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【サーベイ】オプジーボ/ヤーボイの非小細胞肺癌ファーストライン、82%の専門医師が「承認が充分可能なデータ」と回答:CheckMate227臨床データ発表直後のサーベイ結果

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はじめに

先日発表されたCheckMate-227の臨床データを踏まえてFirstWordが実施した85名の専門医への調査によると、82%の医師が、この臨床データはオプジーボ/ヤーボイ併用療法が非小細胞肺癌のファーストライン治療の承認を得るのに充分なデータを提供できていると回答した。また、今回のCheckMate-227試験で活用した腫瘍遺伝子変異量(以下TMB, tumour mutation burden)は、PD-L1発現率の代替として治療選択の基準となるバイオマーカーとしての期待があることも今回の調査で明らかになった。

一方で、TMBのデータが未だ充分ではない点やキイトルーダ/化学療法でも発表されている良好なデータもあり、今回のBMS社の発表の内容に関して「非常に説得力がある」と高く評価をした医師は全体の46%にとどまり、専門医が最良の治療選択肢を選ぶためには、さらなる比較臨床試験データが必要であることも調査によって明らかになった。

Physician Views: Oncologists see early promise in Bristol-Myers Squibb’s latest lung cancer data - FirstWord Plus

TMBが高レベルの肺がん患者において、 化学療法と比較して病勢進行または死亡リスクを 42%低減

今回BMSが発表した臨床データは、オプジーボ/低用量のヤーボイ併用療法を、TMBが高レベル(10 変異/メガベース以上、以下「mut/Mb」)の進行非小細胞肺がん患者対象のファーストライン治療を評価した第3相CheckMate-227試験の初回の結果である。

今回の試験で、主要評価項目の一つである無増悪生存期間(PFS)において、化学療法と比較しベネフィットを示した(ハザード比= 0.58;97.5% 信頼区間:0.41 – 0.81];p = 0.0002)。PFS のベネフィットは、PD-L1 発現の有無および扁平上皮がんおよび非扁平上皮がんの組織型にかかわらず認められた。早期の記述的解析において、TMB が高レベル(10 mut/Mb 以上)の患者において、化学療法と比較して有望な全生存期間を示した(ハザード比 = 0.79;95%信頼区間:0.56 – 1.10)。
TMBが高レベルの肺がん患者において、 化学療法と比較して病勢進行または死亡リスクを 42%低減するデータが示された。

新たなバイオマーカーとしてTMBへの期待

今回の臨床試験において、TMBレベルによる効果を測っており、TMB は、免疫療法薬に患者が奏効するか否かを予測するのに役立つ可能性があ るバイオマーカーの 1 つである。
TMBレベルは、がん細胞において、正常細胞とは異なり、時間の経過とともに遺伝子変異が蓄積する。TMBレベルとはは、がん細胞における遺伝子変異の総量を示す定量的バイオマーカーであり、TMB が高レベルのがん細胞では、ネオアンチゲンの発現レベルが高くなる。ネオアンチゲン は、体の免疫系が腫瘍を認識するのを助け、がんを攻撃する T 細胞や抗腫瘍応答を活性化させると 考えられている。
サーベイを実施した46%の専門医がTMBを、独立した、信頼できるバイオマーカーとして、PD-L1テストの代替として検討する意味があるとしている。

一方で、今回の臨床試験の対象となった患者は1,739人であったものの、実際にオプジーボ/ヤーボイ併用投与された患者は全体の10%未満の139人であった。全体の58%の患者でTMBレベルのデータ入手が可能で、444名が高いTMBレベルの患者数であった。

米メルク、キイトルーダ/化学療法併用療法、転移性非扁平上皮性の非小細胞性肺癌のファーストライン治療へ大きな前進

さらに、非小細胞肺がんを対象として、米メルク社が、キイトルーダ/化学療法併用の第三相KEYNOTE-189試験データも発表している。この臨床試験では、転移性非扁平上皮性非小細胞性肺癌の標準的ファーストライン治療である白金薬とpemetrexedの併用レジメンに更にKeytrudaを追加する効用を検証した。その結果、PD-L1発現率にかかわらず、全生存期間、無増悪生存期間(PFS)も偽薬の群を有意に上回った。
同時期にFirstWord社が別の対象の73名の専門医対して実施したのサーベイによると、サーベイをしたほぼ全員にあたる97%が転移性非扁平上皮性非小細胞性肺癌のファーストラインとしてキイトルーダ/化学療法併用を支持すると回答をしている。

Physician Views Poll Results: Oncologists proclaim a resounding win for Merck & Co.’s practice changing Keynote-189 data – FirstWord Plus

最良の治療選択肢を選ぶためにはさらなる臨床データが

同時期に発表された非小細胞肺癌を対象としたがん免疫療法の併用療法の第三相臨床試験結果であるが、この結果をもって最良の治療選択肢を確認するのは難しい。オプジーボ/ヤーボイ併用はTMBという新たなバイオマーカーで結果を出し、キイトルーダ/化学療法併用では非扁平の非小細胞肺癌のみを対象としている。

専門医も今回のオプジーボ/ヤーボイ併用を対象としたCheckMate-227の結果に関して、最良の治療選択肢を確認するためには、PD-L1およびTMBの両方についての比較した臨床データが必要であると36%の医師が回答している。

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