世界の製薬業界の最新ニュースと解説

エスペリオン社、アテローム性動脈硬化性心血管の高リスク患者対象のベンペド酸が主要評価項目を達成

B Acid Blog 326×210

エスペリオン社、アテローム性動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の高リスク患者を対象としたベンペド酸(bempedoic acid、ETC-1002)の第3相臨床試験において主要評価項目を達成したと発表した。同治験において、12週間で、プラセボではLDLコレステロール低下が1%であったのに対し同治験薬では23%の低下であった。この第三相臨床試験においては、高リスクのアテローム性動脈硬化性心血管疾患345人を対象に実施された。

エスペリオン社は、この治験において「安全性、忍容性ともに充分なデータが得られている。いずれの群でも死亡例は見られない」と発表している。有害事象による投与の中止は、同治験薬で18.4%、プラセボでは11.7%であった。一方で、肝機能検査での上昇率は0.43%であった。

この結果を受けてCEOのTim Mayleben氏は、「この第三相ピボタル治験での結果にとても喜んでいる。8月にはエゼチミブとの合剤の治験結果が、また9月には4番めの第三相臨床試験の結果が発表される予定だ」今月初め、エスペリオン社は、第一相治験の結果での安全性と効能に関しての懸念から20%株価を下げていた。(ViewPoints: Events conspire to put the heat on Esperion

販売の戦略に関して、今年の初めにはMayleben氏が、レパーサ(一般名evolocumab)やプラルエント(alirocumab)など現在承認されているPCSK9阻害薬と比較して割引を含む競争力のある価格戦略をとると発表している。エスペリオン社は、2019年第1四半期までに同治験薬の承認申請をFDAに提出する予定で、2019年第2四半期には欧州での申請を計画している。

DRG(ディシジョン・リソーシズグループ)社の脂質異常症に関する今後10年間の将来予測レポート(Disease Landscape & Forecast – Dyslipidemia)によると、ベンペド酸(bempedoic acid、ETC-1002)は同治療市場において大きな変革をもたらすと予想している。

同社の報告では、脂質代謝異常の治療薬として、スタチン系薬剤は同治療市場のパラダイムの大きな変革をもたらし、スタチン系薬剤以外の有効な選択肢は限られており、現在スタチン、PCSK9阻害剤以外に強力なLDLコレステロール低下効果・心血管系に対するベネフィットを有する薬剤はない。しかし一方で、PCSK9阻害剤においては、米国で年間の治療コストが14,000ドルもかかり、アクセス制限の課題があるとしている。

DRG社によると、ベンぺド酸がスタチンやゼチーアと仮に同程度の価格で販売された場合には、売上は数十億ドルに達する見込みがあると予測する。ベンペド酸のLDLコレステロール低下効果は、弱めのスタチンと同程度であるが、エゼチミブとの合剤には大きな期待があり、スタチン不耐性の患者対象の治療として処方されると予測している。

世界の製薬業界ニュースがわかる無料メルマガ
1分でわかる製薬トップニュース」は毎日配信

世界の「製薬業界の今」が1分でわかる「無料メルマガ」!

世界の製薬業界の今を把握できるメルマガ「一分でわかる製薬トップニュース」をご活用下さい。

■ 海外トップニュースを日本語で
■ 毎日無料配信
■ 製薬業界の今が1分でわかる!