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製薬業界ニュースまとめ|AnswersNews 【 3/25~3/29 】

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「製薬業界ニュースまとめ」は、AnswersNewsの承諾を頂き、AnswersNewsが毎日発行している「今日のニュースまとめ読み」を一週間分にまとめて記事として編集、配信いたしております。

第一三共 「DS-8201」の開発・販売で英アストラゼネカと提携―最大7600億円受け取り

第一三共は3月29日、乳がんなどを対象に開発中の抗HER2抗体薬物複合体(ADC)トラスツズマブ デルクステカン(開発コード・DS-8201)について、英アストラゼネカとグローバルな開発・販売提携を結んだと発表した。日本を除く全世界で、同薬の単剤療法・併用療法を共同で開発し、商業化する。

契約に基づき第一三共は、アストラゼネカから13.5億ドル(約1485億円)の一時金を受け取る。すべての開発・販売マイルストンが達成された場合、第一三共には一時金を含め最大69億ドル(約7590億円)が支払われる。

両社は日本を除く全世界で、同薬による利益と開発・販売費用を折半。売り上げは、日本と米国、欧州などでは第一三共が、そのほかの地域ではアストラゼネカが計上する。

第一三共は同薬について、従来は2020年を目標としていた米国での申請時期を、19年度前半に前倒しすることも発表した。申請は、HER2陽性の再発・転移性乳がんが対象。このほか、胃がんや大腸がんなどでも開発を進めている。

タカラバイオ、腫瘍溶解性ウイルスを国内申請―メラノーマ対象

タカラバイオは3月29日、腫瘍溶解性ウイルス「C-REV」(一般名・canerpaturev、旧称・HF10)を再生医療等製品として申請したと発表した。申請は、メラノーマを対象にイピリムマブと併用した臨床試験結果に基づく。
タカラバイオは大塚製薬にC-REVをライセンスしており、承認後はタカラバイオが製造し、大塚が販売する。

第一三共、CEOに眞鍋社長

第一三共は3月29日、CEO(最高経営責任者)に眞鍋淳・代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)が就任する人事を発表した。6月17日の株主総会とその後の取締役会で正式決定する。現CEOの中山譲治氏は、引き続き代表取締役会長を務める。

中外 がん遺伝子パネル検査「リムパーザ」のコンパニオン診断薬として申請

中外製薬は3月29日、がん遺伝子パネル検査「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」について、アストラゼネカのPARP阻害薬「リムパーザ」(オラパリブ)のコンパニオン診断機能の追加を申請したと発表した。リムパーザはBRCA遺伝子変異陽性の卵巣がんへの適応拡大を申請中。FoundationOneは昨年12月に承認を取得した。

小野薬品 「オプジーボ」MSI-High結腸・直腸がんの適応拡大を申請

小野薬品工業は3月28日、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(ニボルマブ)について、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんへの適応拡大を申請したと発表した。化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の患者が対象。

共創未来、富士フイルムファーマから後発品の承継・移管が完了

共創未来ファーマは3月28日、富士フイルムファーマから同日付で後発医薬品11成分28品目の製造販売承認の承継を受けたと発表した。承継は富士フイルムファーマが3月末で解散するのに伴うもので、今回で同社から共創未来ファーマへの承継・移管は完了した。

大日本住友、疼痛薬でカーブアウトベンチャー設立―希少疾患での開発目指す

大日本住友製薬は3月28日、自社創製の疼痛治療薬「DSP-2230」を希少疾患の治療薬として実用化することを目的に、カーブアウトベンチャー「AlphaNavi Pharma」を設立したと発表した。AlphaNaviには、京都大のファンドや大日本住友などが出資。京都大と連携し、DSP-2230を小児四肢疼痛発作症などの治療薬として開発する。

DSP-2230は、電位依存性ナトリウムチャネル阻害薬と呼ばれる新規の作用機序を持つ薬剤。神経障害性疼痛を対象に開発されており、米国と英国、日本で臨床第1相試験を終えている。

ヤンセン 「ステラーラ」潰瘍性大腸炎の適応拡大を申請

ヤンセンファーマは3月28日、乾癬・クローン病治療薬「ステラーラ」(一般名・ウステキヌマブ)について、「既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎」への適応拡大の申請を行ったと発表した。点滴静注製剤は寛解導入療法、皮下注製剤は維持療法が対象。

GHIT Fund、マラリアや結核などの新薬開発に28.6億の投資を決定

官民ファンドのグローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は3月28日、マラリアや結核などの新薬開発10件に総額約28.6億円の投資を行うことを決めたと発表した。投資するのは住血吸虫病治療薬(アステラス製薬など)や抗デングウイルス抗体(中外製薬など)、抗マラリア薬(エーザイなど)の開発などで、10件中3件が新規の案件。今回の投資で累計投資額は約170億円、累計投資件数は80件(進行中は50件)となる。

富士フイルム和光バイオ、創薬支援・検査の受託サービスを開始

富士フイルム和光バイオソリューションズは3月28日、創薬支援や検査業務の受託サービスを4月1日から順次開始すると発表した。同社は、富士フイルム和光純薬が業務の一部を承継する目的で今年2月に設立。抗がん剤原薬の薬効を評価するサービスなどを提供する。

バイエルとシスメックス、オープンイノベーションを共同推進

バイエル薬品とシスメックスは3月28日、ベンチャー企業支援などを通じてオープンイノベーションを共同で推進することに合意したと発表した。両社のラボ施設、研究機器、ネットワークなどを相互に利用できるようにするほか、神戸医療産業都市(神戸市)でベンチャー企業の誘致・育成に取り組む。

キョーリンHD、台湾・徳佑薬品に一般用医薬品の販売権

キョーリン製薬ホールディングス(HD)は3月27日、子会社キョーリンリメディオが台湾・徳佑薬品と、一般用医薬品の台湾での販売権に関する契約を結んだと発表した。キョーリンリメディオは徳佑に一般用医薬品6製品の販売権を付与。徳佑が承認を取得した後、ドラッグストアに製品を供給する。

「ネスプ」AG、薬価は先行品の7割で算定へ

中央社会保険医療協議会(中医協)は3月27日、腎性貧血治療薬「ネスプ」(一般名・ダルベポエチン アルファ)のオーソライズド・ジェネリック(AG)の薬価について、通常のバイオシミラーと同様に先行バイオ医薬品の7割とすることを了承した。今回の対応は暫定的なもので、次期薬価制度改革に向けて改めてバイオAGの薬価算定ルールを検討する。
ネスプAGは、協和発酵キリン子会社の協和キリンフロンティアが昨年8月に承認を取得。今年7~9月の発売を予定している。

ギリアドの抗HIV薬「ビクタルビ」4月3日に薬価収載

中医協は3月27日、ギリアド・サイエンシズの抗HIV薬「ビクタルビ」(ビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビルアラフェナミド)を4月3日に薬価収載することを了承した。同薬は3月26日に承認を取得。薬価は1錠6972.30円(1日あたりの薬価も同額)で、ピーク時に124億円の売り上げを見込んでいる。

中医協、オプジーボの薬価引き下げを了承 費用対効果評価の検証で

中医協は3月27日、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」ついて、費用対効果評価の施行的実施の検証結果をもとに薬価を引き下げることを了承した。同薬は施行的実施により今年4月の薬価改定で薬価を引き下げられているが、検証結果に基づいて最終的な価格調整を行う。
検証の結果、同薬は多くの適応で増分費用効果比(ICER)が1500万円/QALYを上回ると評価された。新たな薬価は5月の新薬の薬価収載に合わせて決まる見通し。

中外、経口の脊髄性筋萎縮症治療薬がオーファン指定―20年に申請へ

中外製薬は3月27日、開発中の脊髄性筋萎縮症治療薬リスジプラムが、厚生労働省から希少疾病用医薬品の指定を受けたと発表した。同薬は経口でSMN2遺伝子のスプライシングを調整する作用を持つ。国内で臨床第2/3相試験を行っており、2020年に申請する予定。

キョーリンHD、モンゴル企業に後発品の販売権―現地製造も検討

キョーリン製薬ホールディングスは3月27日、子会社キョーリンリメディオが、モンゴルのMonospharm Tradeに後発医薬品2製品の販売権を付与する契約を結んだと発表した。Monospharm Tradeはモンゴル医薬品最大手MONOS Groupのグループ企業。キョーリンは今後、MONOS Groupとの現地製造の可能性も検討する。

小野薬品 英研究団体とがん免疫療法の創薬研究で提携

小野薬品工業は3月27日、がん研究チャリティ団体Cancer Research UK(CRUK)、医学研究チャリティ団体LifeArc(いずれも英国)と、がん免疫療法の創薬研究で提携したと発表した。
小野とLifeArcが研究資金を提供し、CRUKが低分子医薬品や抗体医薬の創薬標的を同定。CRUKは低分子標的に対する創薬プロジェクトを、LifeArcは抗体創薬プロジェクトを進める。小野は提携から生じた成果を全世界で独占的に商業化するオプション権を持ち、これを行使して得られた化合物の開発と商業化を担当する。

ペプチドリーム、ポーラ化成と提携―ペプチド使い化粧品や医薬品を共同開発

ペプチドリームは3月27日、ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業と、ペプチドを使った化粧品・医薬部外品・医薬品の共同研究と共同開発、商業化に関する覚書を結んだと発表した。ペプチドリームは提携を通じ、ペプチドの活用を診断薬・医薬品以外の領域に広げたい考え。

わかもと製薬 新社長に小島氏

わかもと製薬は3月27日、小島範久・専務取締役医薬事業本部長が4月1日付で代表取締役社長に就任する人事を発表した。現社長の堀尾良宏氏は、代表権のない取締役に退く。
小島氏は岐阜薬科大製造薬学科卒業後、1979年4月に興和新薬に入社。同社取締役常務執行役員などを経て、18年1月にわかもと製薬に入社し、同年6月から現職。62歳。

厚労省、国内初のCAR-T「キムリア」や遺伝子治療薬「スキリージ」など承認

厚生労働省は3月26日、国内初のCAR-T細胞療法となるノバルティスファーマの「キムリア」(一般名・チサゲンレクルユーセル)やアンジェスの遺伝子治療薬「コラテジェン」(ベペルミノゲン ペルプラスミド)、アッヴィの乾癬治療薬「スキリージ」(リサンキズマブ)、ヤンセンファーマの前立腺がん治療薬「アーリーダ」(アパルタミド)などを承認した。いずれも5月に薬価収載される見通し。

同時に、「デュピクセント」(デュピルマブ、サノフィ)の気管支喘息への適応拡大や、「ビンダケル」(タファミジスメグルミン、ファイザー)のトランスサイレチン型心アミロイドーシスへの適応拡大なども承認した。

PMDA、新理事長に国立がん研究センター中央病院副院長の藤原康弘氏

厚生労働省は3月26日、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の新理事長に、4月1日付で国立がん研究センター中央病院副院長の藤原康弘氏(59)を任命すると発表した。
藤原氏は1984年に広島大医学部を卒業。医薬品医療機器審査センター(現・PMDA)審査管理官、国立がんセンター(現・国立がん研究センター)中央病院第一領域外来部造血器科医長、同臨床研究・治療開発部長などを経て、2015年4月から現職。

サンバイオ 「SB623」慢性期脳梗塞の開発を続行、外傷性脳損傷は今期中に国内申請へ

サンバイオは3月25日の2019年1月期決算説明会で、再生細胞医薬品「SB623」について、米国での後期臨床第2相(P2b)試験で主要評価項目を達成できなかった慢性期脳梗塞での開発を続ける方針を明らかにした。

詳細データの解析と試験の再デザインを経て、来期以降に新たな試験を始める考えで、日米欧アジアでのグローバル展開を目指す。北米については、共同開発先の大日本住友製薬と方針を詰めている。

18年11月にP2試験で主要評価項目を達成したと発表した外傷性脳損傷の適応では、2020年1月期中に条件付き早期承認制度を活用して日本で申請する予定。

富士フイルム、国立がん研究センターとがん免疫療法で共同研究

富士フイルムは3月26日、国立がん研究センターと、同社のドラッグ・デリバリー・システム技術「リポソーム」を用いた新たながん免疫療法の共同研究を開始したと発表した。

同社が開発する既存抗がん剤を内包したリポソーム製剤と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法の経過を解析し、リポソーム製剤が免疫細胞に及ぼす作用や生存期間延長との関係性の解明を目指す。同社は研究結果をもとに、がん免疫療法に必要なリポソーム製剤の要件を明らかにし、新たな治療薬の開発につなげたい考え。

厚労省 患者からの副作用報告の受付を本格開始

厚生労働省は3月26日、患者からの医薬品副作用報告について、PMDAのウェブシステムでの受け付けを本格的に開始したと発表した。郵送による紙での報告も受け付けるという。報告サイトURLはhttps://www.pmda.go.jp/safety/reports/patients/0004.html

ヤンセンと東大COI、東京理科大 創薬トランスレーショナル研究でコラボ

ヤンセンファーマは3月26日、東京大学センター・オブ・イノベーション 自分で守る健康社会拠点(東大COI)、東京理科大学研究推進機構総合研究院と、トランスレーショナル研究での連携に関する覚書を結んだと発表した。ヤンセンは今後、両大学と連携し、アンメット・ニーズに応える有望な研究の評価・支援を行う。

太陽ファルマ、ベーリンガーインゲルハイムから長期収載品を承継

太陽ホールディングスは3月25日、子会社・太陽ファルマが、日本ベーリンガーインゲルハイムから長期収載品「メキシチール」の製造販売承認・製造販売権を譲り受けることで合意し、資産譲渡契約を結んだと発表した。3月28日付で譲受し、今年10月に承認を承継する予定。

メキシチールは不整脈と糖尿病性神経障害の治療薬。太陽ファルマは中外製薬からも長期収載品を承継しており、製品ラインナップの拡充を図る。

協和キリン、「ファセンラ」すべての開発・販売権を英アストラゼネカに許諾

協和発酵キリンは3月25日、英アストラゼネカと、「ファセンラ」(一般名・ベンラリズマブ)の全ての適応症について日本を含むアジアでの独占的な開発・販売権を許諾する契約を結んだと発表した。従来の契約は慢性閉塞性肺疾患(COPD)と喘息が対象だったが、今回の契約によりアストラゼネカは同薬のすべての適応症について全世界での権利を持つことになる。

第一三共、抗てんかん薬「ビムパット点滴静注」を発売

第一三共は3月25日、抗てんかん薬「ビムパット」(一般名・ラコサミド)の点滴静注製剤を発売した。一時的に経口剤が投与できない患者に代替療法として用いる。ビムパットは今月11日にもドライシロップ剤を発売しており、点滴静注製剤は3つ目の剤形となる。

薬剤師国試、合格率は70.91%

厚生労働省は3月25日、2月に行った第104回薬剤師国家試験の合格者を発表した。合格者は1万194人(昨年比610人増)で、合格率は70.91%。前年の70.58%からわずかに上昇した。