製薬業界の最新ニュースと解説

英製薬協ABPI NICEの定めた新しい薬剤費制度に対して司法審査求める

英国製薬工業協会(ABPI)は10日、NICEが導入した新しい薬剤費制度に対して司法審査を求める訴えを起こしたことを明らかにしました。新制度は国民保険サービス(NHS)で使用する薬剤1剤あたりの薬剤費をNHSでの使用推奨後最初の3年間の年間上限額を2,000万ポンドと設定し、それを超過した場合には予算投入を停止、NHSは製薬会社と当該薬剤の価格を下げるための交渉を行うとする仕組みになっています。ABPIはこの他、超希少疾病用医薬品の評価方法の変更に関しても不適切で実行不可能であるとして、変更の撤回を求めています。

セルジーン社/BeiGene社 固形腫瘍に対する抗PD-1抗体の開発・商業化で戦略的提携締結

セルジーン社とBeiGene社は、日本を除くアジア以外の全世界における固形腫瘍患者を対象に、抗PD-1抗体BGB-A317を開発・商業化することで戦略的提携を締結したと発表しました。この契約のもとセルジーン社はBeiGene社に一時金2億6,300万ドルに加え、マイルストンおよびロイヤリティを最大9億8,000万ドル支払うことになります。セルジーン社はさらにBeiGene社の株式の5.9%を1株あたり59.55ドルで取得する予定で、今年Q3中に取引を完了させる意向を明らかにしました。

ノバルティス社、英Oxford BioMedica社との提携を遺伝子デリバリー技術分野に拡大

英Oxford BioMedica社はノバルティス社のCTL019(tisagenlecleucel)やCAR-T細胞療法などの遺伝子療法向けに、素材レンチウイルスベクターを供給する契約を締結したと発表しました。両社は2014年に提携契約を結んでおり、今回はそれをさらに拡大した形となります。今回の契約でノバルティス社はOxford社に一時金1,000万ドルと、今後3年間で1億ドルを超える可能性のあるマイルストンや開発経費などを支払うことで合意しています。

Endo International社、FDAの要請に応じオピオイド系鎮痛剤「オパナ ER」の販売中止を決定

Endo International社は6日、オピオイド系鎮痛剤「オパナ ER」(オキシモルフォン)について、安全性と有用性、および良好なベネフィット・リスク・プロファイルを有しているとした上で、FDAの要請に応じ同薬剤の販売中止を決定したと発表しました。FDAは先月、Endo社が乱用防止のために粉砕して鼻から粉末を吸引することができないよう「オパナ ER」の剤形を変更して以来、静脈注射による乱用が増加したことで、HIVやC型肝炎、血栓症微小血管症の感染者を急増させることに繋がりかねないとして懸念を示していました。

Google DeepMind社/ロイヤルフリーNHS基金 モバイルアプリ試験でデータ保護法に違反

イギリスのデータ保護機関である情報コミッショナーズ・オフィス(ICO)は3日、ロイヤルフリーNHS基金が急性腎障害の判断用に人工知能企業のGoogle DeepMind社が開発したモバイルアプリStreamsの試験のために約160万の患者データを提供したことは、イギリスのデータ保護法に違反するとの判断を示しました。ICOのElizabeth Denhamコミッショナーは「データの独創的な活用で患者ケアや臨床現場が改善する可能性に疑いの余地はないが、個人のプライバシーがイノベーションの代償となってはいけない」と述べました。

イギリスの閣僚ら、EU離脱後も薬事規制におけるEUとの連携継続を要請と英紙報道

英フィナンシャル・タイムズ紙は3日、イギリスのジェレミー・ハント保健大臣とグレッグ・クラーク ビジネス・エネルギー・産業戦略大臣が、イギリスのEU離脱後も薬事規制におけるEUとの連携継続を求めていると報じました。

イギリスのEU離脱交渉が始まった今、両閣僚は「我が国は国民の健康と安全のために、今後もEUの薬事制度の枠組みと連携していくべきだ」と述べました。