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成功するフォーキャスティングのための「シンプリシティ」と「複雑さ」を克服するための「処方箋」とは?

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J+D コンサルティング社

 

はじめに

J+Dコンサルティングでは、このようなニーズに応えるべく10数年にわたりフォーキャスティングサービスを提供している。

前回の記事で(成功するフォーキャスティングのコアとなる4つの「有効成分」とは?)触れたように、予測モデルの設計を成功させるには、以下の4つの要素が重要である。

しかし、構成する「成分」により、予測モデルがより複雑さを増すなかで、同時に「シンプリシティ」を重要な要素としなければならないことは一見矛盾するようにも思われる。

では、この4つを適正に併せ成功するフォーキャスティングをするための「処方箋」はあるのか?

成功するフォーキャスティングのための重要な4つの「有効成分」

  • トランスパレンシー;仮定への関係者による「挑戦」を容易にする
  • カスタマイズ:他のシステム/プロセスとシームレスに統合される必要
  • フレキシビリティ:市場とライフサイクルの変化への対応
  • シンプリシティ:複雑なモデルへの抵抗と憤りを防ぐ大切な要素

「シンプリシティ」と「複雑さ」を結ぶ線は、関係するすべてのステークホルダーの目標と懸念を考慮し、調整することにある。

トップレベルのアウトプットに重点を置いているマネージメントの方々は、データをモデルに入力するビジネスアナリストと比べても必要な情報、見通しは非常に異なる。

本日の記事では、この問題を取り巻く課題を詳細に概観し、克服するためのアプローチを考えていきたい。

「複雑さ」と「不要な混乱」とは異なる。

製薬会社は、本質的にデータに基づき、ビジネス戦略を展開する。
例えば、オンコロジーにおける膨大な変数の量は、堅牢な予測モデルを構築する際、ある程度の複雑さを必要とするが、マネージメントからの要望が複雑すぎると、データを入力する担当者からの抵抗が高まる。また、予測モデルによって、ビジネスにとってすべての判断を行うことはできない。それは実行不可能であり、最終的には持続不可能である。

グローバルで、各地域で、マネージメントでの各視点で、それぞれの意思決定者が「単純で簡単に」獲得出来ると思っている情報は、予測を完成させる人々に多くの負担をかける可能性が高い。

モデル作成は、時間がかかり複雑だ。予測に必要なデータは、社内に存在しない場合、または非常に不十分なデータしか使えない場合、あるいは、全く世の中に存在しない情報である場合もある。

一方、個々の地域の担当者は、特定のニーズや市場条件に合ったテーラーメイドの予測モデルを求めているかもしれない。

不要な情報を考慮するあまり、予測結果すら役に立たないものと判断されてしまいかねず、これらのステークホルダーの要求が適切で必要なものであるかの判断は不可欠である、

「あんばい」を見極める

予測モデルが成功するために、まずは、ツールから得られる情報が、シニアマネジメントが必要とするシンプルなアウトプットを提供する機能を満たさなければならない。

この「あんばい」を探し出すのが成功する予測モデル作成とそのプロセスの大きなポイントである。

  • この予測モデルは御社のビジネスにおいて、どの部門の意思決定に活用されるのか?
  • 正確な情報に基づく意思決定を行うためにどのようなアウトプットを必要としますか?

このような適切な質問を繰り返すことで「あんばい」を探しだし、予測モデルに「必ず必要な」機能と、「あったらいいね」機能を分類し、導き出すことができる。

このことは、予測モデルを活用するステークホルダーが求めている「ハイクオリティな予測モデル」ではなく、「使える」という理想を求める予測モデルへの妥協をしなければならないことも意味する。

現在、そして将来のニーズの「相殺」

私達は、現在のニーズと将来のニーズを一緒にほしいと願う傾向がある。予測モデルでも、今使っているモデルが今後継続して何年も使えるものであることを願うが、難しい。

一方で、予め製品のライフサイクルにわたって予測自体をいくつかの異なるフェーズに分けて考えることで、製品のライフサイクルの各段階でのモデルのシンプルさが向上させ、全体としての予測デザインと予測モデル自体の汎用性と寿命を高めることが可能だ。

機能のオン/オフボタンを追加する、複数のバージョンを作成することになどによって、モデルの複雑さを徐々にアップグレードし、モデルのアップグレードと同時にユーザーも徐々に予測モデルのデザインに慣れることができる。

最初に完全な予測モデルを作成してユーザーやステークホルダーを圧倒するのではなく、ユーザーが慣れ親しむにつれて、より良いモデルになり、数年に渡ってのゆっくりとしたロールアウトを考慮することも重要だ。

予測モデルの活用とプロセスの導入に際して、社内で確実にサポーターを確保するには、トレーニングとコミュニケーションへの投資が重要である。

スムーズな導入が大事であり、このプロセスが予測データのギャップを回避し、問題に対しても早急に対処する体制を整える。

バックアップ計画を用意する

最後に、誰もが「フォーキャスティング」に関して同じレベルの能力と知識を持っているわけではないことを踏まえることが重要だ。

ビジネスアナリスト、ブランドリーダー、マーケティングおよびファイナンス部門の人など、多くの人々が「フォーキャスティング作業」に貢献する可能性がある。

「複雑さ」は、主観的な言葉であり、最もシンプルなモデルでさえも混乱を招く可能性があることを忘れてはいけない。

このようなフォーキャスティングに関するレベルの違いが起こる可能性は常にあり、フォーキャスティングの活用で苦労しているユーザーが頼れる最後の手段として「バックアップ計画」を準備しておくことが有効だ。

このバックアップは、若干の情報を入れた状態の雛形を活用する。必ずしも予測のコンテキストと洞察を与えるわけではないが、予測モデルとその導入、そして導入後に正しく組織で活用できるかどうか、多くの場合に懸念が残るが、このようなバックアッププランを用意することは、良いフォーキャスティングの導入と実践のための対応策の一つと言える。

要約

成功するフォーキャスティングの「有効成分」として、相反する「シンプリシティ」と「複雑さ」の「あんばい」を適切な状態で維持することは決して簡単ではありません。

すべての組織(そしてその内部のステークホルダー)はそれぞれユニークであり、これらはときに相反するベクトルとなってフォーキャスティングの形式と複雑さを前にして、大きな影響を与える要因となる。

利害関係者のニーズ、技術的な能力、そしてその運用プロセスを通じて、これらの「あんばい」をちょうどよく維持することを念頭に置いて、関係者全員にとって実行可能で持続可能な有効なフォーキャスティングモデルの設計と活用を達成してほしい。

これらの要素を調合し、御社のフォーキャスティングの「処方箋」を見出してほしい。

最後に、御社のフォーキャスティングの「診断」と「処方箋」の効果を高めるコンサルティングに興味があったら、是非、J+Dコンサルティングのドアをノックして頂きたい。

弊社ではフォーキャスティングに特化したコンサルティングを全世界の製薬会社向けに提供している。なお、日本において、Insights4を運営するSDMJコンサルティングがJ+D社の正規代理店としてパートナー契約をしております。フォーキャスティングの導入、ご相談、プロジェクトに関しては、下記問い合わせバナーからお問い合わせください。


David James
J+D Consulting社 CEO
djames@janddconsulting.net
+44-(0)161 486 5005
J+D Consulting

この記事は、J+D Consulting社のコンサルタントが執筆した英文記事を、Insights4 Pharmaが日本語に翻訳・編集したものです。

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