とした第I/II相試験における良好な臨床試験結果を発表し、この発表を受けて、同社の株価は65%上昇しました。

CA-4948単剤の1日2回の経口投与について、200mg、300mg、400mg、500mgの用量レベルのコホートを28日サイクルでの連続投与を評価、2月8日の時点で、高リスクのMDS患者8名とAML患者7名を含む15名の患者がエンロールされています。寛解は4例で、そのうち1例は造血機能が完全に回復した完全寛解でした。1例は造血機能の回復は不完全ではあるのの微小残存病変が陰性の寛解、2例は骨髄における寛解でした。また、SF3B1またはU2AF1スプライセオソーム変異を有する患者が3名いましたが、全員が骨髄寛解を達成しました。

この試験結果の詳細が、EHA2021で発表される予定です。

Celyad社のCYAD-211

次に注目したいのがCelyad社です。同社は、癌に対するキメラ抗原受容体T細胞(CAR T)療法の発見・開発を行うベルギーを拠点とする臨床段階のバイオテクノロジー会社です。CAR-T療法の開発開始から2年が経過し、初期の対ヒトでの臨床データが得られており、EHA2021では、CYAD-211を投与された最初の多発性骨髄腫患者の詳細が発表される予定です。

抗BCMA CAR-T細胞・CYAD-211は、ショートヘアピンリボ核酸(shRNA)ベースの同種異系CAR T製品候補で、別人(allogeneic)の血液から作る細胞を治療に活用します。
第1相試験で再発/治療抵抗性(r/r)多発性骨髄腫患者2人のうち1人が部分寛解を達成し、重要なことに移植片対宿主病(GvHD)は2人のどちらにも認められませんでした。

EHAのセッションでは、さらに多くの患者についてのデータが発表されることが期待されています。

Autolus社のCAR-T製品候補Auto1

3社めは、Autolus社に注目されています。セルセラピーで研究開発をしているAutolus社ですが、CAR-T製品候補Auto1が引き続き期待されています。EHAの抄録では、低悪性のリンパ腫で100%の完全寛解が得られ、神経毒性やサイトカイン放出の割合も驚くほど低いことが示され、同社の株価も急騰しています。しかし、これはCD19を標的とした数多くのプロジェクトの1つです。

Ph1試験(NCT02935257)で再発/治療抵抗性(r/r)緩慢進行性(indolent)B細胞リンパ腫患者9人全員が完全寛解しています。

以上3社に注目が集まっていますが、投資家は、ASHで強い印象を残したAgios社のmitapivatのメカニズム的なライバルであるForma社のFT-4202のEHAでの詳細なデータの発表にも期待がされています。

欧州血液学会会議で発表されている選択された初期の臨床データ
事業 会社 病気(試験) データ 概要
CYAD-211 Celyad 4L多発性骨髄腫(Immunicity-1 / NCT04613557) 1/2 部分寛解率; GvHDなし EP739
Auto1 Autolus r/r indolentB細胞リンパ腫(NCT02935257) 9/9 完全寛解率; グレード2を超えるサイトカイン放出症候群はありません。神経毒性(ICANS)なし EP788
FT-4202 Forma 鎌状赤血球症(NCT03815695) 600mg12週間の非盲検と400mgオープンレーベル試験からのデータ EP1202
BGB-11417 Beigene 非ホジキンリンパ腫(NCT04277637) Bcl2阻害剤; アブストラクトは安全性データのみ EP525
出典:EHAアブストラクト, Evaluate Pharma

 

本日は、6月にオンラインで開催される第26回欧州血液学会議(EHA)の開催に先立ち、EHA2021展望とのことでEHAのアブストラクトから3社の発表内容に注目をしました。

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