【 2021/02/15】 2020年に国内で承認された新薬(新医薬品)をAnswersNewsが企業別に集計したところ、承認数が最も多かったのは11の承認を取得した小野薬品工業でした。2位は承認数9のノバルティスファーマで、新規有効成分で最多となる6成分の承認を取得しました。
中外や武田など、上位はグローバル大手が中心
医薬品医療機器総合機構(PMDA)が年度別にまとめている「新医薬品の承認品目一覧」をもとに、2020年1月~12月に承認された新薬を「新規有効成分」と「その他(適応拡大や新投与経路など)」に分けて集計。新医療用配合剤は新規有効成分としてカウントし、再生医療等製品は除外しています。
20年に新医薬品の承認を取得した51社のうち、承認数が最も多かったのは小野薬品工業でした。パーキンソン病治療薬「オンジェンティス」と抗がん剤「ベレキシブル」が新規有効成分として承認。免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」は、食道がんと高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)の結腸・直腸がんに適応拡大しました。
2位は、承認数9となったノバルティスファーマ。新規有効成分としては、20年3月に加齢性黄斑変性症治療薬「ベオビュ」が、20年6月に▽気管支喘息治療薬「アテキュラ」▽同「エナジア」▽慢性心不全治療薬「エンレスト」▽MET遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん治療薬「タブレクタ」▽多発性硬化症治療薬「メーゼント」――の5つが承認されました。今回の集計には含めていませんが、再生医療等製品として脊髄性筋萎縮症向けの遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」の承認も取得しています。
3位は中外製薬で、新規有効成分の視神経脊髄炎スペクトラム障害治療薬「エンスプリング」が承認されたほか、適応拡大なども合わせて計8つの承認を取得。武田薬品工業が承認数7で続き、新規有効成分ではノバルティスに次ぐ4つの承認を取得しました。5位は承認数6のアストラゼネカ。9位までに入った上位12社のうち、小野と武田、エーザイ以外の9社はすべて外資系企業でした。