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セルジーン/ブルーバードバイオ、多発性骨髄腫対象CAR-T細胞療法bb2121が約1年の無増補生存期間を達成と発表【ASCO2018年次総会】

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セルジーン社とブルーバードバイオ社が、2018年ASCOの年次総会で再発/難治性多発性骨髄腫を対象としたCAR-T細胞療法bb2121に関する最新の臨床試験データを発表した。

このデータによると、両社が開発をしているBCMA(B細胞成熟抗原)を標的としたCAR-T細胞療法bb2121が、治療歴があり、治療効果が見られないステージの進んだ再発/難治性多発性骨髄腫に対する第1相CRB-401臨床試験において、11.8ヶ月の無増悪生存期間(PFS)の中央値を達成している。この結果をうけてセルジーン社のCMOであるJay Backstrom氏は、

「我々はこの臨床結果で見られる継続的で、忍容性のあるレスポンスに対して大きく勇気づけられている。現在エンロールが進んでいるピボタルKarMMa治験の結果も非常に楽しみだ。」

現在も進行中のCRB-401治験では、用量漸増パートの21人の患者に対しては、7種の骨髄腫治療レジメンの処方、用量拡大パートの22人の患者には8つの治療レジメンが与えられた。

「治療を重ねてきたステージの進んだ患者グループにおける11.8ヶ月の無増悪生存期間(PFS)中央値には私も勇気づけられる」

と、ブルーバードバイオのCMSであるDavid Davidsonも述べた。本治験の結果では、用量拡大パートにおいて、最も高い用量のbb2121を受けた患者において、全体の効奏率が95.5%であり、患者の半分は完全な効奏を達成し、36.4%は非常に良好な部分効奏であった。

高用量のbb2121を投与された患者の82%がサイトカイン放出症候群(CRS)がみられたが、どの患者も重篤とは分類されていない。全体では、63%がグレード1と2のCRSがみられ、33%が神経毒性を有し、その中の1名の患者がグレード3以上の事象が見られている。ブルーバードバイオのDavidson氏は、以下のように加えた。

「より早い段階での多発性骨髄腫の患者へのbb2121投与の場合には、患者のより高い忍容性が期待される」

ブルーバードバイオ社のCEOであるNicholas Leschly氏は、この臨床試験結果を受けて、今後のbb2121の開発を迅速に進めることを明言した

「我々のゴールは、より早い段階で多発性骨髄腫の患者の方々へ我々のbb2121を届けることだ。治療を何重にも受けてステージの進んだ多発性骨髄腫の患者にとって、治癒を想像することも非常に難しい。だからこそ、我々は、bb2121の開発を迅速に進めなければならない。さらに、bb2121は、コンパニオン診断薬も必要としていない。なぜならば、bb2121の効果は、BCMAの発現レベルにかかわらず、同等の抗腫瘍活性が見られているからだ」

昨年11月に、bb2121は、再発性/難治性多発性骨髄腫の治療を対象として、FDAからはブレークスルー治療薬の指定、欧州医薬品庁(European Medicines Agency)からはプライムスキームの適用が認められたことを発表している。セルジーン社とブルーバードバイオ社は、今年3月に、米国における再発性/難治性多発性骨髄腫対象とした治験薬bb2121の共同開発と共同プロモーションのライセンス契約を締結している。

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