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【メラノーマ】英国でダブラフェニブとトラメチニブ併用がBRAF遺伝子変異を持つメラノーマ(悪性黒色腫)の術後補助療法としても承認

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9月17日、ノバルティス社が、英国においてダブラフェニブとトラメチニブの併用がBRAF遺伝子変異を持つステージ3のメラノーマ(悪性黒色腫)術後補助療法を対象として承認されたと発表した。メラノーマは英国においても一日あたり平均で6名の方が亡くなる統計からも非常にリスクの高い癌腫の一つである。

  • ダブラフェニブとトラメチニブの併用がBRAF遺伝子変異を持つ悪性黒色腫の術後補助療法としても承認
  • イギリスではメラノーマで平均一日当たり6人の方が亡くなっている
  • ダブラフェニブとトラメチニブの併用がBRAF遺伝子変異を持つステージ3の悪性黒色腫術後補助療法を対象として英国で承認
  • 対プラセボとの比較で再発と死亡のリスクを50%減少
  • 術後補助療法として唯一自宅で摂れる経口剤

臨床試験から得られたデータでは、今回承認となったダブラフェニブとトラメチニブの併用において、対プラセボとの比較で再発と死亡のリスクを50%減少している。同様の治療に対して数日前にも欧州において承認されている。

この迅速な決断には治療コストを抑える効果も期待されている。英国においてBRAF遺伝子変異を持つステージ3のメラノーマ(悪性黒色腫)と診断される患者は毎年500人以上である。現在まで、このステージの術後を対象として、償還対象となる医薬品で治療効果が明らかになっている承認された医薬品はなく、44%の患者が術後1年以内に再発し、さらに治癒が難しい段階へ進むリスクがある。

ダブラフェニブとトラメチニブの併用の治療オプションは今回の承認後すぐに利用が可能である。この併用治療は自宅での経口投与(一日5錠)が可能である。

「このことは、今までの標準的な治療しかなかった英国において、患者、そしてメラノーマのコミュニティにとって大きなステップである。今までは、今回の対象となる患者に対しての治療オプションは非常に限られていた。多くの患者は手術の後、メラノーマの再発がないことを祈って生活している。実際、半数の患者で再発がみられる現状、患者が心配に思うことは避けられないが、今回の術後にダブラフェニブとトラメチニブの併用の治療オプションは、再発のリスク軽減に効果が期待できる」

ニューキャッスル大学のRuth Plummer教授は承認のニュースに対して述べている。

メラノーマのリスクは英国においていまだに高く、現在年間2400名、一日あたり6名の方がこの病気で亡くなっている。今までは、NICEによって償還の対象として承認された術後療法は放射線治療のみであり、またその条件も厳しかった。このことで、多くの患者は、次のステージに進んでしまうのか否かを「経過をみる」オプションしかなかった。

今回のNICEの承認勧告は、第三相COMBI-ADピボタル試験の結果に基づいている。この試験において、BRAF V600遺伝子変異をもつ患者への治療効果を示し、プラセボと比較して53%の再発と死亡リスクを減少させる臨床データが示されていた。プラセボにおいては3年間の調査で58%の患者において再発がみられなかった(プラセボでは39%)。

ソース: ノバルティス社プレスリリース

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