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米国で台頭する台頭する中国の画像診断システム企業。米国規制当局の政策の影響は?|DRG

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米国の画像診断システム市場は、2027年までわずかながら成長が予想されます。成長原動力として様々な要因が考えられますが、病院と病院以外の施設いずれにおいても新たなシステムの購入を促し、これに従わない場合は罰金を科すといった、いくつかの法的措置も含まれています。

保険償還を巡る変更。病院以外の施設での実施は成長へ好材料

保険償還を巡る変更が、病院以外の施設で実施される検査には好材料となりそうです。一部の民間保険会社は、医学的に必要かつその検査が独立した画像センターで実施不可能な場合に限って病院からの画像検査料請求を受理すると発表しています (American Health Imaging, 2018) 。概して病院で実施される画像診断検査のほうが高額であることから、医療保険会社は総費用削減の手段として次第に病院以外の施設での検査を好むようになっています。

中国製品を標的とした米国の関税措置が発動の影響

2018年7月及び8月、医療機器を含む中国製品を標的とした米国の関税措置が2度発動されました (Bryant M, 2018) 。現時点で、こうした関税措置の影響を受けた医療機器はほとんどがCT、超音波、MRI、一般X線撮影システムなどの医用画像技術です。米国ではイメージングシステムの平均販売価格上昇が予想され、製造業者は追加の輸入費用にも対応可能であると思われます。一方、平均販売価格を上げず製造業者が追加費用の負担を選択した場合、社員の解雇、研究開発費予算の削減につながることが予想され、イノベーションのペースが落ちることが考えられます (Bryant M, 2018) 。

主要メーカーの動向は?

2018年、米国の画像診断システム市場は、GEヘルスケア、フィリップスヘルスケア、シーメンスヘルスケア、キャノンメディカルシステムズといった大手OEMが独占しました。これらの企業は、主に画像診断システムの圧倒的な収益源である病院に画像診断システムを提供するベンダーです。病院は資金調達、設置、サービス(保守)、販売後のサポートもベンダー1社が一括して行うことを好んでいます。

GEヘルスケアやフィリップスヘルスケアなどの上位企業は、自社システム製造において従来中国からの輸入品に頼っていた場合、長引く米中貿易戦争の影響を受け今後シェアを失う可能性があります。貿易戦争の影響を克服し市場での地位を維持するため、これらの企業には大幅な競合戦略変更が求められます。

キャノンメディカルシステムズが米国でのシェア4位に

キャノンメディカルシステムズは、先の東芝メディカルシステムズの買収により、当市場において相当のシェアを獲得しました。東芝メディカルシステムズの画像診断製品は世界中で非常に強い信頼を得ており、極めて高機能のシステム開発で知られています。この買収でキャノンメディカルシステムズは米国画像診断システムメーカー米国4位の座に就きました。

中国のUnited Imaging Healthcare社のシェア拡大

中国のUnited Imaging Healthcareは2018年に米国市場に参入。プレミアムおよびミッドレンジのMRI、CT、核医学、一般X線撮影システムを含む幅広いマルチモダリティ製品ポートフォリオを擁しており、現在の主力企業と互角に競合し、今後シェアを獲得することが予想されます。同社はイノベーションに焦点を置き、スキャン所要時間短縮のためAIの使用、放射線量の減少、ワークフローの改善などを含め、米国市場における需要に対応し、米国市場への浸透を実現しました。同社は米国に本社、製造、研究開発部門を設立することによって米中間の貿易戦争の影響を免れることができ、さらに研究開発部門は米国有数の機関と協力して研究・イノベーションを強化しています(United Imaging Healthcare、2019年1月2日付プレスリリース)。

出展レポート

この記事は、弊社が発行したレポート「米国の画像診断システム市場 Diagnostic Imaging Systems – US 2019」のExecutive Summaryを翻訳したものです。同レポートでは、米国の画像診断機器市場について2027年まで分析・予測しています。

【英文レポート】米国の画像診断システム市場:2019年
Diagnostic Imaging Systems | Medtech 360 | Market Insights | US | 2019
発行;ディシジョン・リソーシズ・グループ
発行日;2019年08月27日
価格; USD 12,280

出典: 米国で台頭する台頭する中国の画像診断システム企業。米国規制当局の政策の影響は?

発行元:Decision Resources Japan株式会社
発行日:2019年12月16日

この記事は、AnswersNewsが発行した以下のオリジナル記事を承諾を得て掲載しております。