製薬業界の最新ニュースと解説

海外がん医療情報リファレンスは、有志の翻訳者、監修者の協力のもと、日本癌医療翻訳アソシエイツ(JAMT)が運営をしています。がんに関わるすべての人に、海外の最新がん情報を翻訳してお届けしております。
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集中治療室の小児患者の多くはリハビリテーション療法を受けていない

病院の集中治療室(ICU)に入院している成人患者は、しばしばリハビリテーション療法を受け、入院の初期段階から体を動かし続けるよう促される。これによって、褥瘡(床ずれ)、血栓およびその他の短期的リスクが下がると同時に、筋力、身体機能および認知機能が改善することが明らかになっている。しかしながら、全米の小児集中治療室(小児ICU)内の重症児におけるリハビリテーションの普及や欠如については、これまでしっかりとした研究が行われていなかった。

ルキソリチニブが一部の移植片対宿主病患者に有用

造血幹細胞移植を受けて数カ月以内に移植片対宿主病(GVHD)を発症し、ステロイドに反応しなかった血液のがんを有する患者は、他の治療法よりもルキソリチニブ(ジャカビ)に反応する可能性が高いことが、大規模臨床試験の結果により明らかになった。

HER2標的トラスツズマブ デルクステカンが乳がんと胃がん以外の固形がんに有望
HER2標的トラスツズマブ デルクステカンが乳がんと胃がん以外の固形がんに有望

HER2標的抗体薬物複合体であるトラスツズマブ デルクステカン[fam-trastuzumab deruxtecan-nxki](販売名:Enhertu[エンハーツ])は、第1相試験において乳がんおよび胃がん以外の複数のがん種に臨床的活性を示したことが、米国がん学会(AACR)誌のCancer Discoveryに掲載された。

新型コロナウイルス情報リンク集: 国内外のコロナウイルス関連のリンクをまとめました。
新型コロナウイルス情報リンク集: 国内外のコロナウイルス関連のリンクをまとめました。

新型コロナ情報のサイトをまとめました。国内外のサイトに加え、がん患者向け、関連論文、お子様向けの関連リンクをがん情報リファレンスが編集、提供します。ぜひ、ご活用ください。

タラゾパリブはドセタキセル治療歴のある転移性去勢抵抗性前立腺がんに有望
タラゾパリブはドセタキセル治療歴のある転移性去勢抵抗性前立腺がんに有望

2020年泌尿器がんシンポジウムにおいて、DNA損傷応答・修復(DDR)遺伝子に変異があり、ドセタキセル(販売名:タキソテール)治療歴がある転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)患者にPARP阻害薬タラゾパリブを投与した第2相TALAPRO-1臨床試験の最初の中間解析結果を発表した。その内容を日本語に翻訳した。

FDAが肝細胞がんの2次治療にニボ+イピ併用を承認
FDAが肝細胞がんの2次治療にニボ+イピ併用を承認

2020年3月10日、米食品医薬品局(FDA)がソラフェニブによる治療歴がある肝細胞がん(HCC)患者を対象にニボルマブとイピリムマブ(販売名:オプジーボおよびヤーボイ、Bristol-Myers Squibb社)の併用療法を迅速承認した。

FDA乳がん治療薬承認情報詳細。2020年2月転移性HER2陽性乳がんにネラチニブが承認される
FDA乳がん治療薬承認情報詳細。2020年2月転移性HER2陽性乳がんにネラチニブが承認される

2020年2月25日、米国食品医薬品局(FDA)は、転移を伴う乳がんに対して2つ以上の抗HER2療法を受けた進行または転移HER2陽性乳がん成人患者の治療として、カペシタビンとの併用でneratinib[ネラチニブ](販売名:NERLYNX、Puma Biotechnology, Inc.社)を承認した。FDAが発表した承認情報に関する記載を日本語に翻訳した。

PDGFRAエクソン18変異GIST患者に高い効果が期待。2020年1月アバプリチニブがFDA承認、NIHの評価は?
PDGFRAエクソン18変異GIST患者に高い効果が期待。2020年1月アバプリチニブがFDA承認、NIHの評価は?

2020年1月9日、米国食品医薬品局(FDA)は、血小板由来増殖因子受容体アルファ(PDGFRA)エクソン18変異を有する一部のGIST成人患者にアバプリチニブ(販売名:AYVAKIT、Blueprint Medicines Corporation社)を承認。その承認の対象となった臨床試験を検証、効果、課題、そして今後は?NIH(米国国立衛生研究所)発行の記事を翻訳。

血液循環腫瘍細胞(CTC)はステージ3メラノーマ再発・治療の予測因子として有望
血液循環腫瘍細胞(CTC)はステージ3メラノーマ再発・治療の予測因子として有望

リキッドバイオプシー検体の一つ、血液循環腫瘍細胞(CTC)は単独でメラノーマ(悪性黒色腫)の再発に関連することがテキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究で示された。初回治療後の術後補助療法が奏効する可能性がある、再発リスクのある患者を特定する上でCTC評価は有用となる可能性を示唆している。

白血病/リンパ腫にCD19 CAR-NK細胞療法が73%の奏効
白血病/リンパ腫にCD19 CAR-NK細胞療法が73%の奏効

テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターの第1/2a相臨床試験の結果で、CD19を標的とする臍帯血由来キメラ抗原受容体(CAR)ナチュラルキラー(NK)細胞療法は、再発または難治性の非ホジキンリンパ腫(NHL)および慢性リンパ性白血病(CLL)患者の大部分に対し、重大な毒性は認められずに臨床効果が得られた。

日本のHPVワクチン接種率の回復は多くの死を防ぐ可能性
日本のHPVワクチン接種率の回復は多くの死を防ぐ可能性

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは今なお日本の予防接種法の接種対象に含まれており、12歳~16歳の女子に対し無料で提供されている。しかし接種後の確証のない有害事象がメディアに報道されたことにより、日本政府は2013年の6月から積極的な接種勧奨を一時的に控えた。その結果、ワクチンの接種率は70%超から1%未満へ急速に低下した。HPVワクチンクライシス(推奨中止)の結果、現在までに約5000例の子宮頸がんによる死亡が生じたと推定される。

高頻度変異乳がんの患者割合、変異パターン、ゲノムプロファイル
高頻度変異乳がんの患者割合、変異パターン、ゲノムプロファイル

乳がん全体の5%で腫瘍遺伝子変異量(TMB)が多く検出され、転移乳がんでさらに多いことを、ダナファーバーがん研究所、ブロード研究所、ハーバード大学医学部、ブリガム&ウィメンズ病院(米国、ボストン)の研究グループが発見した。高頻度遺伝子変異(hypermutated)腫瘍には多様な変異スペクトラムが存在するが、APOBEC活性は最も多くみられる変異過程である。高頻度変異乳がんの患者は、免疫チェックポイント阻害薬から利益が得られる可能性の高いサブグループである。

ASCOのTAPUR試験の新データ発表:消化器がんシンポジウム2020
ASCOのTAPUR試験の新データ発表:消化器がんシンポジウム2020

Targeted Agent and Profiling Utilization Registry(TAPUR)試験コホートにおける、進行大腸がん患者でのさまざまな分子標的薬に関する肯定的な結果は、2020年1月23日から25日にカリフォルニア州サンフランシスコのモスコーン・ウェストビルで開催される消化器がんシンポジウム2020で発表される。

CC-486維持療法が急性骨髄性白血病患者の生存期間を延長
CC-486維持療法が急性骨髄性白血病患者の生存期間を延長

血液がん急性骨髄性白血病(AML)の臨床試験薬CC-486が、AML患者の生存期間を延長する効果があることが大規模な臨床試験によって示唆された。この試験薬はアザシチジン(販売名:ビダーザ、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社)と関連がある。

進行胆管がんのFGFR+mTOR標的治療が研究で示唆される
進行胆管がんのFGFR+mTOR標的治療が研究で示唆される

胆管がんというまれで致死的ながんの患者において、有望な分子標的薬に対する耐性がどのように発現するかを示した新たな研究が、オハイオ州立大学総合がんセンターの アーサー・G・ジェームズがん病院およびリチャード・J・ソロベ研究所(OSUCCC – James) により示された。

METエクソン14変異陽性肺がんに対するクリゾチニブ標的治療
METエクソン14変異陽性肺がんに対するクリゾチニブ標的治療

METエクソン14変異は非小細胞肺がん(NSCLC)の分子サブクループの一つの特性であるが、クリゾチニブ(販売名:ザーコリ)によるMET阻害が有効であると、米国ニューヨーク州ニューヨークのスローンケタリング記念がんセンターとワイル・コーネル医科大学のAlexander Drilon医師らが、2020年1月13日にNature Medicine誌で発表されたレターの中で報告した。

転移膵臓がんにBL-8040+ペムブロリズマブ化学療法は有望な病勢制御率
転移膵臓がんにBL-8040+ペムブロリズマブ化学療法は有望な病勢制御率

遠隔転移を伴う膵臓腺がん(PDAC)患者を対象とした第2相試験で、PD-1阻害薬であるペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ)および化学療法による二次治療にCXCR4拮抗薬BL-8040を追加することにより抗腫瘍効果が期待されることが示された。

ヒトパピローマウイルス(HPV)とがん|米国国立がん研究所(NCI)ファクトシート
ヒトパピローマウイルス(HPV)とがん|米国国立がん研究所(NCI)ファクトシート

ヒトパピローマウイルス(HPV)とは何ですか?米国国立がん研究所発行の解説記事を日本語で提供します。HPVは200種類以上あるウイルスの一群で、高リスク型HPVである16型と18型がほとんどのがんを引き起こします。HPVは膣性交、肛門性交、または口腔性交を通じて感染します。

FDAが進行類上皮肉腫にタゼメトスタットを承認
FDAが進行類上皮肉腫にタゼメトスタットを承認

2020年1月23日、米国食品医薬品局(FDA)は、転移または局所進行が認められる類上皮肉腫を有し、完全切除が不適応な16歳以上の小児および成人患者に対してタゼメトスタット(販売名:TAZVERIK、Epizyme, Inc.社)を迅速承認した。

FDAが希少変異を有する消化管間質腫瘍にアバプリチニブを承認
FDAが希少変異を有する消化管間質腫瘍にアバプリチニブを承認

1月9日に米国においてGIST(消化管間質腫瘍)を対象としたアバプリチニブが承認された。この疾患は2019年の3月に69歳で亡くなった萩原健一さんが患っていた非常に稀ながんである。「肉腫」と呼ばれるがんで7割が胃に、他にも十二指腸や小腸にできることもある。罹患率は年間10万人に1~2人と少ない。今回承認されたアバプリチニブはPDGFRAエクソン18変異を有するGIST患者に対して承認された初めての治療薬である。

一次治療として週1回のdose-dense化学療法は、上皮性卵巣がんのPFSを改善しない
一次治療として週1回のdose-dense化学療法は、上皮性卵巣がんのPFSを改善しない

1回の化学療法によって腫瘍量が減少すると、腫瘍増殖速度が増し化学療法への感受性も増すことを期待するdose-dense化学療法であるが、日本人以外の民族を期限にする上皮性卵巣がんに対する一次治療としては推奨されるべきではないという結果がICON8試験から示された。

早期乳がんの再発予防に乳房部分照射も有効か? 再発と生存期間に関する以前の結果を10年追跡データで裏付け
早期乳がんの再発予防に乳房部分照射も有効か? 再発と生存期間に関する以前の結果を10年追跡データで裏付け

手術後に加速乳房部分照射(APBI)を受けた乳がん患者の10年間追跡試験の結果、APBIを受けた患者の再発率は全乳房照射(WBI)を受けた患者と同程度であったことが、12月10–14日に開催された2019年サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表された。

がんと生殖医療(オンコファティリティ)がんケアとリプロダクティブヘルス(生殖に関する健康)との架け橋
がんと生殖医療(オンコファティリティ)がんケアとリプロダクティブヘルス(生殖に関する健康)との架け橋

2006年、ノースウエスタン大学産婦人科Teresa K. Woodruff博士は、腫瘍学と生殖医療を結びつける新たな医学分野である「がん・生殖医療(オンコファティリティ:oncofertility)」という新しい用語を作った。同博士はがん・生殖医療コンソーシアムを設立して会長に就任した。

術前キイトルーダ併用でリンパ節転移のあるトリネガ乳がんpCR率が改善|サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)
術前キイトルーダ併用でリンパ節転移のあるトリネガ乳がんpCR率が改善|サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)

リンパ節転移を有するトリプルネガティブ乳がん患者において、抗PD-1免疫治療薬キイトルーダを術前化学療法に追加することで病理学的完全奏効率(pCR)が上昇した。このKEYNOTE-522試験結果が、12月10~14日に開催されたサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)にて発表された。

早期乳がんの再発予防に乳房部分照射も有効か|サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)
早期乳がんの再発予防に乳房部分照射も有効か|サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)

手術後に加速乳房部分照射(APBI)を受けた乳がん患者の10年間追跡試験の結果、APBIを受けた患者の再発率は全乳房照射(WBI)を受けた患者と同程度であったことが、12月10–14日に開催された2019年サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表された。

残存腫瘍量により乳がん全タイプで転帰予測が可能|サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)
残存腫瘍量により乳がん全タイプで転帰予測が可能|サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)

乳がん患者の大規模メタ解析で、術前化学療法後の残存腫瘍量が、すべての乳がんタイプにおいて正確な再発率および生存率の長期予測因子となることが示された。このデータは2019年12月10日から14日に開催されたサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表された。

FDAがBCG不応高リスク筋層非浸潤膀胱がんにキイトルーダ(ペムブロリズマブ)を承認
FDAがBCG不応高リスク筋層非浸潤膀胱がんにキイトルーダ(ペムブロリズマブ)を承認

2020年1月8日、米国食品医薬品局(FDA)は、乳頭腫瘍の有無にかかわらず上皮内がん(CIS)が認められるカルメット・ゲラン桿菌不応性高リスク筋層非浸潤性膀胱がん(BCG不応性高リスクNMIBC)患者で、嚢腫切除に適さないか切除しないことを選択した患者の治療にペムブロリズマブ(販売名:キイトルーダ、Merck & Co.Inc.社)を承認した。

高リスクのルミナルB型乳がんに、ホルモン療法+CDK4/6阻害薬は化学療法と同等の効果
高リスクのルミナルB型乳がんに、ホルモン療法+CDK4/6阻害薬は化学療法と同等の効果

高リスクのルミナルB型乳がん患者に対して術前に行うサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害薬リボシクリブ(販売名:キスカリ)およびアロマターゼ阻害薬であるレトロゾール(販売名:フェマーラ)併用治療は、多剤併用化学療法と同等の奏効率を示した。このSOLTI-1402/CORALLEEN試験の結果は、12月10~14日開催のサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表された

乳がんHER2阻害薬ツカチニブとT-DXdに関する2試験
乳がんHER2阻害薬ツカチニブとT-DXdに関する2試験

新規分子標的薬が進行HER2陽性乳がん患者を対象とした2つの臨床試験で有望な結果を示し、結果はサンアントニオ乳がんシンポジウムおよびThe New England Journal of Medicine(NEJM)誌で発表された。ダナファーバーがん研究所の医師が主導した試験において、ツカチニブおよびトラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)による病勢進行の抑制が認められた。

急性リンパ性白血病小児患者は頭部放射線治療を受けなくてよい
急性リンパ性白血病小児患者は頭部放射線治療を受けなくてよい

急性リンパ性白血病(ALL)小児患者は、腫瘍が脳で再発するのを予防するための放射線療法がおそらく不要であることが新たな研究でわかった。同研究によれば、腫瘍再発リスクが最も高い小児であっても放射線治療は受けなくてよい。

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