糖尿病治療薬 相次ぐ撤退で変わる勢力図…武田「ネシーナ」など売却

糖尿病治療薬市場の勢力図が、相次ぐ事業の見直しによって様変わりしています。かつてこの領域を主力としていた武田薬品工業は、4月1日付でDPP-4阻害薬など4製品を帝人ファーマに売却し、国内市場からほぼ撤退。他社品の販売で売り上げを伸ばす大日本住友がシェアを急拡大させています。

1分でわかる製薬業界情報

世界の製薬情報を日本語でお届けします。
 

武田薬品工業は2月、国内で製造販売している糖尿病治療薬4製品を4月1日付で帝人ファーマに譲渡すると発表しました。4製品は、▽1日1回投与のDPP-4阻害薬「ネシーナ」▽DPP-4阻害薬/チアゾリジン系薬配合剤「リオベル」▽DPP-4阻害薬/ビグアナイド系薬配合剤「イニシンク」▽週1回投与のDPP-4阻害薬「ザファテック」――で、2020年3月期の国内売上高は計308億円。「長期的成長を牽引する主要ビジネスエリアの製品には該当しない」とし、1330億円で売却します。

糖尿病はかつて、武田にとって主力の領域でしたが、16年に同領域の創薬研究から撤退。17年にかけてαグルコシダーゼ阻害薬「ベイスン」やチアゾリジン系薬「アクトス」などを武田テバ薬品に承継しました。今回の4製品の売却により、武田が国内で販売する糖尿病治療薬は、速攻型インスリン分泌促進薬「グルファスト」(製造販売元のキッセイ薬品工業と共同販売)のみとなります。

一方、帝人にとって今回の買収は過去最大の案件となります。主力の痛風・高尿酸血症治療薬「フェブリク」に22年にも後発医薬品が参入すると見込まれる中、糖尿病治療薬をラインナップに加えることで、注力領域の1つである代謝・循環器領域を強化。生活習慣病の予防・重症化予防サービスとのシナジーも期待しています。

関連記事

  1. Jazz社のナルコレプシー薬が特発性過眠症にも有効~早ければ来年1Qに承認申請

  2. 潰瘍性大腸炎へのGilead社のJAK阻害剤filgotinib使用の承認申請を欧州が受理

  3. メルク&Co.社の2016年Q2決算は、前年同期から大幅に上昇

  4. 肺の脂肪蓄積を防ぐフェノフィブラートでCOVID-19患者の回復を早めうる

  5. 一分でわかる海外製薬トップニュース・2016年10月28日

  6. 筋ジス治療薬「ビルトラルセン」販売承認 日本新薬、国産初の核酸医薬品

メルマガ無料配信中




  1. 輸液セットの交換はよりこまめな4日毎ではなくより長めの7日毎の交…

    2021.04.21

  2. Seagenとアステラス製薬の膀胱癌薬の用途拡大の承認申請を米国FDAが…

    2021.04.21

  3. 犬や人の老化疾患の遺伝子治療を開発するRejuvenate Bio社が1000万…

    2021.04.21

  4. どのコロナウイルスも相手しうる抗体の試験を始めたAdagio社が3億ド…

    2021.04.21

  5. Lyndra社の統合失調症経口薬が週1回服用で治療域維持~今年中ピボタ…

    2021.04.21

  6. Anixa社の卵巣標的CAR-Tの治験開始を米国FDAが差し止めている

    2021.04.21

  7. 抗癌剤として開発されていた化合物によるCOVID-19治療にTonix社が取…

    2021.04.21

  8. BMSのOpdivoによる胃/食道胃接合部/食道癌初治療を米国FDAが承認

    2021.04.21

  9. タウ凝集は核スペックルの成員SRRM2等を誘拐してRNAスプライシング…

    2021.04.21

  10. SARS-CoV-2抗体反応を有する海軍兵士の接触の多い訓練の間の感染率1…

    2021.04.21

  1. デジタル戦略:バイエルの音声アシスタント「AMI」が医師のために医…

    2021.04.19

  2. ファイザー社CEO、新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種が1年以…

    2021.04.16

  3. 【Insights4 Pharma x COSMO共催オンラインセミナー 】患者のライフ…

    2021.04.16

  4. 5/19(水)Web開催/データ連携が導く医薬品マーケティングの新潮流…

    2021.04.15

  5. J&J社の新型コロナウイルスワクチン、接種後に稀に発生した血…

    2021.04.15