抗PD-L1抗体薬アベルマブは進行性尿路上皮がんの生存率を改善する

【海外がん医療情報 10月7日】 【ロイター】JAVELIN Bladder 100試験の結果によると、進行性または転移性の尿路上皮がんに対して、維持療法として avelumab [アベルマブ](販売名:バベンチオ)を支持療法( best supportive care)に追加すると、全生存期間を31%、無増悪生存期間を38%有意に延長することができる。全生存期間の中央値は、アベルマブ投与+支持療法群で21.4カ月、支持療法群で14.3カ月であった。これを1年生存率に換算すると、アベルマブ投与群では71.3%、アベルマブ非投与群では58.4%であった(P=0.001)。しかし、被験者はがんの悪化がない期間を長くは過ごせなかった。無増悪生存期間の中央値は、アベルマブ投与群では3.7カ月のみであり、アベルマブ非投与群では2.0カ月のみであった。「アベルマブ投与群でより良い結果が得られた全生存期間および無増悪生存期間の曲線の解離は、治療初期に認められ、その後も維持された」と、Queen Mary大学ロンドン校のThomas Powles氏が率いるチームは述べた。アベルマブ投与群では、個々の有害事象の発現割合は低かったが、グレード3以上の有害事象の発現割合は約2倍であった。アベルマブを「Bavencio」という販売名で販売しているPfizer社及びMerck社は本研究に資金を提供した。本試験の結果は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)のオンライン会議で報告され、New England Journal of Medicine誌のオンライン版で公表された。Pan-Canadian Oncology Drug Reviewに提供されたデータに基づくと、これらの追加で得られた7カ月間の生命コストは約20万ドルであった。第3相試験に参加した700人のすべての被験者は切除不能な局所疾患を有しており、また、最初の治療(4~6サイクルのゲムシタビン+シスプラチンまたはゲムシタビン+カルボプラチンによる治療)後に、疾患の進行はなかった。研究チームはまた、アベルマブがPD-L1陽性の腫瘍に対して有効であることを明らかにした。PD-L1陰性の患者にはベネフィットはないと考えられた。PD-L1陽性群では、1年生存率はアベルマブ投与群で79.1%、アベルマブ非投与群で60.4%であった。無増悪生存期間の中央値は、全被験者の生存期間よりもやや長く、アベルマブ投与群で5.7カ月、アベルマブ非投与群で2.1カ月であった。グレード3の有害事象の発現割合は、アベルマブ投与群で47.4%、アベルマブ非投与群で25.2%であった。高頻度に認められた副作用は、疲労(18%)、そう痒症(かゆみ)、下痢および尿路感染症(17%)、関節痛、無力症、便秘、腰痛および悪心(16%)であった。最も高頻度でみられたグレード3以上の副作用は尿路感染症と貧血であった(いずれも4%)。研究者らによると、プラチナ製剤をベースとした併用化学療法では、一般的に75%~80%の患者の病勢をコントロールするが、シスプラチンをベースとしたレジメンを使用した場合には、多くの患者は9カ月以内に病勢が進行し、全生存期間の中央値は14~15カ月、カルボプラチンをベースとしたレジメンでは9~10カ月である。 出典: https://bit.ly/35RI3NP The New England Journal of Medicine誌、2020年9月18日電子版

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