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ノバルティス社、抗IL-1β抗体のカナキヌマブが、循環器系疾患のリスク軽減に加え、肺癌の死亡率も下げる効果を第三相CANTOS治験の結果として発表

ノバルティス社が、8月27日(日)に第三相CANTOS治験の結果をESCで発表しました。この治験結果によると、循環器系疾患のリスク軽減に加え肺癌の死亡率も下げるという結果が出されています。
カナキヌマブは、抗IL-1β抗体でブランド名イラリスとして日本でも希少疾患対象に承認されている炎症性疾患治療薬です。

今回の第三相CANTOS試験では、希少な遺伝性の自己免疫疾患に効果があるカナキヌマブが、心筋梗塞を発症した患者に対して循環器系の疾患リスクを下げる効果を期待して行われた臨床試験で、10061人を対象に実施された臨床試験です。

ノバルティス社の発表によるとカナキヌマブ(開発コードACZ885)の3ヶ月に一回の投与で主要な心疾患イベント(MACE)のリスクを15%引き下げる結果が得られた発表しました。

同社はこの結果に加えてこの抗IL-1β抗体カナキヌマブの投与が肺癌の発生率や死亡率の低下にも効果があることが示されたと発表されました。炎症性疾患に対する治療薬が癌に対しても効果があるという臨床結果は極めて異例です。

ノバルティス社は癌のデータをカナキヌマブの効果としてパッケージ化するかどうかなどは当局と更に相談をすると述べています。一方で、今回の臨床試験では副作用や感染症に対するリスクも引き続き指摘されております。