アムジェンとアストラゼネカ、tezepelumab第3相喘息対象の試験の結果を発表

5月13日、アムジェンアストラゼネカは、tezepelumabの第3相NAVIGATOR試験の結果を発表し、TSLP標的モノクローナル抗体が重症喘息患者のサブグループにおいてプラセボより優れていることを示しました。この結果は、NEJM誌に掲載され、American Thoracic Society(ATS)で発表される予定です。アストラゼネカ社は、今週、NAVIGATOR試験の結果を受けて、tezepelumabの承認申請をFDAに提出しています。

tezepelumabの第3相NAVIGATOR試験

NAVIGATOR試験では、12歳から80歳までの重症でコントロール不能な喘息患者1061名が参加しました。参加者は、標準的な治療に加えて、52週間にわたり、tezepelumabまたはプラセボの皮下注射を受けることに無作為に割り付けられました。昨年、NAVIGATOR試験において主要評価項目を達成したことを報告していますが、今回は、標準治療にtezepelumabを追加することで、試験対象者全体の年換算喘息増悪率(AAER)が56%減少したころを発表しています。

アムジェン社とアストラゼネカ社は、血中好酸球数と呼気一酸化窒素(FeNO)レベルの2つの重要なバイオマーカーに基づく解析において、4つの患者サブグループでAAERの減少が見られたと発表しました。

いずれの炎症の種類にかかわらず効果が認められた

Tezepelumabは、ベースラインの好酸球数およびFeNOレベルが高かった患者において、プラセボと比較してAAERを臨床的に77%減少させました。両社は、ベースラインの血中好酸球数が300個/µL以上の患者において、tezepelumabの投与によりAAERが70%減少したことを既に報告していますが、好酸球数が300個/µL未満および150個/µL未満の患者では、AAERの減少率はそれぞれ41%および39%と、それほど顕著ではありませんでした。

木曜日の別の解析では、tezepelumabを標準治療に追加した場合、入院を必要とする喘息増悪を1年後にプラセボと比較して85%減少させることが発表されています。また、主要な副次評価項目である肺機能および喘息のコントロールにおいても、プラセボに比べて有意に優れており、投与開始2週目には効果が認められたとしています。NAVIGATOR試験の治験責任医師であるAndrew Menzies-Gows氏は以下のように述べています。

「今回の結果は、炎症の種類にかかわらず、幅広い重症喘息患者の治療を変革する可能性を示すものです」

SOURCE, CASCADE試験の最新情報

ATSミーティングでは、tezepelumabの第3相SOURCE試験および第2相CASCADE試験の主要解析結果も発表される予定です。

SOURCE試験は、経口コルチコステロイド(OCS)の慢性維持療法を必要とする重症喘息患者を対象に、tezepelumabがOCSの1日の摂取量を減少させる能力を評価しています。本試験は失敗に終わりましたが、アムジェン社とアストラゼネカ社は、OCSの投与量を少なくとも90%削減できた患者の数が、プラセボの46.1%に対して、tezepelumabでは54.1%と数値的に高かったことを新たに発表しました。

また、SOURCE試験において、tezepelumabを投与された患者は、増悪および強制呼気1秒量においても効果があり、「NAVIGATOR試験および第2相PATHWAY試験のOCS依存性患者を対象としたプールされたポストホック解析で示された改善と一致する」と述べています。両社は「tezepelumabによるOCS使用量の減少効果を評価するための新たな試験が計画されている」としながらも、新たな試験では、「主要評価項目の結果に寄与した可能性のあるSOURCE試験のデザインのユニークな点を考慮する」と述べています。

一方、中等度から重度の喘息患者を対象としたCASCADE試験の新たなデータによると、ベースラインの血中好酸球数、FeNOレベル、アレルギー状態のサブグループにおいて、tezepelumabはプラセボと比較して気道組織中の好酸球を減少させています。両社は「好酸球による気道炎症とは無関係に、喘息の主要な特徴である気道の過敏性が減少した」と述べています。

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